第一話
感想やご意見を楽しみにしています。初稿ですので、お手柔らかお願いします。
僕は気づくと荒野にいた。
なぜ僕はこんなところにいるんだろうか?僕はたしか日本にいたはずだ。
そう考えてもわからない。唯一わかっていることは、僕が西部劇に出てくるような荒野の真ん中にポツンと立っていることだけだ。
辺りに人や建物がまったく存在しない。
僕は人か、この状況を戻すための手がかりを探すためにこの荒野をさまよった。どれだけさまよい歩いたかわからない。長い時間、歩いた気がするが太陽は僕の頭の上でちっとも動いた気がしない。
実際は、少しも歩いていないのかもしれない。こんなにも太陽が照り付けているのに汗が出ていないからだ。
砂と岩石以外何もなかった景色の中に小さな異物が混じった。
僕は走った。今までなら息を切らしたであろう距離を全速力で走った。
たどり着くと、それは人影のようなものが立ち上がったものだった。幽霊かもしれない。僕は気づかれないように観察してみた。しかし、それは近くで見ると灰色の肌の人だった。
僕は異世界に転移してしまったのかもしれない。彼から見える位置に立つと、彼は僕をじっと見つめてきた。そろりそろりと近づいていっても私を見つめるだけで何もしない。
僕は安心して彼に声をかけようと足を速めていた。彼のすぐそばで立て止まったとき、彼がそれまでとは違い急に飛びかかってきた。
僕は驚いて後ずさりしたために彼が抱きしめた空間から間一髪のところで捕まらなかった。僕は逃げた。彼はそれまでとは一転して、私を追いかけてきた。
私はさっきまでとは、うってかわって全然スピードが出ない。彼の息づかいは、しだいに聞こえてくるようになった。
がむしゃらに走った。彼から逃げる方法を考えるが、周りを見回しても岩と砂ばかりでどうしようもない。
それがいけなかった。他のことに気をとられてしまったせいか足をもつれさせてこけてしまった。その瞬間、後頭部や背中などに、にぶい痛みを感じた。慌てて周り見回すと、僕はマクラを抱えて床に転がっていた。
今回のお題は 幽霊・荒野・枕でした