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条件


『ところで、条件ってなんなの?』

誰もが思っているであろう質問を言いにくそうに顔をしかめている柏原くんに投げたのは、加山さんだった。

共鳴するかのように教室がザワザワと騒がしくなる。

『じ、条件は…』

先生が鎮めようとする前に、この柏原くんの一言で教室は静まり返った。

先生も開けかけた口を閉ざした。


『台本を書くという条件は、元文映部員を返せ、ということです。』


元文映部員…一体誰なんだろう。


『ちょっと!それ、どーゆーこと!?私たち、文映部さん奪った記憶ないんだけれど!』

どの部だってそうだ。

しかも、それが条件とはなにが言いたいんだ。

と、ブーイングの嵐の中に入ってきたのは文映部の副部長さんだった。

『あれ?皆さん、分かりますよね?我々文映部の条件の意味が。』

みんなの鋭い視線は、その副部長さんに向けられた。

『分かるわけないじゃないの!どこの部だって、人は足りてる!』

加山さんが反撃に出た。

すると、副部長さんは小馬鹿にしたように(ように、ではないね。馬鹿にしてるね。完全に。)ククク…と笑った。

どことなく不気味さを感じた。

『君たちは本当に分からないのかい?あ、もしかして転校生の塊クラス?だってその人が部をやめたのは中等部一年の時だったからね。そうだとしたら、知らなくても可笑しくはないけどね。』

こいつ…見下して、まるで同じ学年の私たちに話しかけているとは到底思えない。

『あ、華播さんだよね?君は誰のことかもちろん分かっているよね?』


…え?わ、私?


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