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3-25 古代遺跡で:古代遺跡の探索

 峡谷を抜けた小さな林の近くに、古びた神殿が佇んでいた。


 ミリアは獣人族の巫女に伝わる呪文を唱える。


 その呪文は、言葉というよりも歌に近い響きを持っていた。


 すると、神殿の門が軋む音を立て、左右にゆっくりと開く。


 拘束していた男は驚愕の表情を浮かべた。


 「何故、その呪歌を知っている!」


 「何も話そうとしない貴方に説明の必要はありません」と俺は突き放すように告げ、そのまま中へ入った。



 神殿内部の壁一面には、古代文字で第一世代の歴史が刻まれていた。


 俺とレンカは多言語理解・通話のスキルでその歴史を読むことができる。


 驚くべきことに、拘束された男も古代文字を理解できるらしく、目を見開き壁を見つめている。


 歴史の最後にはこう記されていた。


 •核攻撃級の魔法やメテオストライクなど戦略級以上の破壊魔法で互いに争い、ミドルアースそのものを破壊しかねない事態に陥った。


 •古代人は赤子と母親以外を魔族化し、地獄に堕とされた。


 •赤子は罪がないと判断され、生かされたが、育てるには母親の力が必要だった。


 •ミドルアース文明は一度リセットされ、第二世代が新たに導かれた。


 •科学の元になった錬金術は禁忌、戦略級以上の魔法は禁呪指定となった。


 時期はおよそ二千年前。


 俺と蓮花がヴァルハラで修業していた期間と重なる。


 そのため、須佐之男命様が合格を与えなかった理由にも、つい穿った見方をしてしまう。



 一方、拘束されていた男は別の感想を抱いたようだった。


 「だから両親達は、元々ミドルアースは我々のものだったと……」


 俺は畳みかけるように問いかける。


 「あなたは古代人の末裔か?」


 男は黙したままだ。


 「壁の文字が読める。 それが古代人の末裔である何よりの証だろう」


 再び男は黙り込む。



 俺は男を置き、さらに神殿内部を進む。


 突き当たりには扉があり、右側にはパネルのような装置が設置されていた。


 俺とレンカは互いに頷き、アカシックレコード・アクセスのスキルで神殿に関わる情報を検索する。


 レンカが先に情報を見つけた。


 「ユーマ、古代神殿に関する情報よ。パスコードも判明したから、開錠してみるわね」


 「ああ、頼む」


 レンカはパスコードを入力する。


 エラーになれば次の番号を試す――そして三回目の試行で、扉は静かに開いた。


 一連の作業を、拘束されていた男は驚愕の表情で見守っていた。

 やっとアカシックレコード・アクセスのスキルが役に立ちました。


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