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後悔
この一件以来、私は自分の自信というモノを無くし、李恵子という友を無くした。
その代わりに、罪悪感と悲しみと憎しみ、虚しさがこの身体に、心に、深く、大きくこびりついた。
裏切りの代償は大きく、いつになっても こびりついた汚れは取れなかった。むしろ、だんだん取れにくく濃い汚れになっていった。
なんで…
せめて、李恵子に確認すれば良かった…
もっと、話し合えば良かった…
よくよく考えてみれば、ただのすれ違いの重なりで、私が思い込んだだけで、李恵子が裏切ったという証拠は思い返してもどこにもなかった。
なのに…
なのに…私は…
私は…
弱い。
だから、今だって人を信じる事が出来ない。
李恵子に、'ごめん'も言えてない。
あの後、李恵子は一時的に不登校になったらしいが、2年になったとき転校したらしい。
先生は、親の仕事の関係で。とか言ってたけど、絶対ウソだ。
だって…
やっと 現実に戻ってきました!
次話 お楽しみに!