48 なぜ女風呂に!
僕は、今、女風呂に連行された。男風呂は兄様がいるのでシャワーの使い方がわかる。
なので、僕は女風呂で使い方のレクチャー。8歳、もう男風呂だろう?ギリ女風呂に入れるお年頃?見た目小さいからオーケーなんだと。俺は男風呂がいいんだよ。
「ケビン、お風呂楽しみだわ。今日の薬草風呂は何にしたのかしら?」
「今日はハーブの風呂にしました。そうだ、母様。作って欲しい花の種があるのです。それらを化粧品の成分やフレグランス、あっいえ、香り成分を抽出したいですね」
「まぁ、そんなにお花があるの?」
「母様、絵を描きますので、またイメージで種をお願いします」
僕はバラを作ってもらおうとしている。ラベンダーはあった。梅が欲しいなぁ。梅干しを作りたい。金木犀も欲しい。カモミール、ペパーミントも欲しい。作りたいものがいっぱいあるんだ。花やハーブは癒しやポーションになるからいっぱい欲しいなぁ。花のある街。いいんじゃないか。
それから目のやり場に困りながらも、シャワーの使い方、シャンプー、トリートメント、石鹸を説明した。
「ケビン、このしゃんぷーと、とりーとめんとはすごくサラサラになるのよ。これはいいわ。これはみんな喜んでいると思うわ。それにハーブならお風呂。疲れが癒やされるわ。小さい頃怪我をした傷が治っているのよ。びっくりだわ」
「?母様?傷が治っている?どういうことですか?」
本当にどういうことだ?傷が治ったいるって。騎士団達ももしや傷が治っているのか?効くのが怖いんだけど。どのぐらい治ったかだよな。頼む、ほんのちょっとの傷が治った程度でいいからね。
「ケビン、効能?というのが切り傷、疲労回復、美肌だったわよね?」
「母様、過度の期待はダメです。じっくりゆっくりかもしれませんし、ねっ」
「これで化粧品を早めに作りましょう、ねっ、ケビン」
女性陣の目がまたまた、怖い。この熱量は怖い領域だ。失敗もできない。化粧品に関して父様や兄様に相談しても役に立たない。誰か助けてー。
お風呂から出たら、父様とお祖父様、騎士団長達が神妙な面持ちだった。聞くのが、聞くのが怖い。
「ケビン、風呂から出てきたか。長かったな」
「それは母様達にレクチャーしていたからです。疲れましたね。お昼寝してきます。それでは」
早くこの場を離れるべし!
「待て待て待て、ケビン」
「いえ、私は昼寝に行きます。そのあとは息抜きに散歩でも行ってこようかな。最近、父様の代わりに仕事ばかりしているような気がするので、それでは失礼します」
「だから、待てケビン、話をなんだか聞かないようにしているな!もう分かっているのだろう。父様が言いたいことを」
本当に怖いんだよ。
「えーと、傷が治った件ですか?小さい傷が治った程度ですよね、そうですよね、父様。そうと言ってください」
「そうと言いたいんだが、そのな、父、お前のお祖父様が怪我を負って右手が機能していないことを知っているな?騎士団長のフィリスは大きな傷が多かった。そして魔導士ヴァイスは、魔導騎士を目指していたのだが、大怪我をして魔導騎士を諦め魔導士となったが、皆、温泉に入り、怪我がきれいに治り腕を動かすことができるようになったようだ。さてこれをどう思う、ケビン」
「父様、僕に聞かれてもわかりません。水精霊様の水だからじゃないですか。しかし温泉の効能はすごいですねぇ。順番に騎士団員を入れたほうがいいですね。みんな治っちゃうかもしれませんね、あははは」
俺は断じて何もしていない、温泉の効能だよ。でも傷というより怪我が治るなんてすごい。美肌効果なんていったらシミシワがなくなるのか?もうすでになくなっているかも。鏡作っちゃったなぁ、ブルッ。
ルガリオ達とルッツ達の所へ行った。
「ルッツ、温泉ありがとう。僕、温泉大好きなんだ。あんないいお湯、サイコーだよ。ところで傷や怪我が治るんだ。すごいお湯だね」
「うん、頑張ったよ。みんなが元気になってくれるならいいなぁと思ったんだよ」
「ルッツ、すごいよ、すごいよ。わーい」
みんなで輪になってやんややんやと踊った。
お祖父様がやってきてルッツ達にお礼を言っていた。お祖父様やヴァイスは泣いている。僕、声をかけられないよ。二人は騎士として利き手が使えない苦しさ。それが今涙で表されていた。
「「本当にありがとう」」
僕もルッツ達にお礼を言って、これからのことを話した。
「今度、ルガリオ達が育ててくれたカカオットでチョコを作るから楽しみにしていて。とうとうチョコを使ってケーキやアイスを作るんだ。やるぞー」
そしてまたみんなでぐるぐる踊った。
チョコ、チョコ、チョコだー。とうとう作るぞ。ルンルン気分だった。
事務仕事、赤ちゃんのための準備、お風呂作り、テーブルクロス、ベッドカバー、快適綿を糸にすることで忙しかった。もちろんジュリと一緒に鍛錬しているがジュリの方が出来る。地味に凹む。
ロナウド兄様、まだ帰ってこないが大丈夫かな。ポーション足りているだろうか?
しばらくして、魔鳥が父様のところに飛んできた。兄様からに手紙だった。




