18話
いらっしゃい。
色々準備があるとラリャに言われ、その間に冒険者ギルドに足を運んだ。
「えっ、冒険者の説明ですか?」
昨日聞き忘れた事を聞きに来たのだが、驚かれた。
「はい」
「…わかりました」
一息ついて、ため息混じりに話し始めた。
「冒険者はランク分けされているのはご存知かと思います。下から見習い、低級、中級、上級、超級、特級とあり、貴方の実力は昨日の時点で中級です。中級となれば、商人や宿屋に足元を見られる事は無くなり、損をすること自体が減ります。」
話について来れているかの確認の為かわざとらしく水を口に含んだ受付が目を合わせてくる。
「なるほど」
「はい、続いて依頼又はクエストという、下から10、9、8、7、6、5、4、3、2、1級と格付けされた難易度で示されています。10〜7級までのクエストは見習いがクエストを完遂できるかを知る為の試験的役割が有り、また、13歳以下の冒険者が受ける事ができるクエストとなります」
「6〜5は低級が受ける事が可能となり、4〜3級は中級以上が、3〜2級が上級以上が一級のクエストは特級以上が受ける事が可能となります。」
「そして、昇格試験は各ランクで受けられる最高級の依頼を1ヶ月連続して1人の死者も出さずに完遂できるかが昇格に必要な最低条件です。」
「ちなにみに、ラリャさんが受けたクエストは4級ですので、昇格には影響しません」
「実力で俺は中級になったのか?」
「そうですね、スレイブさんは上級の冒険者と渡り合い、勝利を収めましたので」
「?中級じゃなかったのか」
「あの人は中級者として活動していますが本来は上級者なんです、実力も完遂力も…そんなわけであなたはその人に勝利した。そしてラリャさんとパーティを組んでいるのなら中級者にしても問題ないとギルドマスターが仰っていましたから」
「色々助かった…ぁー」
差し出された手の平に僅かばかりの金銭を渡し、席を立つ。
「またのお越しをお待ちしております!」
「遅い!」
ラリャとの待ち合わせ場所が分からず、結局感覚頼りに歩いていたら道に迷って、帰ってくる頃には夕方になっていた。
「明日に延長して貰ったけど、報酬が結構減ったんだからね!」
金貨1枚の報酬が薄金貨2枚になったという。
「なるほど?」
「え?もしかして金額が理解できない?」
「説明してくれるか?」
「え、いいけど、本当に分からないの?」
「……」
「えっと…この銅貨10枚で薄銀貨1枚分になって、この薄銀貨が5枚で銀貨1枚。つまり、銅貨50枚で銀貨1枚分。銀貨10枚で薄金貨1枚分だね、薄金貨5枚で金貨1枚分。つまり銅貨500枚で薄金貨1枚分。
今の手持ちが薄銀貨9枚と銀貨8枚と銅貨19枚ね!分かった?」
「要するに手持ちの金額は薄金貨1枚分に満たないってことか」
「…そう!で、スレイブが今日時間通りに来ていればその金貨が手に入ったの!」
「3枚の半金貨が1回の遅刻で失われるのか…」
「分かったら、反省しなさい!」
「悪かった……ごめん」
「全く…あの時助けてくれたからいいけど、さ!」
「実は、あんまり記憶にない」
「はぁ、あんな化け物と戦って記憶喪失だけで済んで良かったわね、私は殺気に当てられただけで気絶しちゃったから、まぁ感謝してるし、この話は終わりね!」
「…分かった」
「ほんと、あの時のあんたは、どこ行ったのかしらね、明日は早い時間から移動だから早く寝るわよ」
シングルベットで寝息を立てるラリャにおやすみと自然に言葉が出たスレイブであった。
お疲れ様でした。
(本編です)




