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その93 全員の名前を知り、呆気なく終わる

 黒猫がゲバラに弄ばれる様に乱暴されている横で【シャドーフェイス】のメンバーである3人はコソコソと話をする。


「おい伊場ザキ、観測者ってなんだ?」


「知らねーよ俺に聞くな羽崎。リョウケンさんは知ってますか?」


「ちちち、知る訳ないだろ」


 出っ歯を鳴らしながら喋る男はリョウケンと呼ばれるネズミ顔の男で、伊場ザキと羽崎の上司に当たる人物だ。


 黒猫はゲバラに髪を捕まれ乱暴に振り回されながら3人の会話を耳にすると、漸く【シャドーフェイス】全員の名前を知る。


 何話してるか分からぬが、確かギルド長が『ブルーハート』と言う奴で、その他が『棄世』『伊場ザキ』『羽崎』『リョウケン』と言う名前なのじゃな。ようやくこのギルドメンバー全員の名前が分かったのじゃ。覚えにくい名前ばかりなのじゃ。まぁ……それより……今はこの女をどうにかせぬと髪の毛が毟り取られるのじゃ!


 髪を引っ張り回されて呑気に観察してる場合じゃないと黒猫は抵抗を開始する。


「は、な、す、の、じゃああ!や、め、る、のじゃあああ!」


「チェ、いいぜ。オラァ!」


 ガシャーン!


 ゲバラは勢いをつけて黒猫を壁へと投げ飛ばす。その怪力に黒猫は為す術なく壁に激突させられると、壁際にある花瓶やらランプやらが置いてある机の上へそれらを巻き込んで倒れる。


「ストラァイク!オラァ!起きろよ観測者ぁ!」


「う……ぐぬ」


 ヨロヨロになりながら黒猫は起き上がる。花瓶の破片等で切り傷が出来て身体は傷だらけになり、HPゲージはレッドゲージになっていた。


 このままでは黒猫は死んでしまう。周りにはコノルみたいな止めようとする者がいない。


 ゲバラは武器を持ちながら黒猫を殺そうと近付いてくる。


「チェ、HPが低すぎだな。おかしいぜお前。HP低くても良いってか。まぁ観測者なら死なねーだろうし殺して確かめるかぁ。覚悟しろ」ガシッ


「……あぐ」


 胸倉を捕まれ、喉を締め付けられれる様な苦しみを味わいながら黒猫は空中へと持ち上げらると、首元に刃を突き付けられる。


 絶体絶命。助けもなく逃げられない状況でも黒猫は必死に藻掻く。


 し、死ぬ訳には、い、いか――


「らぁあ!」ザシュッ!


 しかし黒猫の抵抗虚しく


 黒猫はゲバラに首を切られ


 呆気なく死んでしまった。

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