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194 従兄弟達集結

 僕達は王宮に泊まったのだ。国王陛下、王妃様であるお祖父様、お祖母様、大お祖父様、大お祖母様が離してくれないんだ。今までの距離を埋めるようにずっと話をしていた。お祖父様はルーナにメロメロだ。お祖母様そっくりだから余計可愛いのかもしれない。


「イーサン、ロナウド、ケビン、ジュリアス、明日は子供達は子供達で集まることになっている。特にケビン、高位貴族の子供達と触れ合う機会が今までなかったから、この機会に従兄弟達の振る舞いをよく見て真似できるところは真似しなさい。決してレオンハルト様と2人で率先して遊び、みんなを巻き込むことがないように気をつけてくれ。頼むよ、ケビン」


「父様、その言い方ですと僕が問題児のような言い方は他の人に言ってはダメです。僕は問題児ではなく常識のある子供なのです。父様、失礼な」


「はぁ、ほどほどに頼むよ、ケビン」


 イーサン兄様やロナウド兄様も父様の意見に同調している。ヒドイよ。


「父様、兄様方、僕は借りてきた猫のようにおとなしくしています、安心してください」


 皆、苦笑している。説得力がないのか。僕はふて寝した。王宮の寝具は肌触りが良くふかふかだ。さすがだ。すぐ眠りについてしまったよ。


 翌日、子供達だけで集められた。アルバート様が仕切っていた。僕とレオンハルトはリルとクルを連れてきていた。皆、触りたそうなのか怖がっているのかじっと2匹を見ていた。


「ではみんな紹介をしようか。イーサン、ロナウド、ケビン、ジュリアスは初めてだろう。それにリルとクルも紹介しよう」


 それからみんなに紹介された。アルバート様、レオンハルト以外にリーシャ様、クレア様(赤ちゃんなのでここにはいない)


 母様の兄、第二王子ルシアン様の子、ダニエル、エディ、ファナ、双子のレティシア、レックス。


 母様の姉でアリステリア様の母国の公爵様に嫁いだジェラルディン様の子供。フィルズ、ロザリア、イザーク。


 母様の弟、第三王子クリフォード様の子、マリオールとルイーゼ。


 皆、子供ながら王族、貴族っぽい佇まいだ。


「ケビン、何して遊ぶ?ジュリ、リルと一緒に遊ぼうよ」


 レオンハルトが即座にやってきた。ジュリはリルに乗せてもらうことが大好きだから目を輝かせて頷いていた。それを聞いた周りの子供達もザワザワしだした。


「レオンハルト、ケビン、改めてみんなにリルとクルを紹介しようと思う。そしてキツく言わなければならないこともあるからみんなを呼んでくれないか?」


 キツく、邪な考えを持つ者は見えなくなる、それは未来永劫見えなくなるということか、念を押しておかなければいけないよね。


 皆子供だけど王族、貴族として幼少期の頃より教育されていたので、すんなりと受け入れていた。王族の教育の中に精霊様がいた頃のフェイノランドが描かれた本があり、王族としてなぜ精霊様がいなくなってしまったかを問う講義があるらしい。その為、邪な悪意ある考えや行動で精霊様は見えなくなると言われたら、歴史は繰り返されると思い、慎重にならざるおえないということだ。


 12歳以下の俺に歳が近い子供は、レオンハルト、エディ、レックス、レティシア、イザーク、マリオール、ルイーゼそのほかに赤ちゃんがうちのルーナとクレア、そのほかに妊婦のお妃様がいたので増えるだろう。


 エディ、マリオール、ジュリは幼稚園児クラス。レティシア、ルイーゼは女の子。必然的に残るレオンハルト、レックス、イザークと僕は歳が近い。イザークはおっとりした性格だが僕達に巻き込まれ、4人衆という括りとなってしまった。


 幼稚園組はリルと遊んでもらっている。護衛騎士たちにお願いした。女の子組はクルと遊んでいる。美容、ドレスなどおしゃれ関連のことを話していた。クルさん曰く、流行の先端に私はいるのよ、私はファッションリーダーなのよ、とよくわからないことを言っていた。


 僕達4人は最初自己紹介といっても俺だけが初めましてだった。名前や将来何になりたいかなどを話をしていた。この世界の同年代の男の子だ。レオンとはレオンが僕になついているかんじだ。レオンの方が年上だけど、まあ僕の精神年齢が高い分、レオンがなついてくる。最近僕の行動は同年齢の行動をしているけどね。そこは今の年齢に引っ張られているかもしれないが楽しいからいいのだ。


 レックスは騎士希望、イザークは文官?になりたいらしい。イザークのおっとりとした言い方の中に文官になりたいわけではないことが感じ取れる。これからもっと仲良くなったら話してくれるかな?


「みんな、ケビンだよ。ケビンはいろいろ作ることが好きなんだよ。ケビン、アスレチックしようよ。この前、すごく楽しかったから。あとパンや肉まんを作ろうよ。最近兄上と料理をしているんだ。料理長と一緒にしているんだ。だから料理長に言えば一緒に料理が出来るよ」


 他の2人はキョトンとしている。知らない単語を連発しているよ。これほど僕はレオンに影響を与えてしまっていた。まずいか?


「レオン、そうだね、みんなが巻いて食べる料理にしようか」


 そう、それはトルティーヤだ。僕の一押しは駅の中にあるコンビニのタンパク質が取れる蒸し鶏のトルティーヤが一押しだ。枝豆や野菜と蒸し鶏がマッチしたおいしさなのだ。それに一緒に買うのがとろけるくりーむパンカスタード。あれは上手い。これが残業した時の夜ご飯だったんだ。あれが無性に食べたくなってしまったのだ。とろけるくりーむパンもパン生地がふわふわなんだ。まだあのふわふわ感が出せのが悔しい。本当に軽い食感なんだ。今日はトルティーヤの気分だ。枝豆、ブロッコリーは収納にある。


「そうだね、作ろう。肉まん、ピザまんも作ろう。それをおやつ?にする?」


「ケビン、ケビンを料理長に紹介するよ。この4人で厨房に行こう。令嬢と小さい子達は危ないから護衛騎士と侍女に任せよう。さあ、行こう」


 いいのか?厨房に気軽に行ってしまって?レックスはノリノリで付いてくるが、イザークは渋々後に付いてくるかんじだった。巻き込んでごめんね。


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