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【第11話】

「マスター!」


ルミアさんと共に、私達は巨大な建物へやってきた。傷だらけながらも頑丈そうな木の柱、何度も修復された痕がある土の壁、吸うだけで良いそうな醸造酒の匂い……そして建物の奥にどっしりと座る大柄な男。ルミアさんはその大男に綺麗な笑みを浮かべながら駆け寄った


「ん? ああお前か。 ちゃんと装備は買えたのか? っと、そちらは別かい?」


「ああ、ルミアさんとパーティーを組む予定の者です。フェロスと言います。以後お見知りおきを……」


その風貌からかなり偉そうな雰囲気を醸し出していたので、丁寧な挨拶をしお辞儀をする


「んあぁ……そう(かしこ)まるな。俺はゲイツ、冒険者協会協会長フロド・ゲイツだ」


フロド・ゲイツ……冒険者協会協会長……やっぱ偉い人だったな。畏まるなと言われたが、ある程度がわきまえておこう


「それでルミアや、もうパーティーメンバーが見つかったか…… ようし、入会を許可する。そこのカウンターで手続きをしておけ」


「やった!行きましょう、フェロスさん!」


ルミアさんに腕を掴まれて建物右端のカウンターへ連れて行かれる


「おいあれ、エルフだぞ……」

「珍しい……しかも可愛いな」

「エルフだ……」


「……聞こえてますよ!私がエルフだからってなんですか!」


ルミアさんが(そんなにない)胸をぽんと叩いて高らかに言う。結構はっきり言うタイプだね。ルミアさんの一言により、場のざわめきは落ち着いた。やはりいくら治安が良くなろうと、亜人は珍しがられるよな


「……新規登録ですか?それとも更新?」


気だるそうな女性が肘を着きながら聞いてくる。よっぽど暇なんだろう……


「登録です!この子とパーティーを!」


「パーティーの前に冒険者登録でしょ? ここに氏名と生年月日、職業、戦闘スタイル諸々書いてください」


女性が自身の棚からゴソゴソと紙を二枚取り出す。それとペンを私達に渡すと、うつ伏せになって寝始めた


「……書けました!」


「ッチ…… 速いですね。そっちの人は?」


「あ、まだです」


「……」


女性は再び居眠りを始めた。よっぽどこの仕事が嫌いなんだろう……まあいっか。私は名前を”フェロス”とだけ書き、生年月日も十数年前の適当な日にちにしておいた。職業は旅人で……戦闘スタイルは魔法使いと


「書き終わったんですか? はいはい……少々お待ち下さい。おーい、冒険者新規登録セットよろしくー」


「はーい 今行きまーす」


女性は奥から呼ばれた男性に紙を手渡すと、どこかへ行ってしまった。仕方がないのでしばらく散策することに




「ここが!まあ酒場みたいなとこだね。どうする?なんか飲む?」


ルミアさんに誘われて、適当な席に二人で座る。オーソドックスにブドウ酒を頼んでおいた。あ、なんか色々聞いてみるか


「……あ、ルミアさんって何書いたんですか?あの紙に」


「私? えっとねぇ…… 名前、ルミナ・トレスタ 生年月日は光暦(こうれき)4628年 職業アルバイトの戦闘スタイルは魔道士!」


一応行っておくと、光暦というのは私が最初に大々的に降臨したのを元にした(こよみ)だね。今は光暦4754年だから……ん?


「となると……今は124歳!?」


「まあエルフだし? まだまだ若造ですよ〜」


エルフの平均寿命はおおよそ800歳から900歳、まだ九分の一ほどしか生きてないのか……凄いけど


「それに、さん付けやめてね! 私だって、貴方から恩を受けたのにこんな態度でしょう? だから……ちゃんとか!」


「じゃあルミアちゃん?」


「そうそう!歳の差なんて、エルフからすれば殆ど気になんないし〜」


そうなんか……? 私もこの世界を作った時は「まずオーソドックスに人やん? あ、エルフとかいいかも!獣人とか……ちょっとニッチなやつも?グヘヘ……」的なノリで作っちゃったからなぁ…… 殆ど設定とか他の世界丸パクリなんですわ


「赤ワインと白ワインですね〜」


しばらく話していると出されたのは、木のジョッキに注がれた赤いブドウ酒……赤ワインと、同じくジョッキに注がれた、白ワイン。こりゃハムかなんかが欲しくなるだろう。私はならない。ええ、断じて欲してませんよ!


「さあ!私達の冒険ライフ開幕を祝して〜 カンパーイ!」


「か、カンパーイ!……?」


ジョッキとジョッキを豪快にぶつけ合い、口へ運ぶ……ってこれワインでやっていいの?

赤ワインを口に運ぶと、芳醇な渋みと酸味、包み込むような甘みを感じる。いいワインや、これ


「ぷはー! フルーティー!」


「昼間っからこんな飲んで……」


「まあまあ……」


そのままルミアちゃんは絶対にワインの飲み方じゃない飲み方でジョッキを空にした。私はちゃんと味わいましたけどね





「ルミアさーん、フェロスさーん」


カウンターから、気だるい声が聞こえる。戻ると例の女性が待っていた


「はい、これ初心者セットね。これが冒険者証明書、これが冒険者手帳に、これが探知用ペンダントね。後は初期セットとしてポーチとナイフ、ペン、採取用ポッドよ。じゃあね」


ガサッと大量の荷物を私達に渡し、そのまま女性は寝てしまった。まあ説明は受けたのでいいか


「これで……これで冒険者ですね!私達!」


「うん……まあ……そうだね」


「うわはぁ! 本物の証明書だ! やりましたよ!」


大興奮だなぁ…… 跳ねて回って喜ぶルミアさんに、一つの影が迫る


「入会おめでとう。クエストはそっからだ。まずはレベルの低いクエストを受けて経験と信頼を積みな」


ゲイツさんが協会建物中心の方を指差し言う。無愛想だけど優しいタイプのイケオジやん


「ようし! 最初のクエストへ行きましょう!」


なんか……結構キャラ変わってね?心を開いてくれたんだろうか……?






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まあ、政治はこれくらいで満足しているだろう。後はあの女神がどう出るかだが……


「カイト様、バロンから伝言です」


「イイダから? なんだ」


「『こっちもいい感じだ。あ、そうそう、大聖堂には女神の天界への受話器的なものがある。それを”支配”するのもありなんじゃねぇか? まあ要望のものは創った。やるよ』とのことです。こちらが預かったものになります」


一語一句一緒じゃなくていいんだよ…… 兵士は細長い袋包みを僕に渡す。それは要望通りの……


「……?カイト様? 何をして――」


血しぶきと共に、声が途切れる


「うん……やはり銃はいいね。君もそう思うだろう?」


「カイト……さ……」

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次回は冒険編です……え、タイトル詐欺だって?


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