117 王都〜まったりと回想録
僕は今日、母様、ジュリ、ルーナとガゼボ?でまったりとしていた。でも、その前に 朝のルーティンはしたよ。タウンハウスに鍛錬場を作ってしまったので、父様、ジュリ、騎士団は筋トレまでガッツリ本気モードでやっていた。朝から疲れないのか?僕はダラダラとエアロバイクに乗って鍛錬場で過ごしていた。もちろんバーベルやらダンベルなどもある。みんな、フンフン言いながら鍛錬しているよ。
イーサン兄様、ロナウド兄様とフレッド様は商会の方へ、後ほど僕も向かうけど、朝から出かけて行った。行動が早い。これから改修工事するからね。
父様は公爵様のところに毎日行っている。
そうそう、寄子の家にバラを植える計画はすでに終わっているんだよ。寄子の当主達のフットワークのよさ、早々と王都に奥様を伴って集結。マジックバッグを渡していたので、とりあえず奥様の必要なものを大量に入れてきてやって来たという話。
ライアン様の奥様、現公爵夫人、キャロライン様もステファン様を伴って王都にやって来た。まぁ、庭園ががらりと変わってしまっていたことにびっくりされていた。それに、バラがすでに咲いているんだよ。どうしてかなぁ?
皆さんに事後報告ですが、なんとバラの精霊様と花の精霊様が現れたんだよ。おー、ここでもファンタジー。
バラの精霊様はたかびし、ではなくて気高く美しく、そして僕をこき使うんだ。バラの精霊様にはローズレッド、ローズピンク、ローズイエローと名付けた。そのうちローズブルー、ローズバイオレットなどが生まれるかもしれない。ローズグリーンはいるのか?戦隊モノか!まんまの名付です。花の精霊達は、その花にちなんでマーガレット、ビオラ、ペチュちゃんと名付けた。まだ、お菊ちゃんはいないよ。
その子達がまぁやらかした。公爵家のバラを一斉に咲かせ、みんなをびっくりさせてしまった。言わずもがな、公爵家に連行。そこでバラの精霊様と花の精霊様達を紹介。
そして、寄子のタウンハウスにもバラを植え見事開花。
公爵家のお茶会施設に寄子夫妻集結。施設見学から始まり、決起集会の様になっていた。その中に俺がいるのが不自然。ルーナがいるので母様とルーナの隣にベッタリくっついていた。
ライアン様が寄子の領主様方に、競馬の話をしていた。騎乗者の選定を体が軽い人で馬に精通した人をお願いした。馬の気持ちがわかるかもしれないし。
それからマジックバッグの支給。寄子特典だ。窃盗に遭ったり、売ったりするとただの袋になることを注意していた。そう、他の人が使うとただの袋、マジックバッグの無効化が発動するように作った。寄子特典で支給したものを売り捌くことは許さないぞ。
女性陣はうちのルーナを可愛がり、ルーナはキャッキャ、キャッキャと喜び、人見知りもせず笑顔を振りまいていた。可愛いし、大物になるね、きっと。
僕はなんのために来たのだろうか?
「ルーク、ケビンくん、こちらへ来てくれるかな」
なんだろう。父様、嫌だと言って、と目で伝えてみたが首を振られるだけだった。
「今日、皆に集まってもらったのは、競馬の話とお酒の話だ。今、目の前に琥珀色のお酒を用意した。公爵家の穀物とフォーゲリア家の穀物を使ってお酒を作った。同じ材料なのに味わいが違うのだ。そなた達の余剰分がもしあるならお酒を作らないか?そして飲み比べセットをなるものを作ったり単品を作ったりして、販売してみないか?どうだろう?まぁ、飲んでみてくれ」
ざわざわとした中で、男性はウイスキーとショーチューを、お酒が好きな女性はウイスキーやアポーシードルやウメ酒を飲んでもらった。
「どうだ?自分の家の穀物で作ってみたいと思わないか?酒ばかり作ってしまうと食べる方がなくなってしまうと困るのであくまで余剰分があったらということだ」
みんなやる気がみなぎっている。いい傾向だなぁ。みんな顔が明るいよ。お酒好きが多いみたいだから、より一層力を入れてくれるだろう。だからなぜ僕はここに?
「ところでけいばについてケビンくんに説明してもらおうと思う。これの模型は想像したけいば場だ。ケビンくん説明を頼めるか?」
「へ?は、はい」
僕が説明かぁ。一番わかっているのは俺なんだな。はい、説明いたします。模型を使って説明をした。
馬に賭ける前にパドックで馬の状態を見てもらうこと。それによってその馬主の馬に対する育て方や思いが分かること。
・馬に賭けをしてもらうこと。
・賭けた馬が一番になれば配当されること
・馬が走る場所は一直線のコースがいいか、それともトラックを走るか考えて欲しいことを伝えた。
・優勝馬を所有する人、馬主に賭けの中から順位順に高配当賞金を支給する。
・初回来場者達に馬のマスコットを配る。
・2回目、そのマスコットを持っていれば何かプレゼントか食事券を渡す。
・競馬の会員になったら、会員用の施設利用、競馬場鑑賞特別室を用意。会員用のバッチ、ネックレス、チャームを支給すること。
あと、お祭りを兼ねて競馬をするので、街全体がお祭りとなる。領民はいいが、他の領地から来る場合、公爵様の許可が必要になる。宿泊施設問題があるため、人数を把握しなければいけないこと。
商業ギルドに屋台、冒険者ギルドに馬車の送迎、護衛などをお願いすること、などを説明した。
みんなを巻き込んで楽しく競馬と祭りをしたいことを伝えた。
「皆、自慢の馬を出走させてみてはどうだろうか?それによって買い付けの者の目に留まるかもしれない。馬に美しさを求める者、速さを求める者、力強さを求める者など買い手には様々な思いがある。ここ、公爵領までくる買い付け者はいるが、その先まで見に行こうとしないのが現状だ。ここで自分の育てた馬を見せる機会ができたと思って欲しい。どうだろうか?」
みんな馬が好きなんだね。馬の搬送とかで、馬のストレス軽減をさせないと可哀想だから、馬用の馬車を作ろうかなぁ。
「ライアン様、馬の搬送は馬専用の馬車があるのですか?」
「いや、大体は歩きだよ。足を痛めない様、荷馬車というのもあるが、ほとんどは自走だ」
木工技師のアーロン達に領地に帰ったら相談だな。
それから街全体を綺麗にするためにゴミ箱や清掃する人を雇うこと。
それらを説明して終わったんだ。あー、疲れたよ。早く王都散策して、東地域に行きたいのにまだまだなのだろうか。トホホ。




