メールの返事
ブルル…
メールが来たみたいだ。李恵子からの返信だとしたら、かなり早いな。
ん?メインフォルダ?
私は結構細かく、フォルダ分けしているのでフォルダ名だけでだいたい誰からのメールか分かる。
メインフォルダだから、広告か、アドレス変更連絡メールだろう。
と、半ば不服ながらメインフォルダをクリックした。
…ん?
「Posutomaster」…
な、パッと見てどこぞの秘密国家機関からのメールかと思った。
しかし、秘密国家機関からでもなんでもなかった。
ただの、メアド見つかりませんでしたメールだった。いやぃゃ、私がメアドを間違えるはずはない。
あ、自意識過剰とかではないです。受信ボックスから、返信するのでまず、メアド間違いではない。
と、すると今さっき私がメールした相手の人がメアド変更して私には連絡がなかっただけしかない。
嘘だ…混線していたんだ。
もう一度送信を試みる。
が、返信はやはりPosutomaster…
何回も何回も送信した。受信ボックスにはPosutomasterからのメールが沢山だ。
李恵子…ただ、連絡出来てないだけだよね。
まだ、アドレス変更メールが送れてないだけだよね。
ねぇ、そうだよね。李恵子。
私はパチンと携帯を閉めた。
やっと、ことの内容が分かった。星耶麻さんが本当に言いたかった事が分かった。
遅かった。
まるで、私の周りだけ時が進んでいるようだった。
いつの間にかバスの中には私一人になっていた。
そして、いつもと何ら変わりない風景を眺めた。
青空の下、私は一滴の涙を流した。