ロボット君
上司のパワハラで、毎日とても疲れていた。
今日も16時間勤務で、明日は日曜日だ。
いつもの終電に乗ったら、魂が飛び出した。
うつろに歩く私は、魂の抜けたロボット君。
町で評判の美人さんに会っても感動せず、
大好きな本を読んでみても理解出来ず、
父母は元気のない私に、怒ってばかり。
何気に聞こえてきた音楽。
その美しい歌声で、何故か泣いていた。
きっと魂が復活したのだろう。
モノクロだった世界は、再びきらきらと輝き、
可愛い草花や小鳥が愛らしく鳴いていた。
あの時の歌い手さん、ありがとう。
あなたのお陰で、今も元気に生きています。