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47 内覧会開催

 イーサン兄様やドルトンさんの頑張りでできました。シャワー、ポンプ、蛇口、そしてサウナ。


 ルッツ達に源泉を施設の下に移動してもらって、ポンプで組み上げることにする。


 蛇口を捻るとお湯と水が出る。


 シャワーを設定し、こっちのお湯は魔道具でお湯や水が出るタイプのものを設置。お風呂に入らずにシャワーだけもオーケーだ。


 そして錬金釜で作ったシャンプー、トリートメント、石鹸を置く。


 そうだ!マッサージチェアが欲しい。あとコーヒー牛乳。アイスも欲しい。あー、いっぱい欲しいものがある。頭を抱える俺。


「ケビン、1人で何頭を抱えているのだ?」


 イーサン兄様が怪しい僕の行動を心配したみたいだ。


「いっぱい欲しいものがあってどうしよう、と悩んでいたのです」


「まだこれでも足りないのか!」


「まだまだ足りないですよ!イーサン兄様。マッサージチェア、コーヒー牛乳、アイスクリーム、あっ、かかとの硬いのを削るヤスリ、化粧水などですよ」


「ケビン様、アイスクリーム、コーヒー牛乳って?」

「化粧品?」

「マッサージチェア?」

「踵の硬い部分のやすり?」


 上から料理長、母様、イーサン兄様、騎士団長、それぞれの反応が違う。


「温泉には必要なものなのですよ」


「ケビン様、あとであいすくりーむ?こーひーぎゅうにゅうとやらを教えてください」

 料理長。


「化粧品のことをじっくり考えていきましょうね、ケビン」

 母様のまた鋭い眼光、圧が、圧がすごいのですが、またもや頷くしかなーい。


「どうせ、作って欲しいノートに書いたのだろう?」

 イーサン兄様。はい、書いてます。


「ケビン様、どうか、それを早めに作ってください、お願いします」

 騎士団みんなの総意。騎士団の環境も追々改善していかないと。


「と、いうことで内覧会をします。父様いいですか?まだお湯入れていませんが、説明してもいいですか?」


「そうだな、みんなワクワクしている。みんなで見て回ろう。修正できるところも考えていこう」


「はい、父様」


 お湯が入っていない大風呂に足を伸ばして何人入れるか、シャワー、ドライヤーの使い方などを教えた。


 みんなびっくりしていたのは鏡。自分の顔をマジマジと見ていた。みんなの感想がプププ。見た目、映ったまんまだよー。


 シャワーの温度調節、ドライヤー、バッチリ。さすがだ、イーサン兄様。


 女性陣の目のキラキラ感がハンパない。特に鏡に釘付け。作ってよかった、よね?さて、温泉を出そう。蛇口を捻るとお湯が出てきた。あれ?


「ルッツ達、どうしてこのお湯は適温になっているの?普通源泉って熱湯じゃないの?」


 そう、適温なんだ。ちょっと熱めだけど許容範囲。


「熱湯だと火傷するだろ。人間は弱いから。だから適温になるようにお湯を出しているんだ、ヘヘン。熱くしたい時は念じれば熱くなるよ」


 なんて便利。メイド、侍従達、騎士団達に温度調節の仕方を教えた。みんな驚いていた。そうだよね。僕もびっくりだよ。便利なのはいいけど。


「ルッツ達、ありがとう。いっぱいお菓子作るね。長老様達にもお酒、おかず、お菓子持っていってね」


「わーい、ありがとう」


「ルッツー、この温泉は疲労回復、切り傷、美肌とあるからよかったよ。騎士団たちの疲労回復や切り傷などに効くし、母様達女性陣にも美肌効果があってよかったよ。鑑定するまでドキドキしたよ。本当にありがとう」


「婆ちゃんや母さん達女性陣がさ、美肌効果がないとガッカリされるわよ、女を敵にすると怖いわよってガクブルなことを言うから美肌効果も入れたの」


 なんていい女性陣だ。よく分かっている。


 美肌効果があることを伝えたところ、女性陣は大喜び。この成分を使って化粧水などを作ったら効果覿面だろうなぁ。


「母様、お化粧品ですよね?なんとか頑張ってみます」


「ケビン、化粧品の件一緒に考えましょうね。しゃんぷー?とりーとめんと?などは髪をきれいにする石鹸のことなのよね。相談して欲しかったわ。これからは美容関連は勝手に決めずに絶・対・相談してね。あぁ、使うのが楽しみだわ。それにあの鏡、なぜくっきりと映っているのかしら」


 やはり美容関連は相談第一。頭にインプット。怖い、圧が怖いんだよ。お風呂関係をやり始めてから、女性陣が怖いよ。父様とお祖父様に目線をやっても逸らされる、助けてよ。父様なんて、口パクでがんばれ、とサムズアップされたよ。


「父様、母様、1番風呂にお入りになりますか?不便がないか確認するためにも入りませんか?騎士団も数人入って確認してください」


 騎士団員達が誰が確認のために入るか揉めていたので、あみだくじ、この世界にはないが僕が作った。


 みんなに名前を書いてもらう時、これは自分の運だから恨みつらみなしでと念を押して言った。


 あみだくじを開示する時みんなが周りを取り囲んだ。騎士団員の中心に小さい俺だよ?それもみんなが一斉に俺を見ているんだよ。怖いよ。


 そして決まったお風呂に入る人たち。名前を呼ぶとヨッシャーという声が聞こえる。これからいっぱい入れるから今だけだよ。


 騎士団長フィリス、年配騎士テレンス、中堅騎士ルース、新人騎士ペトロ、魔導士ヴァイス、魔導士ケイン。ケインは可哀想な人なのだ。俺と名前が近いからケビンと言われるとビクビクするらしい。ごめんね。


 あと女性騎士は全員入っちゃって、というかんじ。


 さあ、どんな温泉かなぁ、楽しみだ。


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