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103 けいばについての話し合い2〜僕はプンスコだ!

 1番に復帰したのはステファン様だ。


「ケビン、その馬のますこっと?とはどういう者なんだ?」


 今度はぬいぐるみを作った。あのフォルムだ。名前はオグリ帽子もちろんメンコは緑。紐をつけて完成。劣化防止付き。


「こんな感じでマスコットを作り渡したらいいですかね。あっ、バッジというのはこんなかんじです」


 蹄のバッジを作った。ネックレスも作った。幸運を運んでくれる蹄だ。父様、兄様達が頭を抱えている。はい!やりすぎました。すみません。


「ふう、なかなかすごいことを考えるな。父上、半年では無理ですよ。施設を作るのにどれぐらい期間がかかるかわからないです。これだけの施設と観客用宿泊施設、出走者の宿舎、馬を整備する厩舎など様々なものが必要になります。確かにけいばで話題性があっていいですが、杜撰な計画では最悪な結末しかないです。もう少し話を詰めていかないと無理ですよ」


 さすがステファン様だ。安全性を考慮し、しっかりとした計画で進めていくことが重要だ。


 しかし、フレッド様がチラチラ俺を見るんだよ。視界に入るがあえてそちらは見ないようにしているのに。


「どうした、フレッド。何ソワソワしているのだ」


 なにー、ステファン様、なんでフレッド様に話を振っているんだよ。


「あっ、いえ。こればかりはルーク様やフォーゲリア家の意向を聞かなければできませんので」


 と言って、フレッド様、僕を見ているよ。僕は海に行きたいんだよ。魚介類。魚介を食べたいだけなのに。


「ルーク。何かあるのか?」


「へ?ワ、ワタクシデスカ?」

 と言って、父様まで僕を見ないで!イーサン兄様、ロナウド兄様助けてって、目を逸らしているよぉ~。


「で、ケビンくん、何かあるのかな?」


「なんというか?父様どうしたらいいですか?」


 そこにまたあの無茶振りお祖父様の一言!


「ケビン、作ってあげなさい。お前ならパーっと作れてしまうだろ!温泉も作ればいいのではないか?ここに温泉があったら、人がやってくるぞ、わははは」


 父様、どうしたらいいですか?


 フレッド様も苦笑いしているが、真面目な顔で頼んできた。


「ケビン!頼む。この公爵領を、もっと活性化させたいんだ。フォーゲリア家に使えている私が私欲のためにこんなお願いをするのは間違っているのだが、公爵家は王家とはよくない立場なんだ。だから他の貴族達にもよく..」


「それ以上言うな、フレッド」


 まさかと思うけど、父様達の結婚を支援したことによってボールドウェッジ公爵家は冷遇されてしまったのか?


「ライアン様、まさか私たちの結婚で」


「ルーク、何も言うな。私はお前達の結婚に賛成だ。それに魔法属性の有無で人を判断するあいつらが心底嫌いなんだ。だから何でもないことだ」


 また王家というかその周りにいる魔法属性主義者のあいつらか!全く立場が弱い者に対してだけ強がれる輩たちか!どうしようもない奴ら。どんな奴らだから一度顔を見てみたい。きっと代々強欲そうな顔をしているのだろう。魔法属性が何だって言うのだ。戦争などしていないのに、使い道は焚き火と水だしと洗濯物を乾かすこととゴミ捨ての穴を掘ることか?王城なんていたら、そんな大魔法なんか使わないだろうから宝の持ち腐れだろう。それなのに何が魔法だ!


「ケビン、怒ってないか?」


 父様は僕がぷんぷん怒っていたのがわかったのか?


「当たり前です!そんな有事以外で魔法なんて何を使うのですか?土魔法士、水魔法士は大活躍ですが、その宰相は火魔法ですよね!王城にいたら、大魔法なんて使わないじゃないですか!火事にする気か?結局、火魔法なんて、辺境の魔獣討伐以外宝の持ち腐れ、あってもなくても同じ使えない人ではないですか!そんな人が大きい顔してのさばっているかと思うと腹が立ってきます。魔法があってもお前は何の役に立つんだよ、と言いたいです」


「ぶっ」

「あははは」

「ふふっ」

「ケビン」


「よく言った、ケビン。よーし、王家とあの馬鹿たれ宰相に喧嘩売ろう」


「「「おじいさま」」」

「父上」


「くくくくっ、ケビンくん、やはり面白いな君は。あの宰相に言ってやれ!使えねぇ男だなぁって」


 いやいや、それは公爵様の思いでしょう。

 ステファン様とブラッド様が大笑いしている。


「父上、それは父上の思いでしょ!あははは」


 フレッド様の笑いながらのツッコミ。ありゃ、みんな笑っている。でも、僕はプンスコなのだ!母様を馬鹿にして、あっ僕も魔法属性はないんだ!


「会えたら僕が言ってやりますよ。火属性で偉そうにしてますが、こんな安全な王城にいて何に使うのですか?料理してくれるのですか?野焼きしてくれるのですか?それ以外何に使うんですか。だったらこの安全な王城にいるのではなく辺境で魔獣討伐を率先してやってください、と言いますよ。使えないのにでかい態度取らないでくださいって言いますよ」


 こいつ、こわっ!絶対言いそう、などなど小声で言っているの聞こえてますが。


「ふふっ、頼もしいな。ケビンくんは次期領主なのか?ルーク?」


「さぁ?ケビンは実家の脛を齧って生活すると言ってますけど、どうですかねぇ、あははは」


「父様、100歳以上生きてください。父様に頑張ってもらわないと」


 ゴチっ、イテ!またか。


「「ケビン、お前、成長しろよ」」

 兄様達に呆れられている。


「父様、手が痛くなるのでやめた方がいいですよ」


「そんなやわじゃないよ。お前は自分の頭を気にしろ!そして父を労われ。どれだけ大変な思いをしているのかわかっているのか?」


「まぁまぁ、ルーク良いではないか。ルークがしっかり働けばな、のう、ケビンくん」


 僕はゆっくり頷いた。がんばれ父様。


「ケビン、お前のその目は誰目線なのか?ケビンは私の父親か?全く、で、それで作るのか?作ってくれるか?」


「父様、そうですね、この公爵領を活性化させないといけないですね。ステファン様、フレッド様、材料を用意していただければ作りますがどんなコンセプトがいいですか?うちにあるガゼボ?風。あれは貴婦人達の憩いの場ですか?寄子は何世帯?言い方がわからないですがどのくらいありますか?それによってどんな風にするか。そうだ、ルッツいる?ルッツ達」


「なぁに、ケビン」


 即答する精霊達。


 



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