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誘われしダンジョンマスター・華麗なる学園生活  作者: 北のシロクマ
第5章:進軍、ダンノーラ帝国!
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進撃の姉

「素晴らしい! 実に見事な采配で御座いまするな!」


 北の竜造寺と南の嶋津を立て続けに撃破したと知り、宗麟は両手をあげて有頂天に。

 ダンノーラの西部はこちらに落ちた事になるし、分からなくもないけれど。


「東部は海で隔てられてますし、しばらくは安心してもよさそうですが……いかが致しましょう? すぐに東部へと渡りますか?」

「そうねぇ……」


 アイカに尋ねられ、しばし思考の海に沈むこと数分。



 ぐぅ~~~


「「「!?」」」


 妙な音に意識が引き戻され、キョロキョロと見渡して音源を探る。


「ゴメンねアイリちゃ~ん。お姉ちゃん、お腹空いちゃった~♪」


 ズルッ!


 あっさりと音源が発覚した。


「ハッハッハッ! 年頃の女でも空腹には勝てねぇってか?」

「笑うな浮浪者!」

「おま、浮浪者ってまた随分な言われようだな……」


 ったく、見た目からして武蔵はデリカシーがないわね。


「お姉ちゃん、もう少ししたらお昼だからそれまで――」

「あ、あそこにウリボアっていうFランクの魔物がいるよ~。誰か狩ってきてくれたら嬉しいな~」

「――って、ウリボア?」


 宗麟の居城から外を見下ろすと、雑木林に見え隠れする小型のイノシシが見える。

 

「500メートルは離れてるのによく見つけたわね」

「それがね~? 何か食べ物はないかな~って眺めてたら、視界に入ったものの情報が頭の中に流れてきたの~」


 ……情報が流れてきた? まさかとか思うけど、お姉ちゃん!


  名前:アイナ 性別:女

  年齢:17歳 種族:人間

  身分:女子高生(一般人)

 スキル:アイテムボックス←new 念話 鑑定スキル 相互言語

  備考:アイリの姉


 やっぱり増えてるぅぅぅ!

 見事なまでに鑑定スキルが居すわってるじゃない。


「アイリちゃん、疲れた顔してどうしたの~?」

「大丈夫よお姉ちゃん。ちょっとだけ天変地異を垣間見(かいまみ)ただけだから」

「そ~ぉ?」


 もうここまできたら、一般人という表記は外してほしい……。


『お姉様、アイナお姉様のステータスですが、少々おかしくないですか?』

『そんな事、念話で言われなくても分かってるわよ。いまだに一般人なのはおかしいって言いたいんでしょ?』

『いえ、そうではなく、鑑定スキルには【←new】という表記がないのに、どうしてアイテムボックスにはあるのでしょう?』

『…………』


 言われてみればと思い、もう一度鑑定スキルで確かめてみる。


  スキル:アイテムボックス←new 念話 鑑定スキル 相互言語


 そういえば、念話の時も【←new】なんて付いてなかったと思う。

 いっそ詳細を見れないかと思い、アイテムボックスを凝視すると……



 ピコーン!


『このスキルはアイテムボックスから派生した新しいスキルです。第一発見者である貴女に命名権が与えられます』


 ■__________


 あいうえお アイウエオ

 かきくけこ カキクケコ

 さしすせそ サシスセソ

 たちつてと タチツテト

 なにぬねの ナニヌネノ

 はひふへほ ハヒフヘホ

 まみむめも マミムメモ

 や ゆ よ ヤ ユ ヨ

 らりるれろ ラリルレロ

 ぁぃぅぇぉ ァィゥェォ

 ゃゅょわを ャュョワヲ

 "°ー~!? んン


 えええ……、どうしよこれ……。


『どうなさいました?』

『新しいスキルを発見したから名前つけろって言われたわ。こんなことあり得るの?』

『わたくしは存じませんが、起こった事が全てとしか……』


 案の定、アイカも知らないと。

 もう本当に規格外なお姉ちゃんよね……。


「ん~? どうしたの~?」

「……なんでもない」


 なぜか私のダンジョンとリンクしてて、私の所持するDP(ダンジョンポイント)を消費して任意のアイテムを取り出せる。

 こんなピンポイントなスキルはお姉ちゃんだけにしてほしい――という願望を込めて、【マイシスターボックス】と命名するわ。


 マイシスターボックス__

 ――っと。はい完了。


 ピコーン!


『登録が完了しました。以後はマイシスターボックスと表示されます』


 さて登録が完了したし、そろそろお昼にしよう。一旦ダンジョンに帰って――


「アイリ殿、実は折り入ってお願いしたい事が御座いまして」

「ん? 何?」

「今ダンノーラ帝国は信長の悪行により混迷を極めておりますれば、これを終息させるにあたりキシリ教を国教としたく存じます」


 宗教禁止が仇になったのか、信長は完全に悪のレッテルを貼られてるっぽい。

 まぁそれはいいとして……


「そんなの宗麟が自由にやればいいじゃない」

「そのつもりでしたが、やはりここは国のトップに立つ者の許可が必要かと思われまして」

「ちょっと待った!」


 国のトップって……私の方を見て言ったわよこのスキンヘッド。


「……なんで私を見て言うの?」

「え? この中ではアイリ殿が――いや失礼、アイリ様の身分が一番高いと伺いましたが」

「ちょっ、誰が言ったのそれ!?」


 スッ……


 宗麟が視線を動かした先には、お姉ちゃんと武蔵をふくむ眷族全員の姿が! しかも私の顔見てウンウンと頷いてるし!


「どうしますお姉様? 外堀が埋まってしまったようですが」


 冗談じゃないわ! この件が片付いたらガルドーラで学園生活を楽しむつもりなのに、こんなところで頓挫(とんざ)してなるものか!


「私よりも相応しい人を紹介するわ!」

「アイリ様より相応しい――ですか?」

「そう!」


 今はガルドーラに亡命中だけど、前皇帝の前白河(さきしらかわ)法王ならトップに据えるのに異論は出ないはずよ。


「ちょっと待ってなさい。今すぐ前白河の爺さんを連れて」

「アイリちゃ~ん、()()()()呼び出せるよ~、えいっと」


 ここからというのが何処を指すのか不明だけど――って、まさか!?



 ニョキ!


「むん? 何じゃここは?」

「「「!!!???」」」


 あ、あり得ない……。お姉ちゃんのアイテムボックスから法王が出てきたわ。


「むむ? アイリ殿にアイカ殿。それに――宗麟もか!?」

「あ、あ、貴方様は……さささ、前白河様で御座いますか!?」

「うむ。よう分からんが久しいのぅ」

「よくぞご無事で!」


 よく分からないながらも、久々の再会に感動している様子。

 まぁこれはひとまず置いといて……


『どうなってるのアイカ? アイテムボックスに生き物は入らないって聞いたけど?』

『わたくしにもさっぱりです。しかし従来のアイテムボックスとは異なりますし、そういうものだと思うしか……』


 うん、これは深く考えない方がよさそうね。

 全てはお姉ちゃんだから――この先何があっても、この一言で終わりよ。


「じゃあアイリちゃ~ん、早くダンジョンに帰りましょ~」


 あっさりと他人を召喚したにも拘わらずこの平常心よ。

 いったいどこまでお姉ちゃんはマイペースなのか。これってト○ビアになりませんか?



★★★★★



「――って訳なのよ」

「なるほどな。急に居なくなったと思ったらそういう事だったか」


 お姉ちゃん達をダンジョンに送り、私は一人でウィザーズ学園の学長室へとやって来た。

 知っての通り、学園にいた法王の爺さんを召喚しちゃったから、その説明にね。


「経緯はともかく、前白河を皇帝に戻すのはよい判断だと思うぞい? 元々ダンノーラ帝国とは良好な関係だったのでな、現皇帝を討ち取れば丸く収まるだろう」

「だといいけど……」


 信長が黒幕なのか、他に黒幕がいるのかも不明だし、まだまだ油断はできないんだけどね。


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