10話 ラブライフ? school cosplay project
さあさあお待たせしますた
10話です
では早速どぞ
~翌日~
私たちは朝ご飯を食べていた。
ごきげんよう、みなさん。
本日はとてもお腹が空いて力が出ないのですわ。
とまぁ、そろそろバリバリ女の子な喋り方の自分が気持ち悪くなってきて、お嬢様風な喋り方をしてみる私は─────
「へぇ、アタシは厚化粧さんなんて呼ばれてたんだ……」
「あ、その、えっと……ごめんなさい」
─────厚化粧さん……もとい、しおりんさんに怒られていました。はい。
「まぁ、今回は許す。アタシももう化粧も化粧水と乳液しかしない」
『(化粧しなかったらホント綺麗だな~)』
そう、しおりんさんは今日化粧を落としていた
「アタシには『藤堂 栞』って名前があるの!藤堂か栞って呼びなさい」
「『藤堂か栞』さん」
「よし、もう怒った」
────────ッ!
……何かをされて、目が覚めて、気がつきゃ私は縛られて、ア、ソーレッ(ノ^^)ノ
「……って、何この状況!」
「アタシを怒らせた罰」
「ごめんなさい栞さん、許してください」
とびっきりの、自分でも吐き気をもよおすほどの、上目遣いで見てやったら────────
「イ・ヤ・ダ・♡」
────────とびっきりの、周りの人まで怯えて震えるほどの、笑ってない笑顔が返ってきた。
……あはは、もう、諦めよう。そうしよう。
「こ、ここはどこ?」
「アタシの部屋。これからここでアナタには恥ずかしい思いをしてもらうの。ニコッ」
「あ、あはははは……ニコッまで口にする辺り相当怒ってるんですかねー」
「えぇ、もうとーっても怒ってるから観念しなさいね」
「あんまり怒んない方がいいですよ?ほら、にっこ○っこにー!」
「そっかそっか、ラブ○イブのコスプレがしたいのか~。大丈夫、作れるわよ。だから、出来るまでの間だけ猶予をあげるわ。精々悔いの残らないよう頑張りなさい」
「……はい」
完全に墓穴でしたね。もうやだ、泣きたい。
男のプライドが無惨に崩れ去る音が聞こえる。これがお兄ちゃんの感じていた気持ちか……。
……ごめん、お兄ちゃん。
~さらに翌日~
「できたわよ!」
某【ただの人間には興味のない人】の如く私に向かって叫びだしたかと思えば、突如目の前に大きな段ボールが置かれた。
「で、これは……なんなのでしょうか」
「え?分からないわけ無いわよね?冗談で言ってるだけよね?ね?」
「はい、冗談です。全て理解しております」
なんで『ね?』って言葉を二回言われただけでこんなに怖いのだろう。
でもさ、一夜にしてコスプレ用の衣装を作っちゃうのってすごいよね。
「皆の分作ったから覚悟しておきなさいね」
『───ッ!!?』
完全に我関せず状態だった昨日のメンバー、正確には美衣ちゃん、莉菜ちゃん、一言も喋ってなかった椿姫さんの3人は文字通り絶句していた。
恐らく、逃げたらもっと恐ろしいことになる、ということを本能的に察したのだろう、全員がすぐに『はい』とだけ答え、絶望の表情を浮かべた……はずだったのだが。
「てことは、しおりんの分も作ってあるの?」
何故か、絶句していたはずの莉菜ちゃんはキラキラとした表情で栞さんを見ていた。
「はぁ?作ってるわけないでしょ!」
「でも、意外としっかり者のしおりんの事だからラブ○イブってことは衣装は○'sの9着はあるよね?もしかしたら○-RISEも含めて12着?」
「きゅ、9着よ!でも着ないからね!」
「じゃあ、泣くよ?」
莉菜ちゃん最強にして最凶にして最恐の武器、泣き落としならぬ、泣き脅しが炸裂した。
「うっ!?……分かったわよ、着ればいいんでしょ着れば!」
ハッと、ふとここで私はあることに気がついた。
「で、でもさ、サイズとか違うかもよ?」
「何のために昨日気絶させたと思ってるの?」
「……………………ごめんなさい」
即答されてしまった。
「で、でもさすがに私たちのは……」
「そ、そうよ、サイズなんて分からないでしょ」
美衣ちゃんと椿姫さんが抵抗しだした。
ていうかそれ、私を生け贄にして助かろうとしてない!?
「美衣さんなんて、リナ公に訊けば一発だし、椿姫は同じ部屋でしょ?」
「ちょ、私が寝てるときにサイズ測ったの!?」
「下着……付けないで寝るのね、椿姫」
「~~~~~~~~~!!!!!!!!」
椿姫さんが声にならない叫び声を上げた。
see you next story...
次回はコスプレウハウハ回だということはお知らせしなくても分かる事なので!
次回の終盤辺りで莉菜編の引き金になるイベントをチラッとやろうかなと思います。
ではでは次回も、よろしくお願いしますの。