④ 剣聖の黒髪ラックと魔聖の白髪ホワ
洞窟に移動した俺達はひとまず2人の話を聞く事にした
頂点に立つ身として情報収集は必要不可欠だ
この2人は、俺が転生して最初に見た都市
エドナルド王国の重役である剣聖と魔聖との事だ
俺の事を舐めてかかってくれて助かった
明らかに俺よりも強い
最初から首を斬られていたら即死だっただろう
……いや、“絶対服従”は同種族で自分より弱い者を従える筈だが……
……考えても仕方がない、とりあえず……
オール「ミーニア、ゾンビ族って基本的に何をすればいいんだ?」
ミーニア「そうですね……種族繁栄でしょうか?」
オール「分かった。じゃあエドナルド王国を襲撃しようか」
俺がそう告げた瞬間、3人は俺の方を凝視した
黒髪が飛び付こうとしたが、俺の“絶対服従”で土下座した
ラック「ふざけるなっ!!何故そうなるんだ!!
私は絶対認めない!!」
ホワ「……!!」
オール「ダメなのか?ミーニア」
ミーニア「エドナルド王国は軍事特化した大国ですよ!?王国の全勢力を使われて洞窟諸共ゾンビ族は未来永劫絶滅の運命を辿りますよ」
オール「ハハハ……まぁそれは今後考えておくか」
ラック「バカか?私達が王国にこの事を伝えれば、
この地は戦火に包まれるだろうな!」
オール「その為にさっき俺が“絶対服従”でルールを刻んだんだろ?俺から逃げない、裏切らない、攻撃しない」
ラック「チッ、そのうち逃げ出してやるからな」
ホワ「ボソボソボソ……」
ラック「何?……確かに私達がゾンビに敗北したと伝えたら私達の立場は危ういが……しかし……わかった……」
オール「とりあえず2人は開放するよ」
ミーニア「なっ!?何を言ってるんですか!?」
オール「ラック達の反応を見るに、俺達の存在はバレていないだろう?ラック達が王国に戻らなければ捜索が行われる筈だ、仮にも重役のようだしな」
ホワ「……(覇王を受け継ぐだけあって頭が回る奴と思っている)」
オール「そういうわけだ。お前達は何もなかったと報告しろ」
ラック「……必ずお前達を殺す」
そう捨て台詞を吐いて洞窟を出て行った
奴らをゾンビ化する事に成功したのはラッキーだった
今後の目的はエドナルド王国の侵略という事にしよう
夜明けは近い、また夜になるまで待たなくてはならない
……今出て行った奴らは大丈夫なのだろうか?
考えても仕方がない……
オール「朝は行動不能になるのは不便だな」
ミーニア「覇王は“日光耐性”を取得してますよ?」
オール「……え?」
ミーニア「私が日中にあなたをゾンビ化出来たのは
そういう事ですよ」
オール「……つまり?」
ミーニア「私のコート貸しますので、よろしければ見てきてはいかがですか?外の世界を」
オール「……そうしようか」
俺は外の世界を知る為に洞窟を出た
短い期間で色々起こり過ぎて脳が付いてこれないが
一段落するまでは、前に進み続ける事を誓った