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伐魔剣士  作者: ヌソン
序章 最初の決意
2/79

仕事

長らくお待たせしてしまい申し訳ありません


寝てたりゲームしてたりで非常に多忙な毎日を送っていました、許して下さい。


これから少しでもペースをあげれるように頑張ります。

森の中をしばらく走っていると、開けた道に出た。

少し先でガヤガヤと賑やかな声が聞こえる、

どうやら近いようだ。

体中に付いた葉っぱを払いながら、道なりに声が聞こえる方へ歩く。。


10分もしないうちに城が見え、どんどんと人の波が大きくなっていく。

人混みにのまれた時には、既に街の中へ入っていた。

少し当たりを見渡し、街の全体図を見つける。


街の名前は礎静町(いしずちょう)

数ある街の中ではかなり大きく、発展している。

中心に城が立ちそれを囲うように丸い円形の大きな街が広がり、その中で様々な分野の技を持つ人がひしめき合い、織物や染物、陶器や歌舞伎、賭博、見世物小屋…数多の工芸品や趣向品、多くの娯楽がこの街一つに集まっている。

中でも驚きなのは、街の北東部、その半分程度の区画遊郭として機能させて、その区域にも一つの城が点在している事だ。


「……ふむ…」

軽く空を見上げる、日はまだ高い位置にある。

かなり広い町だがその分、仕事も見つけやすいだろう。

まずは街の看板やらを探して、仕事を募集しているか、それが無理なら片っ端から声をかける気でいる。

(今日は何がなんでも布団で寝る)

辰之助(たつのすけ)がそんな考えを巡らせていると…


「そこの兄ちゃん、旅の人かい?」

椅子に座っていた男に声をかけられる。

少ししんどそうに立ち上がった男は僅かに右足を引きずりながら、こちらに近づいてくる。

恐らく四、五十代やそこらの年齢、六尺は超えた上背に、服装は法被にふんどしだけつけており、ガタイは良く、腹が出ている、パッと見は力士の様な佇まいで、いかにも力仕事を生業としてそうな男だ。

例えるなら事故とかで足を怪我してしまった現場の親方、みたいな印象。


「まぁ、そんな所だ」

少しはぐらかす様に答える。

一部を除き、伐魔士という存在は世間にはあまり浸透していない、知る人ぞ知る、と言うと聞こえは良いが、裏を返せば普通の人はまず信じない。

1度聞いたらすぐに消える噂程度、面白くない都市伝説の様な感じだ。


そんな事は勿論の如く知らない男は話を続ける。

「気ぃつけろよ、何でも最近、刀を盗る奴がいるらしい」

「刀を…?」

「そうだ、太刀とかも盗むらしい」

盗っ人自体は珍しくない、特に地に足がついてない旅人だと、そいつが被害にあっても、あまり真面目に相手にされず、追われる可能性も低いからだ。

だが、刀だけを盗むのは聞いた事がない。

確かにそれなりの値が着くことが多い、だが短刀や懐刀ならまだしも、太刀なんかは盗むにしては重くて不便だし、何より目立つ。

そんな物を盗むのは、相当な馬鹿か余程の腕を持つ盗人だけだ

「だけど大マヌケらしい、盗られた刀が落ちてきて、結局盗まれた奴はいないってよ」

どうやら馬鹿の方らしい

「何人かは逃げる時、違う、と囁いてたのを聞いたって話もある」

「どういう意味だ?」

「さぁな、ま、気をつけるに越したこたぁねぇって事よ」

「…そうか、一応覚えとく」

「おう」

それとなく話を合わせ、いよいよこちらの本来の目的、仕事と今夜泊まる宿を探している事を話す。


「そうか、よし!ならうちに来い!」

まさかの答えが帰ってくる。

「実を言うとな、俺はその辺で人を集めて働かせる仕事をしてんだ、今日もそれなりに仕事が有り余ってる、だからお前に声をかけた」

願ってもない申し出だが、都合が良すぎて逆に不安になる。

「何の仕事だ?」

揺さぶりをかける意味も込めて、少し踏み込んで聞いてみる。

「色々してる、大工とか飛脚とか…まぁ、肉体労働が多いな。」

「それは、素人が手を出して良い奴なのか?」

「何とかなる、出来る奴と出来ない奴に分けるしな!」

本当に何となるのかは不安が残るが、どうやら怪しい仕事ではないようだ。


「…そうか、確かに丁度良いな、体力には自信がある」

「言うじゃねぇか、期待してるぜ」

「今日だけだが、宜しく頼む」

「おう!」

差し出された手を握り返し、握手を交わす。

「お前さん、名前は?」

「長陽 辰之助だ、そっちは?」

嶋田 歳典(しまだ としのり)、よろしくな、若いの!」

「……名前で呼ばないのか…」

騒がしい男だが、悪い奴では無さそうだ。

がっはっはっと大声で笑う男に肩を叩かれながら、街の中へと歩みを進めた。

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