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127 王都〜ルーアンと王都へ遊びにいこう3~ひっそりと勧誘をおこなう

 レオン頑張れ。自分の道は自分で切り開かなければならないんだ。


「うちも兄様が魔道具士だから、親がわかってくれなかったらうちにくればいいよ!体験にくれば?そうすれば自分が本当に魔道具士になりたいかわかると思うよ」


「ケビンのお兄さんは魔道具士なんだ!王宮にいるの?」


「うちの領地で魔道具士やっているんだよ。最近作ったのはドライヤー。風魔法士は温風を出せないから、魔力がない人でもドライヤーで髪の毛を乾かすように作ったんだよ。あとはアイロン。魔道コンロはもう少しで売り出すかなぁ。ドライヤー、あげるよ。こういうのを作っているんだ。でも、このままだと誰かに取られちゃうかな?そうだ、マジックバッグあげるよ。はい、これ。ここに魔力を流して、そう、これでレオンのものだよ。誰かに取られてもただの袋だから安心して」


「ケビンってすごいね。ケビンといれば楽しい生活かな」


 ルーアンが後ろで、大変な方が多いのですが、とぼそっと言っているよ。みんなに聞こえているんだけどねぇ。


「レオン、まずはその教師を撃退しよう。自分の気持ちを言ってわからない親なら、本当にうちにおいで」


「頑張ってみるよ。ダメならケビンのところに行って魔道具士になるよ!」


 最初よりも溌剌としている。これが素のレオンなのかな。


 さてと、そそくさとその場を退場しようとした。そして、呼び止められてしまったよ。振り向くと先ほどの侍女さんがいた。


「あの、ありがとうございました。我々もムチ叩かれたり、無能と言われ続けていたレオンハルト様に寄り添うことをしていませんでした。レオンハルト様を守るために立ち向かおうと思います。ただ今回のことで責任は取りますが。あの、メルシー様はお元気ですか?私はメルシー様の侍女をしていた者です。今メルシー様はお元気ですか?」


「レザリーさんでしたっけ?母は元気ですよ。数ヶ月前に6人目の女の子赤ちゃん、ルーナを産みました。とっても可愛い子です。本当に可愛い妹です。でも、母様に似ているけど、ちょっと違う顔立ちで、誰似?と思ってしまうんですよ。でも、母は元気に楽しく生活してますよ。安心してください。それでは。ルーアン行こう」


 レザリーさんは泣いていた。いつか会えればいいね。


「あー、びっくりした。まさかあちらの人と会うとは思わなかったよ。」


「はい、メルシー様のお兄様、王太子殿下の第二王子ですね。第一王子殿下がイーサン様と同い年。次が女性二人、第二王子殿下は確か11歳です。ケビン様の二つ上です。まさか誘拐されているところを遭遇するなんて思いませんでした。ジュリアス様にそっくりですね」


「僕もそれは思ったよ。うわぁ、ジュリそっくりって。あの侍女さん達は罰せられちゃうのかな」


「そうですね、王家をお守りする者達ですからね。ケビン様は勧誘してましたね。それもレオンハルト殿下にまで勧誘するなんて!ですから、本日のことはルーク様に報告いたしますから」


「えー、父様に報告するの?」


「もちろんです。王家と接触をしていることと誘拐犯に立ち向かい、殿下を助けたことそして勧誘していたことを伝えます」


「僕、別に立ち向かっていないよ。ルーアンが取り押さえてくれると思ったから、隙を与えていたようなものだよ。すごいのはルーアンだよ。じゃー、僕は父様に拳骨のおかげで頭が強くなり、誘拐犯の股間に一撃を与える事ができましたってお礼を言った方がいいかな?」


「いや、それはどうなのでしょう?」


 笑っているよ。はぁ、疲れたよ。まさか王家の人に会うとは思ってもいなかった。でもこの後王都店の改修工事だ。ロナウド兄様とビクティが土壁で外側を覆ってくれて横断幕にフォーゲリア商会オープン予定と書いて掲げてくれたから、あとはちゃっちゃと改修工事をしてしまいましょう。考えている店の構造は通り沿いはもちろんディスプレイ。入り口を入って横に長く天井高の廊下。その天井にはガゼボ?と同じような絵画。そこに店舗が魔道具販売店、魔道具体験場。さすがに領地の店と違いお泊まり体験場は作らないよ。美容店、美容店舗も広めに作る。なぜならアドバイザーや化粧体験、貸衣装の場所を設けるからだ。予約をすれば化粧と髪の毛のアレンジと貸衣装でそのままパーティに行くことのできる店と考えている。女性がキレイになりたいことは永遠のテーマだからね。ふふふっ。それから玩具店。これも娯楽場を作るため大きい。雀荘ではないが、リバーシやショーギ、イゴなど実力別に対戦できるスペースを設ける。もしその時に対戦相手がいない場合でも、店の従業員が相手になるので大丈夫。年寄りの娯楽場にならないか心配だけどボケ防止にはいいと思うよ。お菓子店、雑貨店、中古買取店と大々的に改装するんだよ。土地は買ったから気兼ねなく大きくできるんだよ。


「さてと、ルーアン、戻ろうか」


「かしこまりました。しかしケビン様はいつも濃い出会いをされてますね。常々思いますが、出会う人、出会う人を巻き込みますね。だからあのレオンハルト殿下も何かしら関わりのある人生になるのですかね?うちにおいでと誘ってますからね」


 僕はルーアンをギョッと見た!何言ってんの!フラグは立てないでよ、頼むから~。


 ルーアンから言われたことは忘れることにする。王家まで関わることはやなこったい!


 さぁ、帰ろう帰ろう。



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