短編 ホラー風味 〈トンボ〉
今日の俺はちょっと違く攻める |д゜)チラッ
あなた、今まで生きて来て、一番恐ろしかった体験って何ですか?
過去を振り返って、何か思い出すことなどありませんか?
その時は気づかなくて後に気がついて、ぞっとしたこととか。
え? 無いのですか? いえいえ‥‥‥そんな筈は。
たぶん、時間の波に紛れて忘れているだけで、あなたにも一つ二つ、必ずあると思いますよ。
それに、人は、余りにも恐ろしい体験は、無意識の内に記憶の奥の奥に埋め込んで仕舞うものですし。
例えば‥‥集合写真で誰かの脚だけ消えていて、その後その人が脚を怪我したとか、夜 寝ていてふっと気づいたら、知らないデブ男がベッドの横に立ってじっと私を見ていたとか。
ふふふ、これは実は私の体験談ですが。
もう一つ、これは私が子どもの頃、ある山奥のおうちへお邪魔した時のお話です。
そこは地元のタクシーの運転手さえ通ったことがないような、隣の家が数キロ先、みたいなところでした。
その家は一般的な住宅とは造りが違っておりました。
平屋で茅葺き屋根だったし、すっごく広い土間に、上には黒いぶっとい梁が通っていたのを覚えております。
そして、そこの家には天井と壁の間にはなぜか隙間があったのです。もしかして釣り天井というものだったのかも知れません。
私は外で捕まえたトンボ数匹を、部屋の中で飛ばして遊んでおりました。
トンボは出口を探して天井壁際まで高く飛んでおります。
その時!
一瞬のことでした。
私の目の前で、天井と壁の隙間から にょきっと伸びて来た小さな手が、トンボをガッと捕まえ、すっと消えたのです。
「ぎゃー!」
私はすっげービビりました。
──トンボ、俺のトンボがッ、拐われたっ!
「大変だー! 天井から手が出て来てトンボ ガッて盗られたッ!」
私は即座に大人たちに訴えました。
──しかし、誰も驚くことは無かったのです。
「それ、ミーちゃんが食ったんだ」
そう、天井の隙間から出て来たのはネコの手。
(^・ェ・^)(^._.^)(^・ェ・^)(^._.^) エヘヘー
その家の飼い猫。
俺、知らんかった。猫って虫食べるんだね!
ネコって狩人なんだなぁ~ ε=(ノ゜Д゜)ノ⌒●“
「こ、これは叙述トリックなんだ!」と、俺が言い張ったら、おまえは「あ、ちょっと違うね」と言うことは知ってる φ(゜ロ゜*)ノ⌒@




