27 また作っちゃった
精霊達の布団のことを伝え、女の子チームのルン、ラッテが母様、イーサン兄様にはロッソ、ロナウド兄様にはトール、ジュリのところにはティール、お祖母様にはターナ、父様にはタール、お祖父様にはアメジがこの布団を持って、一緒に寝ることを伝える。
ルガリオとベルリが僕の部屋に寝るけど、みんな自由だから、布団を持ってどこへでも出没するということらしい。その時はよろしくだって。
皆が一緒に寝るだって?とびっくりしていた。そして、自分の肩に精霊達が乗っていることを喜んでいた。そして各自、一緒に部屋に戻っていった。精霊達は布団を持っていったよ。
「ルガリオ、ベルリ、行くよ。でも、いつもみんなでどこで寝ていたの?」
「ん?僕たちはどこでも寝られるから、草の上や木の上、みんな様々だったよ。寝なくても大丈夫だし。でも、お布団を作ってもらったから、みんな寝るのが楽しみなんだ。早く行こう、ケビン」
君達、転移とかできるのではないか?僕の前をフヨフヨ飛んで移動している。かわいいけど。
弟ジュリにはティールが頭の上にいる。ジュリも楽しそうだ。いっしょにねるんだぁ、とスキップらしきものをしている。ジュリはほんと可愛いなぁ。
「さあ、ルガリオ、ベルリ寝るよ。布団は俺と一緒のベッドでいいよね?」
「「いいよー」」
ルガリオとベルリは僕の顔を中心に左右に分かれて寝ていた。
翌朝、起きた時にはルガリオ達は起きて外を飛び回っていた。元気だなあ。
朝食を精霊達も含めて大所帯で食べている。朝から賑わっている。
「ケビン、昨日の寝袋、快適に寝られたよ」
快適に寝られた?どうやって寝たのだ?
「父様、寝袋で寝たのですか?え?ベッドの上に寝袋を敷いたのですか?」
「そうだよ。あれは疲れが取れる。そして、温度調節が絶妙に良く、ぐっすり寝られたよ。あれは野営で重宝するぞ。今度は外で試してみないとな。ロナウド、これはいいぞ。一緒に外で寝るか?ケビン、あと2,3個作れないか?野営の騎士の試してみたいのだ。ダメか」
外で寝るって、試すために外で寝るのか?おいおい。
「ははは、父上、いいですね。外で寝ましょうか。トール、タール、一緒に外で寝るか?」
父様とロナウド兄様の周りを精霊たち喜び舞っている。みんなで外で寝るのか?
「外で寝るのですか?後で騎士たちの大きさを教えてください。騎士たちの意見も取り入れていきたいですね。父様、ロナウド兄様、まだ試作品ですから内密に使用して感想をお願いします。改善点がありましたら教えてください。あとは要望などもお願いします」
「分かったよ。意見、要望、改善点だな。使ったら魔鳥で感想を送るよ」
「お願いしますね。ロナウド兄様」
これであの綿、寒い時は温かく、暑い時は涼しくなる綿、快適綿と命名しようかな、安直だな。快適綿がどれだけ効力があり、持続するのか検証して領民へ還元していこう。ゆくゆくは俺が縫わずとも、快適綿を使った寝具を卸せば、領地の収入となるだろう。快適綿で糸を作り衣服にしてもいい。
快適綿、大麦、小麦は収穫量を増やすためには、姉上のところの森の腐葉土をもらい受けることだ。そのための対価は快適綿で作った寝具や衣服もしくはお酒でいいと思っている。
父様、お祖父様達はお酒造りに精を出している。
さてと、ワニ皮とカエルの皮、牛の皮をもらったので、マジックバッグを作ってみようか。できなくても普段のバッグで使えるようにデザインをしよう。
前世のワニ皮のバッグで高かったのはあのバーキ◯。でも、あの形は女性用にいいだろう。やっぱり、ベルトを通して、ポシェット型にするか。それが無難だな。青いタヌキいや、耳なし猫ロボットのポケット型が作れれば1番良いのだよな。
腐葉土を入れるなら、普通のきんちゃくみたいなので良いのか。巾着型なら縫うことは簡単にできそうだ。あとはどのように空間を入れ込むことか。イメージだな。イメージ大事。空間を入れ込むイメージ。宇宙空間か?それは大きい過ぎるな。イメトレ終了。よし、いってみよう。
カエルの皮が伸びそうだからまずはカエル皮を使おう。まずは巾着のような袋。そこの僕の空間を入れ込む、入れ込む、そして広げるイメージ。僕の収納みたいに時間停止付きがいいなあ。どうだ?どうよ!
鑑定したところ、あははは、大きいなぁ。うちの領地の大きさだね。確かに領地を思い浮かべたけどさ。この領地いっぱいの腐葉土と思ってイメージした。まあ、良しとしよう。
楽しくなってきた。今度は牛だ。革を鞣して柔らかくしよう。ベルトとウエストポーチを作ってみよう。ウエストポーチの空間はこの家ぐらいかな。時間停止付き。
お祖父様、兄様達も牛革でいいよね。父様と同じ。
母様とおばあ様はワニ革。ちょっとしたお出かけ用。お泊り用のたくさん入る袋も作っておこう。
さて、みんなにまたお披露目だ。形、気に入ってくれるかなあ。
そうだ、ハンカチはすぐできるから、ルガリオ達をモチーフにしたハンカチを刺繍した。これもおばあ様に渡そう。




