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第177話 おっぱいを吸うと元気になる

 目を見開いて驚く俺の前へ雪華は歩いて来る。


「なんじゃ、口元によだれのあとがついとるぞ」


 と、雪華はエプロンを掴んでめくり……


「って、な、なにしてんだよっ?」

「なにって、よだれのあとを拭いてやるのじゃ」

「い、いいよ。というか、なんだその恰好?」


 裸にエプロン姿。

 以前に無未ちゃんもこの姿をしていたが、雪華のはさらにすごい。おっぱいがさらに大きいのもあるが、エプロンが小さいので大事なところがぎりぎりでしか隠れていなかった。


「合う服が無いんじゃ」

「それはそうだろうけど、だったらいつも通りの姿でいいだろう?」

「家事をするにはこっちのほうが楽なんじゃ」

「そ、そうかもしれないけど……」


 こんな姿でうろうろされたら落ち着かない。


「俺の服でなんか着れるのあるだろ? それを着てろよ」

「小太郎の服? ふむ。入るかのう……?」


 雪華は自分の爆乳を見下ろして持ち上げる。


「た、たぶん、まあ、なんとか……」


 本当にでかい。

 おっぱい天界の主神クラスだよ、これ。


 普段の小さくてかわいらしい姿からは想像できない外見だ。

 あの身体からどういう成長をしてこうなるのか謎だった。


 ……俺もそんなに服は持っていないので、雪華は上にワイシャツ、下にグレーのジャージというバランスの悪い服装をしていた。


 しかしもちろん、俺の着ているワイシャツが大人雪華にピッタリ合うわけはなく、お腹は丸出しだった。


 下着とかも大人用を買ってやらないとなぁ。


 しかし俺には大人用の女性下着の買い方などわからないので、無未ちゃんにでも頼んでみようと思う。同じ神おっぱいを持つ者なので、大きい人用の下着を買うのは慣れているだろうし。


 そんなことを考えながら朝食を食べる。

 食べ終わった俺は食後のコーヒーを飲み、そろそろ出勤の準備をするかと立ち上がった。


「ちょっとこっち来るのじゃ」

「えっ? なに?」


 手招きされて雪華の前へ行く。と、


「って、な、なにやってんだっ!?」


 いきなりワイシャツのボタンをはずし始めた雪華を慌てて止める。


「なにって、出勤前に乳でも吸わせてやろうかと思っての」

「なんでそうなるっ?」

「子供のころは乳を吸わせてやると元気になったからのう。出勤前に吸わせてやれば仕事にもやる気が出るじゃろう」

「す、吸ってたって、それ赤ん坊のころだろっ?」

「幼稚園くらいのころじゃ」

「えっ? 幼稚園? あ……」


 そういえばそのくらいまで母さんのおっぱいを吸ってた記憶が、おぼろげながらあった……。


 もしかして俺がおっぱい好きなのはそれが原因なのでは?

 いや、それとも生まれつきなのかな……。


「ほれ、早くしないと出る時間になってしまうのじゃ。この身体ではまだ母乳は出んが、吸うだけなら十分じゃろう」

「い、いいよっ。俺のこといくつだと思ってんだよっ」

「いくつになろうと、わしにとっては愛する小太郎じゃ」


 そう言って雪華は頬を染める。


 この愛するとは母としてなのだろうが、頬を染めてうっとりするような表情からは母が見えなかった。


 ……当然だが、乳は吸わずに家を出る。


 いい歳をした男が母親の乳を吸うなどありえないだろう。

 ……いや、雪華は母親じゃないし、吸ったらただの性行為だが。


 しかし母親じゃないと考えたら、一緒に暮らすのはただの同棲になるのでは? 今までは子供の姿だけだったので、そんなことは考えなかったが。


 爆乳美女と同棲。

 言葉にすれば男にとっては夢のような状況だが、ことはそう単純でもなかった。


「うーん……頻繁にあの姿でいるならルールとか決めといたほうがいいかも」


 雪華だとわかっていても、あの姿はヤバい。エロ過ぎる。

 1日中あの姿でいられたら、どんなに意識しないようがんばっても、下半身が元気にならないようにするのは辛かった。


 ……夜になり、仕事を終えて帰宅の途につく。


 今日の晩御飯はなにかなぁと考えつつ、帰ったらまた雪華が裸エプロン姿でいるんじゃないかと、不安に思う。


 本音を言えば爆乳美女の裸エプロンは嬉しい。

 おっぱいだって吸いたい。


 ……しかしそう欲望のまま考えて行動するわけにもいくまい。アカネちゃんや無未ちゃんのこともあるし、雪華とはいえ、女性関係には慎重でなければならないのだ。


 だが年中、あの姿で家にいられたら耐えるのがしんどい。できるだけ子供の姿でいてもらおう。


 あと、これ以上、女性関係は増やさない。

 例え世界一の巨乳美女に好意を持たれても、交友関係はお断りする。


 そう誓いながら、俺は駅へ向かって繁華街を歩く。……と、


「こんばんは」

「えっ?」


 不意に声をかけられそちらを向くと、そこにはすごい巨乳の美人が立っていた。

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