表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/21

魅惑のお部屋♡

 部屋にはいっつもコバエが ふい~ん‥‥って飛んでいる時期があった、ある年の夏の俺んち。




 *プロローグ 数年前の思い出*



 一体何が原因なのだ? こんなこと今まで一度も無かった。


 ソファーでくつろいでカフェオレなんか飲んでりゃ目の前をふわ~んと横切るアイツ。


 本読んでりゃ憎たらしいことに、開いたページに止まってうろうろ。


 ふと、ガラス越しに空を見れば、窓ガラスの上をうろうろ歩くあの野郎。


 食事中なんてマジ油断なんない。それは緊迫の時間。俺のご飯に止まられたら俺の敗けだ!


 もう、嫌だ! これって異常!


 今年は日本中、ショウジョウバエ大発生?‥‥‥なーんてニュースは聞いてないぞ?



 原因は掴めないまま、もやもやと数週間が過ぎ去った。



 ある日、俺は偶然にも、俺んちショウジョウバエ大量発生!の謎を解明した。



 ──さあ、真実はいつも一つ。なぜか当ててみろ!



 *ヒント*



 1 家には大変がさつな人が1名ほどいる。


 2 ばなな


 3 運悪い



 聡明なあなたは、もう察したはずだ。




 *解明編*



 半分窓にかかって壁際に押し付けられて置かれてるカウンターテーブルの裏側に、なーんか謎の真っ黒い物体が。


 そしてそれにはおびただしい数のショウジョウバエさんたちが集合していらした。


 カウンター裏は、いろんな配線やらコードがコンセントに集中し、ごっちゃごっちゃしている場所で、そのごちゃごちゃに黒き物体がひっかかってた。


 床まで素直に落ちてたらすぐに発見出来てたのに‥‥‥

 しかもすぐ横は窓。そこ、建て付け悪くてきっちり閉まんないのよ。わずかに隙間が‥‥‥


 不運。




 *考察編*



 その時、家には彼女ひとりきりだった。


 彼女の名はガサツ。


 こんな時間まで寝ていたらもうブランチだ。ガサツは何を食べようか辺りを物色した。


「あ、バナナある。あと2本じゃん。1本もーらいっ!」


 ガサツは2つ繋がったバナナの片方をもぎ取り、もう一方はカゴに戻そうとしたが、置き方すら がさつなため、それはカウンターテーブルの裏側に落ちてしまった。


「あ、やらかした。いいや、今忙しいから後で拾えば。後はコーヒーとパンと卵焼こうっと」



 ──『後からやる』


 その言葉は一番信用ならない言葉の筆頭である。


 そのままカウンター裏に落ちたバナナの存在は忘れられた。




 *エピローグ 魅惑♡黒バナナのお部屋*



『よお、最近見つけたいいとこ案内するぜ! 俺について来な』


『おっ、いいねいいね~。どこよ?』


『そこのパーティー会場メシ最高だし、めっちゃ流行ってるからさ、仲間がもういっぱい集まってんぜ? かわいい子もわんさか集まってるからさ』


『マジかよ? 早く行こうぜ!』




 俺、殺虫スプレー散布 ( ・∀・)r鹵~<≪巛、;'.・


 浮かれたやつら、殲滅(せんめつ) ( ゜Д゜)b








自分、ショウジョウバエだけはすっごく嫌いになったからな。Gよりも嫌いだ!

φ(`д´)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ