12話 普通?の女子高生がプロ歌手やっていた
長かった学校の課題(年間通してやるものなのです)もいよいよ中盤戦。
空いた時間でこつこつと、前回までの話しを読み直しては書いて、読み直しては書いての繰り返し。
結局あまり長くは書けませんでしたが、12話の投稿です。
さぁ、さてさて、みなさんお着替えが終わりました。
え?お前誰だって?私、高坂 穂奈果、17歳!スクールアイドルをやってます。
……嘘です。千早 杏歌です。今は15歳です。ただいま絶賛コスプレ中です。
いきなりだけど、ざっと配役の紹介をしてみようかな。
・穂奈果役─────千早 杏歌(性転換?少女)
・未海役──────藤堂 栞(元厚化粧さん)
・おとり役─────花房 理恵(栞さんの友人A 服飾デザイナー志望)
・エルーチカ役───桐野 美衣(攻める百合姫)
・ののみ役─────諏訪部 春姫(イケメン男子A 椿姫さんの双子の兄)
・みそにこみー役──大山 莉菜(受ける百合姫)
・花緒役──────沢城 颯(イケメン男子B 裏ボス系男子)
・爛役───────田中 透子(栞さんの友人B 裁縫好き)
・美希役──────櫟 椿姫(栞さんの親友 春姫くんの双子の妹)
である。この人らキャラ濃すぎやしませんかね。
ちなみに、春姫くんと椿姫さんは双子だけど、両親が離婚し、別々に引き取られたため名字が違うらしいです(別々に引き取られても同じ学校に通ってるって何かいいね)。
仲はいいみたいで良かった。
両親も離婚はしたけどなんだかんだで結構会ったりしてるみたいだし。
離婚でギスギスとかイヤだもんね。仲がいいなら再婚してあげてくださいって思う。
とまぁ、簡単な紹介(久々すぎるから)が終わったところで栞さんから合図がかかる。
「さぁ、学祭に出るんだから練習するよ!まずは基礎から!そのあとに曲とか決めるよ!」
「は~い♪」
「ほ、ほんとに出るの?」
すっかりやる気モードの莉菜ちゃんとなんだかんだで踏ん切りがつかない美衣ちゃん。
いい加減諦めなよ、美衣ちゃん。
ちなみに私は死にたくないのでもう諦めました。
「基礎はいいけど、何をするんだ?俺、ダンスとか歌とかよくしらないんだけど」
「あ、実は私も」
春姫くんの言葉に私も賛同する。歌はまだカラオケで歌う程度のことは(極稀に)あったけど、ダンスなんてやったことがない。
というか、この中でダンスとか分かる人って誰かいるのかな?
が、栞さんはそれを見透かしていたように答えた。
「その点は大丈夫。なにせこのメンバーには物覚えと運動神経のいい高スペックな人材が多いからその人達に覚えさせればダンスは問題ないだろうし、歌に関してはなんと言ってもプロがいるからコーチングしてもらおう」
確かに、出会って少しの間だけど美衣ちゃんを筆頭に、春姫くん、颯くんは運動神経がいいのは既に分かっているし、恐らく栞さんもいいのだろう。
栞さんのお友達の2人はどうなんだろう、インドア派っぽいけど。まだ未知数かな。
それに比べて問題なのが若干3名。莉菜ちゃんと椿姫さん、そして何を隠そう、この私である。
莉菜ちゃんは見たまんま運動音痴であることはこの数日で理解していた。普通の階段で転んで頭を打つなんてなかなか無い。可愛いけど。
私は男時代はとても運動神経がよかった(それだけが取り柄だった)。でも、この体……弱すぎます。
そして、何より意外なのが椿姫さんだ。春姫くんの双子の妹だから運動できそうなイメージだけど、この人はいわゆるのんびり屋で機敏には動けないらしい(本人談)。それと胸が大きく激しく動くと時折痛むんだとか。
…ん?
……あれ?
そういえば今、さらっと言ってたけど……。
『歌に関してはなんと言ってもプロがいるからコーチングしてもらおう』
……プロ?
「あ、あの、プロって?」
「あぁ、椿姫と美衣さん、歌手なんだよ、プロの」
「まぁ、プロって言っても基本は歌いたいときに歌って、プロデューサーが気に入ったのがあればCD出してるっていうユルい三流プロなんだけどね」
「何故か作曲家さんに曲作ってもらうお金が降りないんだよね。だからいつも作曲は私、作詞は美衣ちゃんがやってるんだけど、たまに交代するとおもしろいよ」
お、おうふ……。確かにこの月霜学園、訳ありな学生が多いとは聞いてたけど、プロの歌手がこんな身近に現れるとは。しかも美女ユニット。
けどなんで経費が降りないんだろう。
「うちの両親が離婚してからスカウトされて始めたんだよ。片親で育てられるんだから、少しは自分で稼がないとって。まぁ、その心配もいらなかったわけだけど」
「私はそれに半強引敵に付き合わされたのだー。
ちなみに経費が降りないのはウチのポジションは歌手よりはアイドル?よりらしいから衣装とかの方にまわってるんだと思う……多分、きっと」
「うん、みぃちゃんもニャンたんもかわいいもん」
「ニャンたんって言わないで、お願い」
「それならちゃんと頼み方があると思うんだけどなー。じゃなくて、思うんだけどにゃー、ニャー。にやー」
「もう許して、お願いだからぁ……」
なんだろうこの状況。やっぱり莉菜ちゃんは生粋のサドなんじゃないだろうか。止めた方がいいのかな……?
《そうよ、止めなきゃダメよ椿姫さんが可哀想だわ》
《なんだよ、お前は見たくないのか?あの椿姫がニャンニャン言ってる姿をさ》
《え?……うんと、見たい!見たいわ!》
よし決定、天使も悪魔も意見が一致した。さすがは同じ私だ。
「ねぇ椿姫さん、さっさとニャンニャン言った方が身の為だと思うんだけど」
「さりげなく言わせようとするのやめて!なんで莉菜ちゃん側につくのよ!
ほ、ほかの皆は?ほかの皆は私の味方だよね?ねぇ!!」
『さっさと言えよじれったいな』
「口悪!なんで皆そんな乱暴な口調で……ていうか味方はいないの!?」
やばい椿姫さんイジメるの愉しい。愉しすぎるぜ。
さて、そんなこんなでとりあえず基礎練習から始めることに。
まずは体力づくりからだそうな。……あぁ、憂鬱。
「ねぇ、なんで椿姫さんはニャンたんなの?」
「それはねー「ほ、ほーら莉菜、シュークリームあげる!」わーい♪」
訊かれたくないらしいですね。
本番なんてまだまだ先よ
では、また次回、かなり先になる予定
そろそろ話しを動かさないとサブタイトルも付けづらいですね
テンポアップして莉菜ルートに入らねば
あと、いつになるかは分かりませんが、数年前に書いていたシリアスものの小説を挙げようかとも考えています。
処女作なだけにいろいろと改変するところがあるので、まだまだ先にはなりますが。