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キナ臭くなったら調査

時代飛びます

明けましておめでとう!1576年一月です!

長篠の合戦だけど、上杉は傍観する予定です。


確か武田勝頼は上杉?いや北条?まあ、いいや。どっかを警戒して全軍を長篠の戦いに投入出来なかったらしい。

…うーん、上杉を警戒してたかも。確かに北条氏って強いけど戦続きで兵は疲弊しているって聞くし。その噂が本当かは分からないけど、景虎様がいる限りは向こうから仕掛けてはこないだろう。

確かに上杉は虎視眈々と武田を狙っているけどさ。天下を狙って義の国を作り上げるのが目標だけどさ。なんか、卑怯じゃん。相手は戦国時代の風雲児・織田信長、そして後の天下人・徳川家康だ。秀吉と家康だと喧嘩するけど、間に信長が入ることで最強の力を生み出す。それらを相手にしているっていうのに、急襲は同盟国としても不義だとか言いそうだけど。

もしかして上杉が参戦しなかったのって信長公達から頼まれていたからとか?まあ、分からんけど。


「さて、俺は友達作りに行きますかね」


友達作りといいますか、親戚の家をまわる感じだな。

ほら、景勝様って景虎様より劣っているって言われてるし。周りの奴らうるせえ。御身城様も仙桃院様も気に入っているみたいだし。まあ、それはいいけど。

別に武士達に媚びるわけじゃないけど。景勝様には戦の後には、御身城様以外にも武将達のもとを訪れるように説得した。特に武功を挙げた武将に。


作戦は謙信公から学び、その結果を聞くことで戦を学ぶ。軍師の話を鵜呑みにするだけの主より、話を理解して自分の意見に取り入れる。それが理想的な主君だ。それは俺も聞いているから、マジでいつか軍師にされそう。

武将達の動きを知るのも上の務めだ。誰がどう動き、ピンチの中でチャンスにどう気がついたか。それは実際にその場にいた者だけが分かるもの。で、武功を挙げた者はいつか近侍とかにするかもしれないから覚えておく。


こういうことをしながら、上杉の者を覚えるだけでなく、景勝様が後継者として努力していると見せつける。人に見えないところでやっても意味無いしね。

話を聞きながら国絵図に色々書き込んでおいた。いつか戦で役立つかもしれないしね。







一通り回って屋敷に戻った。本当に越後って広いわ…。

一緒にいるのは又五郎こと泉沢久秀。いいなー俺も名前変えたい。ちなみに久秀は景勝様から、俺の暴走を止める役を命じられているらしい。


「えー!俺暴走してないだろ!?」

「熊が出たと聞いて猟銃片手に走っていったのは誰だ?結局撃てなくて、居合いで仕留めたのは誰だったっけなあ!?」

「…俺ですね」


あー懐かしい。そんなこともあったね。だって猟銃なんて初めて見たし、撃ち方も知らないし。いやー重かった!あれって、重いのにムカついて熊に向かって砲丸投げみたいに投げたんだよな。銃身がひしゃげてたよ。熊怖い。


「…なあ、久秀」

「ん?」

「もし、友達が兄弟喧嘩をして、どっちかの味方につかなきゃいけなかったらどうする?」

「…その時は、互いの言い分を聞く。それから味方になるのを決める」

「…そっか」

「でも、そん時わしはどんな理由でも、何を賭けてもその友達の味方になる。それが義というものだ」

「…そっかあ。やっぱりそうだよな…うん」


世間が一向一揆を巻き起こす中、俺は御身城様にご教授して頂いたり、小姓の仕事をこなしたりしていた。







はい、始まりました。長篠の合戦です。いやー、騒がしい!

近くで見たいけど、銃弾が飛び交う中を走りたくない。鉄砲って怖い。

さすがにボロボロな武田氏に止めは刺さない様子。刺したら後が面倒だからだろう。真田一家とか欲しいのかな。俺も欲しい。


で、逃げ帰った後ですが。

どうやら武田家の復興のために同盟を結ぶそうです。でもね、甲相同盟とかいうのがあるらしいから、御舘の乱の時には景虎様サイドにつくだろうね。伊達氏も同じだろうし。ああ、いっそ伊達政宗に会いに行こうかな。理由を考えないと…。

そんなに皆北条氏が怖いのか…。謙信公も落とせなかった小田原城って言っても、商人に変装して爆弾を仕掛けたらどうなるかな…やってみたいけどやらないでおこう。バレたら大変だしな。あー、俺も忍が欲しいなあ。


「よし、三成に会いに行こう」


情報が足りない。そうと決まれば早速行こう。あ、いっそのこと景勝様と信長公を対面させるってのはどうだろう。

…いや、駄目か。景虎様がいる限り油断は出来ない。流石に廃嫡みたいなのはないだろうけど、一歩間違えたら武田か北条に婿入りさせられそう。天下人に媚びへつらいに行ったとか言われかねんし。

まあ、御身城様も三成が俺の友達って知っているから大丈夫か。うん、普通に会いに行こう。んじゃ、景勝様にお願いしよう。




って、思ってたんだけど。




「こちらが信長様からの書状にございます」

「うむ、ご苦労じゃった。ああ、そうじゃ…与六と遊んできて良いぞ。与六、兵法は帰ってからじゃ」

「ははっ」


まさか使者として三成が来るとは…。身分的には大丈夫なのか?いや、分からんが。まさか遊んで来ていいって…嬉しいけども!

まあ、これで何とかなりそうだ。三成を俺の部屋まで連れて行こう。


「あ、兄上!今宜しいですか?」

「ん?与七か。いいぞ。三成、ちょっと外すわ」

「ああ。お前の部屋の書物でも読んでおく」


この時代にもエロ本はあるんですがね。ただの文字じゃあ、ねえ?

というわけで俺の部屋にはそんなのはありません。いくらでも漁りなさい。

廊下に出て与七に振り返った。もう立派な男になりつつある。景勝様に優秀な味方を作るために、与七には財政の知識を叩き込んでいる。


「宜しいのですか?」

「いいって。で、何の用だ?」

「この帳簿のことなんですが…」


…おやあ?

年貢のところが数が合っていない。


「数え間違いの可能性は?」

「五回総員で数え直しました」

「…そうか…んー、まさかね…」


一向一揆?もしくは景虎様サイド?

いずれにせよ、兵糧に関しては問題なくしているみたいだ。一揆を起こすための準備か、はたまた混乱を招こうとする何処かの陰謀か。

どちらにせよこの問題を解決せねば。


「…兄上?」

「…いや、確証が無いし。与七、保管してあるのを使え。もし今バレたら俺たちだけでなく、景勝様も非難されるかもしれない」

「…良いのですか?」

「この際仕方ない。あ、そうだ。与七、その記録を取った奴に言っておけ。……次は無いってな」

「は、はい!」

「あと人払いも頼む」

「分かりました」


…さて、これって一体どういうことかな?

まあ、あと二年だ。どうにか準備を進めておかないと。

三成を待たせ過ぎた。いや、幼馴染みのいきなりの髷はビビるわ。あと笑える。でも順調だ。このまま織田信長を味方にすれば、後継者争いで協力してもらえるかも……






と、思っていた時がありました。


「上杉謙信が同盟破棄ぃ!?」

「シーッ!声が大きい!」

「大丈夫だ。人払いはしてある」

「忍びがいるかもしれないだろ」


そうでした。上杉の忍軍・軒猿にも景虎様サイドがいたわ。分裂してんのかな。まあ、いいや。

それより大変です。1576年、上杉謙信は顕如と和解し、織田信長と敵対するそうです。マジかい!


「え、顕如ってあの顕如?」

「どの顕如か分からんが、石山本願寺にいる顕如だ」

「マジかよ」


え、待てよ…。何してんの御身城様。マジで何してんの。

まさか一向一揆を鎮めるため?確かに、鶴の一声ならぬ顕如の一言があれば収まるだろう。なんたって言い出しっぺだしね。カリスマ性も凄い。高僧とはいえ一人の男の呼び掛けで、全国の一向宗門徒が敵となつたんだ。あの本多弥八郎正信もいるらしい。マジかよ。


「うぇぇ…」

「一向一揆って未然に防げそうか?」

「…そもそもさ、一向一揆って何だっけ?」

「そこから?」




次回、三成先生による一向一揆のレクチャーでっす!

…はい、勉強してきます!



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