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神様のお告げ その2

 先週は、ひどい目にあった。

 月曜日。

 なぜか目覚ましがかかっている。

「あ、銀行行かなきゃ」

 のろのろと用意をして、窓口での用事のため、だらだらと駅に向かって歩き始めた。途中、

「あ、競馬……」と思い出したのである。

 銀行はそんなに混んではいなかった。待っている間に馬券を買おうと思い、携帯電話を操作していると、途中で電源が切れるのである。最近、電池がどうも太ってきて、接触が悪いな、とは思っていた。それがまさしくこんな時に……結局、馬券は一種類しか買えず、私は怒りに任せて携帯ショップへ乗り込んだ。

 が、これがまた運のつき。その場では交換してもらえず、なんやかんやと手配しているうちに遅くなり、急いで帰ったが、馬券は締め切り。買い目の予定だけが、むなしく残る。そして京都の最終に手をだし、川田騎手と角田騎手からいくと決め、もう一頭と選んだ人気馬が

「ああ、そっちかぁ……」という結果であった。くすぶりが続いているのか。

 その数日後、またもや、神様のお告げがあった。

 私はもともと非常に四位君と仲良しで、その日は、

「たまには遊びにおいでよ」

 と、競馬場の裏側、ロッカールームと待機場のようなところに招待されていた。まるで体育館か会議室かというような飾り気のない場所で、それこそ久しぶりに四位君と対面する。

「この前、ウオッカのレース、仕事で買いにいけなくてさ」

「だめだよ、あれこそご祝儀レースみたいなもんだったじゃない。あそこで買わなきゃ」

 にこにこしながら、あの少し高い声でいうのである。

「あ、これ、写真」

 四位君は写真の束を出し、見せていた。その中になぜか年賀状の表をとった写真がある。

「これ、思いっきり住所だけど……こんなのいいの?いろいろばれたら大変なんじゃない?ほら、一応公人ってか、テレビに出るような人なわけだし……」

 私の心配をよそに、四位君は手を振って、

「いいの、いいの。別にこれ見せたからって、俺になんかしないでしょ?」

「そりゃ私はしないけど……」

「だって、本当にここに住んでるんだもん」

 そういって、住所をすらすらと読み上げた。

 ……というのは、全くの私の夢の中の出来事である。競馬場の中に、本当にあんな部屋があるのかもわからないし、正直、私と四位ジョッキーに共通点は全く持って、ない。無理矢理こじつければ、同じ年だけれど、私たちは団塊ジュニアだから、昭和四十七年生まれなんて、売るほどいる。目が覚めた後に思い返してみたが、パドックでも四位騎手をみた覚えもない。いつも画面の中の人だ。それが夢に出てきた。

 競馬の夢はちょくちょく見る。この前のプリキュアちゃんもしかり。今まで夢に出演してくれた騎手の皆さんは三人はいるし、ちょっと後味が悪いけれど、東京の第一コーナーで馬が骨折してしまう瞬間なんて夢も見たことがある。全部が全部、お告げとも思えないが、今回ははっきり覚えていることがある。住所の最後、番地が『四』だった。浮き上がるように黒々としたその数字を、克明に覚えている。起きたときに、ちょっと楽しい気分だったし。これはきっと何かある。うん、土曜日は京都で四位騎手が四枠に入っているレースを買おう。

 共同通信杯は、去年と打って変わって多頭数だ。東京コースの経験があり、あんまり使われていない馬をと思っている。スマートファルコンとホッカイカンティあたりか。あんまり着かないかな?その点シルクロードステークスは、私の穴予想にばっちりあう馬が、狙ってみたい騎手でそろっている。前走一着組みプラス、アグネスラズベリ、サイキョウワールド。こんなにすんなり絞れるのは、久しぶりだ。おお、ここにも四位騎手がいた。そういえば明日にでもレンタルビデオやから『シックスセンス』のDVDが届くはずだ。やはりこれは何かあるぞ。

 今週こそは白星を……という前に、ちゃんと開催されるのかな?

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