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21 何かいる

 朝だ。結局あのまま寝てしまった。目も覚めなかった。来なかったのだろうか?


 ふとテーブルを見るとあんなにあったお菓子や料理、お土産がなくなっていた。来たんだ。やったー。


 あれ?お皿に何か書いてある。


 げげ!あちら側から来た魂を持つ者へ、だって!これは家族に見せられないなぁ。


 なになに。長老様の名前がルービエンス様。そしていつもいるメンバーのリーダーなのかな、ルガリオ様。ルガリオ様達はヤンチャな人たちなんだ。だからうちに遊びに来たのかな。プププ。面白い精霊様達だなぁ。ヤンチャすぎたら長老様のを呼んで良いのか?えー?名前を言ってお願いしたら来るということだよね。うわぁー。お菓子と料理とお酒?お酒の催促?まだ作ってないけどできたらお供えしよう。


 ルガリオ様達。外を見ると良かった、そんなに成長していないけど、キラキラしている。植物自体がキラキラしているの?


 あっ、小人が手を振っている。あれがルガリオ様達?俺、精霊が見えているのか?


 俺はパジャマ姿のまま、外に駆け出した。


「ケビン、お前、着替えずにどこに行くんだ?」


「ロナウド兄様、外に、外に精霊様達がいるんだよ。手を振っていたからそこに行こうと思ったの!」


「なんだって!ケビン、精霊様が見えるのか?父様達を呼んでくるから、お前は、あーその格好、あとで母様に怒られるかもしれないが、そのまま見に行け。すぐ行く」


「はい!ロナウド兄様」


 僕は急いで畑に行った。精霊様達がいるんだ!


「精霊様!」


 ふよふよと近づく小さな小さな小人。


「よお!ケビン。昨日のお菓子、ジュース、料理うまかったぞ」


 いや、僕、君のこと初めてみたんだけど。フレンドリーだな。


「精霊様が作った穀物類だから美味しんだよ、って、君がルガリオ様?」


「様なんていらないよ。ルガリオでいいよ。いやいや僕たちは成長を助けただけだよ。僕たちここにいていいよな!ケビンの魔力がうまいし、お菓子美味しいし、ここにいていいよね?」


「お家帰らなくていいの?家族が寂しがるよ」


「大丈夫、大丈夫。たまに帰ればいいんだよ。その時お土産頼むな」


 本当にフレンドリーな精霊様だ。


「僕の魔力とお菓子類でいいの?」


「おおー、あともう1人、王家の王女様いるのか?その魔力も欲しい。2人のが美味しい」


「王家の王女は俺の母様だ!母様の魔力も欲しいんだね。母様は種を作り出すことができるんだ。すごいスキルなんだ!」


「ああ、心地いい種だよ。種のみんなが早く外に出たいと言うから成長が早いんだよ。ケビン、これからもよろしくな」


「うん!あっ、家族が来たけど、ルガリオのことみんな見えるの?」


「ああ、見えるよ。ここの家族はみんな良い魔力を持っているから見えるようにしてあるよ」


 家族が膝をついて挨拶した。まずい、俺立っているよ。そそくさと兄様達の後ろに下がった。


 父様達にも見えているんだ。


「ようこそ、土精霊様。フォーゲリア伯爵家当主 クリフォード ルーク フォーゲリアと申します。この度は息子ケビンの突拍子もない行動により精霊様に多大なるご迷惑をご迷惑をおかけしていること心よりお詫び申し上げます」


 えー、僕、マジで問題児扱いなのか?


「そんなに畏まらないでほしい。僕らは土精霊の上位種だけど、長老に怒られているまだまだ若輩者なんだよ。この土地が気に入ったのでここにいることにする。ここの家族はみんな魔力が心地いい。ここに住んでいい?」


「もちらんです。逆に本当に我が領地でよろしいのでしょうか?」


「うん、ここはケビンの魔力や王女様の魔力も好き。お菓子も欲しいけど魔力も欲しい。いいかな?」


「魔力を与えると言うのはどのように与えればいいのですか?」


「土に魔力を流してくれればいいよ。お菓子は家に帰る時お土産ちょうだいね。みんなお土産を待っているんだよ。特に長老様はお酒ね。お酒をよろしく。もしくはまたここにくるかもしれない。その時は言うね」


「かしこまりました。土精霊様達に沢山の恩恵をいただき、お菓子を作る材料はかなりございますので、いっぱい作れます。お酒も頑張ります」


「やったー、人数増えたら言うね。そうだ、僕たちも一緒にご飯食べていい?」


「もちろんでございます。一緒に食事を取りましょう。椅子やテーブルが必要ですか?小さいものを作りますが」


「みんなと同じテーブルでいいよ。その方が楽しい」


 同じテーブルってどうやって食べるのだ?


 とりあえず、朝食から一緒に食べることになった。テーブルの上に座り、お皿に僕たちの朝食を見て欲しいものを与えることにした。初めて食べるものもあるので試しに食べてみてから考えると言うことだった。


 ルガリオ、ロッソ、ベルリ、ターナ、ルン、アメジ、ラッテ、そしてタール、ティール、トールは三兄弟の10匹?10人がいる。


 みんな小人だ。とんがり帽子は被らないのかい。洋服を作ってあげたいなぁ。


 それから食事室でみんなで朝食を食べた。なんだか、奇妙な感じだ。テーブルにルガリオ達が座って、ルガリオ達の前に取り分け皿があり、ご飯を各々食べている。


「ねぇ、ルガリオ達は自分達の世界でもこういうご飯を食べているの?」


「俺たちは魔素があれば生きていけるから食べなくてもヘーキ。でも、お菓子好き。このコーンスープ好き。フライドポテいも好き」


 みんなが自分の好きなお菓子や料理を伝えてきた。みんなお菓子が好きなのは一致している。今日のおやつの時間を楽しみにしていてくれ。異世界転生定番プリンだ。とりあえず定番の料理は作るぞ!おー!


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