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143 東地域へ到着

 魔道列車で東の領地、アンジュ様のご実家オルコット侯爵領に到着した。


 東地域に来た目的は東地域の漁港?漁村に行って魚介類の確認に行くことと、イーサン兄様、ロナウド兄様の想い人に会いに行くことが目的だ。ブラッドの生家もあるので挨拶に行こうと思っている。


 僕の同伴者はアルバート様、レオン、その護衛騎士達。あの時のレオンの護衛騎士のウィルズもいた。責任を取って首にならなかったんだ、良かったね。王家の影の者、影の人たちは気配が分からない、当たり前か。フレッド様、アンジュ様(アンジュ様は実家に留ますことになる)、フレッド様の従者セレビィ、イーサン兄様、ロナウド兄様、従者達ディーン、コルティ、ルーアン、事務官としてブラッド。フォーゲリアの護衛騎士はルース、ペドロ。


 そして、新しい人材、僕の専属護衛騎士になったのが元西側スラム街で右腕欠損の元騎士エルビス。エルビスを含む欠損した人達には万能薬を飲んでもらった。ボロレス公爵の騎士団長だったエルビスは欠損のため、騎士団と自身の生家伯爵領を追い出された経緯があるが、その時と風貌も変わっているし、十数年前?のことだから欠損したことを忘れているのではないかと思い、欠損者を万能薬で欠損を治してしまった。元西側スラム街を守る騎士団とフォーゲリアの騎士として従事してもらうことになった。泣きながら命を懸ける所存ですと言われてしまった。



 はじめはオルコット侯爵家に挨拶に行く予定。オルコット家の馬車が待っていた。それに乗りオルコット家に向かった。


「アンジュ、お帰りなさい」


 アンジュ様によく似た凛とした女性のお出迎え。その隣にはこれまたイケメンな男性。お父様ですか?かっこいいです。代々騎士として武勲を立てている侯爵家。アンジュ様も女性騎士として君臨してきた方だ。アンジュ様のお母様も女性騎士だったのだろうか?


「お母様、ただいま帰りました。あ、あの」


 急遽、アルバート様とレオンが来ることになったので、どう紹介したらいいのか迷っているアンジュ様。


 それにしても僕があの人たちの中にいたらきっと首が痛くなるぐらい見上げていなければならないほどの高身長だ。何、この高身長家族、うらやましい。ちょっとずつ伸びているであろう身長。将来はあそこまでは高くなくてもいいが、あれより10センチぐらい低いぐらいの身長まで伸びてほしい。180センチとは言わないがそれに近い身長が本当に欲しい。


「大丈夫だよ、アンジュ。ボールドウェッジ公爵から魔鳥で状況は把握している。アルバート様、レオンハルト様、ようこそおいでくださいました。今は、この屋敷にいる間は大変申し訳ございませんが、王家として対応させてください。お願いいたします」


 アンジュ様のお父様。声もイケボ。渋い。


「すまない、オルコット侯爵殿。急遽来たばかりに迷惑をかけて申し訳ない」


「いえ、アルバート様、心ゆくまで滞在してください。フレッド、久しぶりだな。疲れた顔をしているが大丈夫か?」


「義父上、お久しぶりでございます。色々と事が舞い込むので大忙しです」


 むむっ、僕を見て言っているような気がするが、僕は至っておとなしい子供です、作戦だ。


「義父上、義母上、こちらが今、私が仕えているフォーゲリア伯爵のご子息達です」


 挨拶だ。キチンとしなければ、最初が肝心だよ。


「初めまして。ルーク ランザルド フォーゲリア伯爵が長子、イーサンと申します。そしてこちらが弟のロナウド、ケビンです。滞在中ご迷惑をおかけすることが少々あると思いますがよろしくお願いいたします」


 フレッド様がニヤリとしながらボソリと、少々か?と呟いている。


「ロナウドと申します。よろしくお願いいたします」


「ケビンと申します。よろしくお願いいたします」


 いきなり目線が高くなった。おー!ヒョイっとアンジュ様のお父様、オルコット侯爵様に抱きかかえられた。すごく背が高くなった気なる。高いよ。


「あははは、ライアン殿から色々聞いている。ケビンくん、よろしく頼むな。それにしても軽いなぁ。ご飯をいっぱい食べているのか?」


「オルコット侯爵様、僕はいっぱいご飯を食べてます。そのうちグーンと伸びるはずなのです。きっと侯爵様より大きくなると思います。将来楽しみにしていてください」


 失笑。みんなに温かい目で見られているよ。希望だよ、あくまで希望。


「うんうん、そうだそうだ、大きくなれ、大きくなれ、わはははは」


 侯爵様に頭を撫でられた。背が高く、性格が豪快の人のような気がする。


「ケビン、よかったな、大きくなれるかもしれないな、ププ」


 ひどい、ロナウド兄様。頭を撫でられただけでは大きくなれないよ。


「さあ、皆さん、中へ入りましょう」


 僕は侯爵様が抱っこされたまま中へ入った。そしてなぜか僕はアンジュ様のお母様のお膝に座っているんだ!レオンは侯爵様のお膝に座っている。侯爵様は大きいので僕より背が少し高いレオンでもちんまりと座っているかんじなのだ。お菓子を食べさせてもらっている、アーンをしているのだ。キャッキャ、ウフフのアーン状態じゃないからね。レオンも侯爵様からアーンされている。僕は侯爵夫人だからまあ、よし?としよう。


「フレッド、アンジュ、今回の帰省はけいば?という馬の競争をする話の事か?催しとして楽しそうだ。自領の馬を紹介できる場になるのだな。うちとしてはもちろん参加させてもらう。ただ移動距離の問題があることが心配なのだ。そこまで歩かせることのなると馬の足に負担がかかり、馬の競争をするのに不利になってしまうだろ。着順で報奨金が違うと聞いている。参加するからには報奨金をもらいたいしな」


 やっぱり馬の搬送がカギだな。特にオルコット領は東、正反対な場所。魔道列車の後ろに搬送用滑車をつけてもらうか。ストレスが短時間で済むか?競馬や馬術競技の海外遠征は飛行機に乗せると聞いたことがあるし、国内は馬運車、昔は貨車で移動していたから、やはりストレス軽減の馬専用搬送馬車と魔道列車用搬送貨車をつくるかぁ。


 今日はオルコット家にお泊まりだ。大人しくしていよう。


「今日はケビンくんが楽しみにしていたお魚料理もあるわよ。お口に合えばいいのだけど」


 アンジュ様は、前、魚料理は骨があって苦手と言っていた。どんな料理が出るのだろうか?ソテーかな?楽しみだなぁ。



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