その51 界攻略作戦指示書
1章がなかなか終わらないや( ・∇・)
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界ボス調査報告書
今回の界ボス名
【フォレストシャドーフェンリル】
適正Lv55
推定HP1200万
草属性 スピード型 獣タイプ
火属性攻撃が有効。遠距離攻撃命中低。近距離有効。トラップ有効。
即死技無し。外傷ダメージ高。HPダメージ中。
攻撃傾向 爪攻撃、咆哮、木の根を操る攻撃、体当たり、HPを半分切ると黒い分身を三体召喚する。
備考 切創等の外傷ダメージが厄介。黒い分身のHPは不明。本体のみにダメージを仕掛け、黒い分身は囮役が引き付けるのが最適。
戦闘エリア 森林
周辺フィールド 深き闇の森
周辺の雑魚敵 【ダークアイズ】 【キラーベア】【青ゴブリン】
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チーム編成指示書
周囲の雑魚敵殲滅担当を以下のギルドからそれぞれ10名づつ選抜して下さい。
【赤壁旅団】【希望の星】【ベークトイレ万爆】【明け待つ旅人】【隻眼の巨兵】【大鷲】
HPが半分になった際に出現する黒い分身(以後シャドーと呼称する)の担当を以下のギルドからそれぞれ5名選抜して下さい。
【赤壁旅団】【希望の星】【緑の聖母】【大鷲】【ハンターズスレイヤー】【パコパコTime】【マル聖夢】【SUPER Remix】【オーゼンハイヴ】その他……
残った者で本体を叩きます。
タンク、ヒーラー、バフ、アタッカーを1パーティーで編成して下さい。
特異スキル持ちは必ず本体への参加をお願いします。
尚、これまで参加していた【美兎ヒーロー】の参加が難しくなり、その開いた穴を埋める為、新たに3名のメンバーの参入を容認しています。参加希望の方が他にもいればお声掛けお願いします。
【夢完進】コノル
【夢完進】黒猫
所属無し ライコ
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コノルと黒猫の2人は仲良く一つの画面に表示されているメッセージを見て歩いていた。暗い森の中を一虎に連れられて。
「わたしゃ達の名前が乗っておるのじゃ!有名人じゃの!次なのじゃ」
「待って!まだ読んでるから……」
飛ばし飛ばしで読み進める黒猫と、隅から隅まで読むコノル。そこに性格の違いが現れる。
その他にも、チームでどういう動きをするか等が詳しく書かれているメッセージを読み進める。
「そこまで熱心に読むなんて流石コノルちゃん。俺は1行でダウンだわ」
あまりに真面目に読むコノルの姿に一虎は関心をする。
「わたしゃも読んでるのじゃが?」
何故コノルだけ?と不満を顕にして、腕を組み、顰めっ面になる黒猫。
「そうだった!黒猫ちゃんも偉い偉い」
「……これは……馬鹿にしとるのじゃな。舐めとるのか?」
「え!?違う違う!褒めてるんだって!舐めてない舐めてない!俺はコノルちゃんだけじゃなく黒猫ちゃんも好きだから!そんな事言わないよ!マジで!信じて!」
薄目で睨んでくる黒猫の視線にたじろぎながらも、必死に弁解する一虎。
「???」
しかし、ミジンコ並の脳しか持たない黒猫は一虎の言ってる事を理解できずに頭を傾げ、睨み続ける。
「意味分からん奴なのじゃ。次舐めたら石投げ付けるからの」
「……えぇ」
そうこうしていると3人は人が沢山集まっている広場に出る。
広場の真ん中には煉瓦が敷き詰められベンチがそこかしこに設置されている。森林の中の小さな休憩所の様だ。
そこでは、あらゆる人物が屯していた。
そんな広場に一歩踏み出した途端、集まっている人達が一斉にコノル達を見てくる。
同時に威圧も感じる。威圧の矛先は無論コノルと黒猫。コノル達が現れた瞬間ベテラン攻略者達が冷たい視線を向けてくるので、コノルは俯きながら腰を低くして一虎に付いていく。
……なんだろ?凄い気まずいというか、場違いというか、息苦しいというか……もしかして目の敵にされてる?なんで?とにかく猫さんの挙動には注意を払わないと、弱い癖に直ぐ喧嘩売るからなぁ猫さんは……ん?あれ?猫さんは?
コノルが周りの視線に気を取られていると、いつの間にか黒猫が姿を消していた。