表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

『範兼、金のプレスマンで般若心経を書き賀茂明神の利生をこうむること』速記談5014

作者: 成城速記部

 藤原範兼卿は、賀茂社に奉仕する人である。参詣のたびごとに、般若心経を書き申し上げなさった。このことで、三熱の苦と呼ばれる苦しみを免れた、という夢のお告げがあった後は、金のプレスマンに金泥をつけて書くようになった。いつぞや、夜通し勤行し、片岡社のあたりで、賀茂大明神の御本地はどなたでいらっしゃいましょう、と祈って、ふと眠ってしまうと、立派な姿をした女房が夢に出てきた。尾籠下の車に乗れるような地位に就けてください、と祈ると、女房はうなずいた。母より先に死なせないでください、と祈ると、振り返ってこちらを見た。本地はどなたでいらっしゃいますか、と尋ねると、等身大の正観音が蓮の花をお持ちになったお姿に変わって、蓮の花は範兼卿の身がわりになってくれたのだろうか、火炎に焼かれて、真っ黒になってしまった。このことがあって範兼は、等身大の正観音を造立し申し上げ、東山のお堂に安置した。はたして範兼は、三品に叙され、母を見送ることができ、子孫は繁栄した。ひとえに賀茂大明神の御利益である。



教訓:真心をもって信心すれば、神仏に通じないことはない。速記は、願うだけでなく、練習しないと上達しない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ