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3.「これが大腸がんですよ」

 さて、今回は検査の一部始終。


 ◇


 午後の予約時間に来院して、内科の先生に事の次第を説明する。

 先生の顔が曇る。そして、こう言った。


「検査しましょう。早いほうがいいよね。」

 その場で内線電話で内視鏡検査の予約を入れてくれた。


「検査科で明日予約が取れたので、明日13時に来院して下さい。で、今日は渡す物がありますから、この後看護師からそれを受け取って、説明を受けてから帰って下さい。」


 ◇


 大腸の内視鏡検査は、まず大腸の中を綺麗にすることから始まる。当たり前ですよね。そのまんまじゃ、う○こが邪魔で何も見えない。なので先ず下剤を飲みます。

 で、先ず渡されたのがこの下剤。二種類あって、先ず今日飲むのが「ピンクの小粒」みたいなやつ。バリウム検査の後に渡されるあれだ。ただし、量は普通の2倍の量を渡される。

 それともう一つ。明日の朝飲む下剤。なんだかプラスチックの下敷きみたいだが、良く見ると折り畳まれた容器になっていて、中に白い粉状の下剤が入っている。この容器を拡げて、中に1800ml(!)の水を入れて溶かし、これを1時間くらいかけて全部飲む。全部。

 その後、下剤が効いて腸の中身の排出が始まるので、ほぼ透明な水様便が出るまで排出を続ける。


 で、今日は昼と夜の食事は出来るけど、食べられるものには制限がある。葉もの野菜などカスが残るものは駄目。大根は良いらしい。うどんはOKだけどネギは駄目。とにかく消化の良いものを少な目に食べる。あと色の付いたものは駄目。コーヒー、ジュースの類は駄目だけどお茶はOK。牛乳やヨーグルトみたいに白く濁ったものもNG。食べられるものの一覧表をもらった。


「バナナが良いよ。」


 看護師さんからはそう言われた。検査食のセットも売ってるけど、貴方は自分でやるわよね。とか言われた。なんか余程自炊してそうに見えたんだろうか。

 よし、バナナで行こう。帰りにハナマサで安売りのバナナを買った。


 ◇


 翌日は朝から絶食して1800mlの下剤を飲む。ア○エリアスみたいな味がつけてあって、意外と飲みやすかった。

 そして、バナナが良かったのか、割とすぐに水様便になり、それも程なく透明になった。血は混じってるけど。

 そして昼から内視鏡検査だ。


 検査科に行き、検査着に着替えていよいよ検査だ。背中に部分麻酔を打たれてから内視鏡を入れられる。目の前にはモニターが見えていて、自分で確認できるのが意外だった。良くわからんかったけど。


 終了後、麻酔の影響が取れる迄40分くらい安楽椅子で休まされ、その後帰宅。


 ◇


 数日後、検査結果を聞く。

 内科の先生と一緒に内視鏡の映像を見る。


「ほら、これ。これが大腸がんです。」


 見ると、大腸の内壁に、小さなサツマイモ型の何かが出来ている。


 そうですか。


 なんか、自分でも不思議な位、冷静に返事をしていた。まあ、騒いだって状況変わんないんだしね。


「外科を紹介します。すぐに手術するよね。」

 大丈夫です。休みは取れますから。

「当たり前だよ。命がかかってるからね。」


 とまあ、こんな感じてトントン拍子に事が進んで行きました。


 ◇


 そんなわけで、次回より外科編。


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