何をすれば
「男どもを見返してやるわ!!」
と、天に向かってガッツポーズをしたものの......
「見返すって言ったけれど、何をすればいいのよ!?」
何をすればいいのよ!!.....
いいのよ!!.....
自室で一人で叫び、その声が返ってくる。そして、何か空しくなり、じっとしていられない。
自室の隅から隅まで行ったり来たりするが、答えが出てこない。
「もうっ、なんなのよ!」
「レイラ様、お料理などはどうでしょうか。」
「っわ、いたのね?!」
メイドのメアリがいたことに全く気付かなかった。ひょっこりと現れたメアリは私に提案してくれているようだ。
「お、お料理.....」
お料理は私の大の苦手。まさに、天敵という存在。
今まで、いっつも迷惑をかけてきた。包丁で指を切ったり、まな板を切ったり、、、
また、火事を起こす寸前までやらかしてしまったこともあった。
それらの存在もあり、お料理は天敵。
お料理のせいで、私は婚約破棄をさせられてきた、
ともいえるほどだ。
「お、お料理は.....」
お料理はあまりしたくない。そういいたかった。けれど、うまく言葉にできずに詰まってしまう。
うう.....
自分が情けない。こんなことで言葉につまるとは.....
「レイラ様、苦手を克服しないと、男どもを見返せませんよ?」
「っそ、そうだけど....」
やるじゃない、メアリ。痛いところをついてくるわね。
「わ、わかったわ、お料理を克服してやるわ!!」
自分で言った、というよりかは、
メアリに言わされた感が半端ない私を置いて、メアリは早速準備に取り掛かっているようだ。
「さあ、行きましょう、食堂に!」
***
食堂の目の前に来たのだが、話し声が聞こえてくる。
私は潔くキッチンにつながる扉を開けた。
「.....!!」
何かしらの言葉を発しようとしたけれど、
言葉にならなかった。
だって、だって、
「な、なんでいるのよ、私の婚約破棄10代目が!!」