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218 反省点を活かして

 本日も晴天なり。


 昨日の失敗を活かし並ぶところを分かりやすく立て看板、最後尾、ロープで誘導。昨日と違うところは時間ごとに整理券を配り館内アナウンスで、例えば、魔道具何番から何番の人、集合場所へお集まりくださいと召集を掛けることにした。目安時間も描いてあるのでその目安時間に来てくれればいいと思うんだ。その間家に帰るなり、混んでいない他の施設(混んでいないところって僕の雑貨店か?ん?)で遊んだりしてもいい。ただし、他の人に並ばせて、自分は楽しようとしている人が分かるように魔法で管理しているので安心。不正は許さないよ。


 そして、ご褒美デザート販売をするブースを設けたのだ。デザート喫茶店の入り口とは反対にデザートお持ち帰りショーケースを作った。自分や子供達、家族にご褒美デザートを食べませんか、とのうたい文句に少量のスプーンひと掬いでも可能ですと掲げたのだ。お客さんどんな反応をするかな。隣がフードコートのデーブルがあるのでそちらで食べても可。


「レオン、イザーク、レックス、疲れていない?大丈夫?」


「大丈夫だよ。昨夜は兄上と一緒に寝たんだ。2人で一緒のベッドだよ。リルと卵も一緒だったけどみんなでお風呂に入って、ベッドで寝て楽しかった。それに温泉やあの布団、すごく快適だよ」


 レオンが快適布団を絶賛している。快適綿で作ってあるからね。温度調整はばっちりなのだよ。


「本当によく眠れたよ。俺もダニエルお兄様とエディお兄様と一緒に寝たんだ。初めてだったからすごくうれしかった。昨日はリバーシの遊技場で知らない人たちとリバーシをしたけど、上には上がいる。それも巧妙な返しがくるのだ。びっくりしてしまったよ。本当に楽しい。今日はレオンのところを手伝おうとしているんだ」


 レックスも兄弟仲良く過ごせてよかった。今、王城でケンおじちゃん、ルシおじちゃん、クリフおじちゃんがボロレスが登城しないことで不正を暴こうと頑張っている。昨日がガーゴイヤ商会長が入店できなかったことをボロレスに相談しているかもしれないから、そのうち行動に移してくる可能性がある。まあ、入れないのだから何を言っても怖くない。こちらはドーンとしていればいいだけだ。ククククっ。


「なんだかあくどい顔をしているよ、ケビン。僕は父上とフィル兄様と昨日は寝たんだ。父上が一緒に寝ようって言ってくれたんだよ。ベッドでいろいろ話をしたんだ。ピアノ演奏を喜んでくれたんだ。父上は喫茶店でコーヒーを飲んで寛いでいたよ。休憩だと言ってちょっと長かったように感じるけど、父上の姿を見て頑張ってしまったんだ。今日はバイオリンとフルートをしてみようと思うんだ。ケビン、良いと思う」


「イザーク、自分の思う通りに楽器演奏していいと思うよ。それにビアノとバイオリンのコラボをしてもいいと思う。イザーク、芸術スキルのある人たちの面談、手伝ってくれるよね?」


「ケビン、もちろんだよ。それに楽譜起こしをもう少し増やしたいんだ。そっちの時間を取れる?」


 今のイザークは本当に自信に満ち溢れている。そんなイザークを見て、フェルおじちゃんはうれしいのだろうな。だから一緒に寝てベッドで話を聞いてあげていたのかな。ジェラルディン様がずるい、ズルいと言っていたけど、男同士で寝たんだな。


 今日は落いてほしい。ちなみに僕の雑貨店はそこそこ売り上げはあるよ。女性にビーズのアクセサリーが人気だ。本物の宝石ではなくさりげなく、そして気軽に毎日つけることが出来ると噂が流れて?流してもらっている。バレッタやリボンを使った装飾も女性が購入している。気軽に付けられるのが一番。ぬいぐるみやベッドカバーなども売れている。シマエナガのぬいぐるみは丸々としたビジュアルが人気になっている。やっぱりゆるキャラを作ろう。ゆるキャラの着ぐるみで子供達を呼び込むか?怖がられる可能性もある?難しいかな。


「ケビン、今日は私もケビンに店を手伝うよ。コーヒーの淹れ方をマスターしたいのだ。あのサイフォンという器具で淹れたコーヒーがうまい。あの器具は販売していないのか?」


 フェルおじちゃんはコーヒーにはまっているのだ。コーヒーマイスターの称号が欲しいのか?そうか、そうか、ぜひともマイスターに向けて頑張ってもらおう。


「ケビン、ただ淹れ方を教えてほしいだけだから。変な考えは持たないように。ニヤニヤしているぞ」


「フェルおじちゃん、コーヒーマイスターの称号が欲しくないの?」


 スンとして顔で見つめられた。言葉はいらない。ただ見つめてくるだけなんだ。僕は空気を読める男だ。真顔で答えた。


「コーヒーの淹れ方を伝授します。オルフェ、頼んだよ」


 いきなり振ったオルフェは私がですか?とびっくりしていたが頼んだぞ。


「コーヒーマイスターオルフェ、君に決めた!じっくり教えてあげて」


 青い顔をしたオルフェに天の声が届いた。


「ケビン、私がフェルナンド様に教えるよ。私もオルフェ直伝だから大丈夫だと思うよ。いかがですか、フェルナンド様」


「昨日のオルフェの淹れたコーヒーと遜色なかったから、アルバート頼む」


 オルフェは青い顔から歓喜ある顔に戻った。まあいいか。今日もよろしく。


「オルフェ、昨日はよく頑張ったね」


「ありがとうございます。大盛況でした。音楽があるお店、最高です。後ですね、ナポリタン、パンケーキ、プリンアラモードとチーズスフレ、バニラアイスが人気でした。デザート喫茶ほどのデザートの量はないですが、こちらでもデザートやパスタなどを頼む人がいます。お店の中を見たのですが拡張されたのですか?びっくりしました」


「アルお兄ちゃんが昨日の状況を教えてくれたんだ。だから少し拡張してみた」


「す、少しですか?これが?」


 やり過ぎたか?でもゆったりと寛いでもらうにはいいだろう。希望によりリルクルが膝に乗って触れるサービスも展開することにした。待つより動く。首輪をつけて、おひねりをもらってきてくれ。


「アルお兄ちゃん、ケビンがまた邪な考えをしているわよ。ほんと次から次へと邪推な考えが良く浮かぶわね。こんなかわいい顔をしているのに腹黒だわ」


 クルさんや、君が俺の心に声を聞かなければいいのだよ。そしてそれを皆に報告するのはやめてくれ。


 ほらまただ、また呆れ顔をいただいた。二日連チャン。確変モードに突入か。


「この子って全く」


 クルさんのしっぽがバサバサ俺の顔に来るのはやめてくれ。くすぐったいよ。ワシャワシャしてゴロゴロニャーしてあげた。


「お前達って似た者同士だな」


 クルさん、えっ?って眉間にしわを寄せるのはやめてくれ。光栄ですとは思わないのか?猫パンチの応酬。


「思うわけないじゃん」


 ”じゃん”という語尾に付けないで。この世界、分からないから。語尾に”じゃん”をつけるのもそうだが、ジャンツーやジャンであがるよ、など死語の世界か?クルさん、使わないようにね。

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