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「それで、彼女には告白できたのか?」

授業が終わるなり、友人のネロは僕に近寄り興味津々といった風に尋ねてきた。

「ああ。突然の告白に驚いていたけど、まずは友達から始めることになったよ。まあ悪くないスタートかな」

「すごいじゃないか。間違いなく大きな一歩を踏み出せているよ、良かったなジャック」

ネロは心から祝福してくれた後、ふと声のトーンを落としてさらにこう続けた。

「だけど、ハロウィン寮とクリスマス寮の仲が決して良好とは言えないことは努努忘れないようにな。寮長二人だけじゃなくって、学園の生徒にお前たちの関係がバレたら停学処分まではいかないにしても歓迎はされないだろう」

ジャックは言葉に詰まる。以前までの自分なら当然だと胸を張っていたところだが、イヴという少女に心を奪われてしまった今彼女絡みで自分がどんな行動に出るかが予測できなかった。

「それに折角人望があるんだ。恋愛に夢中になるなとは言わないけど、それによって自らの評価がどう変化するのかも念頭に置いた方がいい」

「お前の言うことはもっともだ、ネロ。だけど僕は彼女のためなら何だってやれる気がしてる。評価が下がるのなら挽回すればいいだけの話だ」

「ジャックは昔から精神的に強いよな。まあお前なら逆境でも何とかしてみせるだろうけど、イヴさんの方はそうはいかないかもしれない」

「それは・・・」

「属しているコミュニティの問題にしろ二人の間の問題にしろ、双方の合意で問題を解決しないことには恋愛は上手くいかないものだ。まだ二人は付き合っている訳ではないけど、話を聞いている限りまったく脈がないという訳でもないんだろ?だったら彼女だけしゃなくて周囲や後先のことにも目を向けるべきだ」

ネロの言っていることはこれ以上ない正論でいちいち胸に刺さる。ジャックはすっかり押し黙り自分の胸に手を当てていると、そんなジャックにネロは馴れ馴れしく肩を叩いてきた。

「俺もついあれこれ口出ししちゃったけどさ、ここに少なくとも一人はお前の味方でいる人間がいることも忘れんなよ。お前の恋、応援してるから」

「・・・おう。ありがとうな、ネロ」

ジャックはサムズアップをした手を差し出してきた彼に、自分もサムズアップをして拳を突き合わせる。

そうだ。彼女と恋愛する上で考えうる障害は色々あるが、自分が弱気になっていてはきっと彼女も不安になる。

告白してくれたのは嬉しいと、これからたくさん自分のことを知りたいと、彼女も伝えてくれた。この恋は絶対に成就させてみせる。

拳を握りしめるジャックの手には、みるみる力が込められっていった。


(続きのイヴサイドはクリスマスシーズンに公開予定です!)

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