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眠るうみみと走馬灯  作者: うみみ
第2章 北の大地に取り残されたきみへ
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第9話 すやすやなきみへ

どれくらいの間そうしていただろうか。


ぼやける視界にピントを合わせる。


「あ、やっと起きた笑

泣き疲れて寝ちゃうなんてかわいいとこあるじゃん笑」


どうやら散々泣いた挙句、うみみの膝の上で眠ってしまっていたらしい。


ラッキーな展開に内心ドキドキしながら、申し訳なくも思った。重かっただろうに。


「もっと自分のこと心配してほしいなあ。寝てる時も悲しそうな顔するもんだから辛かったよ。」


この時、もううみみの前では泣かないと決めた。


うみみはこんなにも俺に優しくしてくれているのに、俺はうみみに対して何もしてあげられない。弱虫だ。


「きみは強いね。弱虫なんかじゃないよ。きみに何回助けられたことか。今回はたまたまわたしの番だっただけだよ。」


優しすぎるようみみ。俺なんて、一緒にラーメン食べて、お喋りして、みっともなく泣いて、甘え続けてるだけなのに。


「きみはきっと忘れてると思うけどさ、わたしはずっと覚えてるよ。」


優しい笑顔が刺さって、嬉しいような、苦しいような、でも、間違いなく幸せだった。


「ぴぴん!ミニそうちゃん検知!今回は泣いてないよ!行こ!」


もしかしてうみみのあほ毛ってレーダーだったりする…?


また手を繋いで走り始める。雪は徐々に溶け始めていた。

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