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七人の勇者と婚約者殿~世界と異世界を救う絆の物語~  作者: 童爺
第2章 学園都市イーバラット
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2-15 学園内の嵐と試練

 ある朝、学園に足を踏み入れると、いつもより騒がしい雰囲気が漂っていた。

 掲示板には、国王派と貴族派の間で起きた些細な揉め事の知らせが貼られ、廊下では噂話が飛び交う。


 「なんだ、これ……」

 俺は掲示板を眺め、眉をひそめる。

 レンカも隣で小さくため息をついた。


 「また派閥のゴタゴタ……新学期が始まったばかりというのに」


 その時、生徒会から呼び出しがかかり、俺、レンカ、そしてレオンハルトは会議室へ向かうことになった。


 部屋には生徒会役員が集まり、事態の説明が始まる。


 「国王派の学生が、貴族派の寮に無断で立ち入ったとの報告です。すでに小競り合いに発展しており、事態を鎮めるための協力をお願いします」


 俺は静かに頷いた。

 「私たちが介入すれば、大事にはならないはず」


 レオンハルトも笑みを浮かべ、

 「なるほど、戦術的介入だな。任せてくれ」



 現場に到着すると、派閥間の学生たちは互いに牽制し合っていた。


 俺は冷静に状況を分析し、まずは言葉で双方を落ち着かせる。

 「無理に戦う必要はない。ここは冷静に話そう」


 レンカは結界術で場を制御し、双方が不用意にぶつからないよう調整する。


 結果、対立は大事に至ることなく、穏便に解決することができた。


 だが、校内の噂はさらに広がり、


 「ヴァレンティア家の神童とルミナリア家の神童が仲裁に入った」


 という評判が、学園全体に知れ渡った。



 放課後、生徒会室に戻ると、レオンハルトが提案する。


 「こういう派閥間のトラブルが増える前に、合同演習や交流イベントを定期的にやるのはどうだろう?」


 俺も賛同し、

 「そうですね。学力も剣技も魔法も、相手を知ることが大事です」


 レンカも微笑んで言う。

 「これで学園全体の雰囲気も和らぐはずよ」



 その夜、三人は学園の屋上で星を眺めながら、これからの学園生活の計画を語り合った。


 「次はもっと大きな試練が待っているかもしれない」

 俺が言うと、レオンハルトは力強く頷き、


 「ならば、一緒に立ち向かおう」


 レンカも加わり、三人の絆はさらに深まった。


 こうして、学園内での事件や派閥間の摩擦を経験しながら、俺たちは友情と信頼を育て、次の試練に向けて一歩を踏み出すのだった。

もし、面白い。


続きが気になる。


先を読みたい。


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