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第65話 ジャイアントスパイダー

 私達は浜辺の洞窟へと来ていた。この洞窟は獰猛な魔物が住んでおり、危険な洞窟だ。敵の魔物のレベルは80くらいと、私のレベルより高い。



 私1人なら絶対に来ようとは思わない場所だ。まあ今回はアラトとリンクスさんがいるから何とかなるだろう。


 なんでこの場所に行くことになったかというと、アラトがレベルの高い魔物がいる場所に行きたがったからだ。そして、晴人さんにこの近くの狩場を調べて貰った結果、この浜辺にある洞窟の魔物のレベルが1番高いということが分かった。


 港街アラクアの近くに、レベルが高い魔物のいる場所はそんなにないのだが、ここだけはそこそこの魔物がいる。


 そもそもアラクアは港街で、移動の拠点という街なので、戦闘とか狩をしようとかいう街ではないのだ。


「雑魚ばっかだな」


 アラトがつまらなさそうなそう零す。敵の魔物のレベルは80くらいだけれど、そんなに強くない。1vs1なら相性がいいし、私1人でも倒せそうかも。


 ここの魔物を5体くらい倒しただけで、レベルが57から67に上がった。自分よりレベルが高い魔物を倒すと、こんなにレベルが上がるもんなのね。


 私も相性がいい敵とやろっかな、格上相手の魔物とのレベリング。このゲームではあんまり効率いいレベル上げとか意識したことなかったけど、してみてもいいかもしれない。



「楽勝っすね」


 私達は私が呪いと回復、アラトとリンクスさんが最大火力で攻撃を叩き込むという感じで、楽々と倒していた。


 敵は毒系のスキル持ちが多い。アラトは状態異常が効かないらしいし、私も回復スキルがあるから問題ないが。



「アラクアの近くの狩場は全部巡ろうと思ってたけど、1番強い魔物がいる狩場でここだもんな。つまんなさそうだから辞めるぜ」


「辞めるんすか? オウガさんにアラクアの狩場の調査頼まれたじゃないっすか」


「そんなん断ればいいだろ。俺以外にも引き受けてくれるやつはいると思うぜ」



  Amaterastは巨大なギルドだけあって、色々な狩場や魔物を調査したりとかしてるらしい。ほとんどがエンジョイ勢らしいので、ゲームを楽しむために色々と調査をしたりしてるのだとか。



「俺はフェリシモ王国の狩場巡りしたいぜ。でもうちのギルドはフェリシモ王国にはあんまり乗り気じゃないからな」


  Amaterastはペガサス王国をメインとしており、最近は隣の国のリベシア共和国でも活動範囲を広げているというのは本当みたいだ。


「フェリシモ王国はPKギルドとかPKKギルドが出張ってきてて面倒くさそうって言ってたじゃないっすか」


 リンクスさんは呆れたような顔でアラトに抗議するが、アラトはそれをスルーする。


「アナちゃん達もどうだ? フェリシモ王国でのレベリング。2人だけで行ってもつまんないしな」


「ひどいっすよ、先輩。俺と先輩の仲じゃないっすか」


「いい狩場があったら、行きたい! レベリングしたいんだよね」


 いい狩場があったら是非誘って欲しい所である。レベルを100にするのが今の目標だ。レベル100になると、ユニークスキルが使えるようになるんでしょ?


 まだユニークスキル持ちはあんまりいないみたいで情報はあまりないが、とても強いスキルと言われている。


「お、この洞窟で1番強いって言われてる魔物が出たぞ」


 そんなことを話しながら歩いていると、最奥地でボスっぽい蜘蛛の魔物と出くわした。


 アラトは鎌を構え、戦闘態勢に入って、ジャイアントスパイダーに向かい合う。私やリンクスさんもすぐに戦闘態勢に移行する。


ジャイアントスパイダーLv90

スキル 毒糸 毒香 操糸 糸殻


 現れたでっかい蜘蛛ーージャイアントスパイダーはすごく気持ち悪い見た目をしていた。やばい、生理的に無理。


 私は本当に後衛職を選んで良かったと思った。前衛職なら直接近付いて攻撃しないといけないんだよね、絶対無理!



「【呪い】【破滅の旋律】」


 このスキルのコンボでジャイアントスパイダーを攻撃する。同じスキルばっかり使ってるし、マンネリ防止にもそろそろ新しいスキルが欲しいところではある。



 アラトとリンクスさんは涼し気な顔で、ジャイアントスパイダーに襲いかかる。


 アラトは死神のような鎌を持って、大きく振る。鎌から闇のような黒いモヤが現れ、ジャイアントスパイダーを捉える。


 正体隠しのフードを被っているのと、鎌と技が極まって、本当に死神みたいだ。


 リンクスさんは拳を振るう。拳からは炎が出ていた。炎の拳で敵の糸を引き裂く。



「【アラウンドヒール】【キュアアヴラ】」



 私は2人のHPを回復するスキルと状態異常回復スキルを使う。2人は前線で一気に高火力を叩き込んでいるからか、ダメージを受けていた。


  2人はダメージを受けるのはあまり気にせず、攻撃に徹する。


 ジャイアントスパイダーのHPがもう少しで倒しきれると言う時に、最後の人絞りといった感じで、ジャイアントスパイダーは糸で全身を覆う。ジャイアントスパイダーの姿は見えなくなってしまった。


 私はジャイアントスパイダーが糸の殻に籠る前に捨てた糸を藁人形に入れ、五寸釘でかなづちを打つ。ごすんごすんと。


 これでジャイアントスパイダーは消滅した。私のレベルは73に上がった。


 ここがこの洞窟の最深部であり、これ以上先はない。


 お城へ行く時のために、私のレベルが上がったのと、3人での連携が確認出来たので、私達は旅館に帰宅する。



 私は旅館に戻ると、早速ステータスポイントの割り振りや今までに貯めたガチャチケットを使って、ガチャを回したりする。


 まずステータスポイントは280ある。これは全てHPに割り振る。最近HPの大切さを実感して来たので。どうせスキルとか称号のステータス補正で、魔法系のステータスは上がる。


 それからガチャを回す。貯めたガチャチケットを一気に回す時の高揚感といったら。辞められないよね。


 スキルや称号ガチャ等色々引いたけれど、使えるのは2つだけだった。


1つ目は称号。


UR【呪い姫】

自分が呪い状態の時、自身のHP、MP、物理攻撃力、物理防御力、魔法攻撃力、魔法防御力が2倍に上がる。


 セットするとMP+100のステータス補正が付く。もちろんさっそく装備した。


 今まで私は他人を呪ってきたけど、自分を呪うというのは考えたこともしようとしたこともなかった。ステータスが上がるなら、時と場合によっては自分に呪いスキルを使うのもありなのかもしれない。


 しかもこれって、私は自分に反転を使えば、ステータスが2倍になって、回復もするし、かなりお得なのでは……?


 もう1つはというと、スキルチケットだ。


SSR【ウォーターボール】×10

水の大きな玉を生み出す。


 私の持っているファイアーボールの水バージョンである。魔法攻撃手段が増えたのは有難いので、これもセットする。



 私のステータスはこんな感じになった。



アナスタシア Lv73

HP 3964

MP 56250

物理攻撃力 77

物理防御力 906

魔法攻撃力 5515

魔法防御力 8310

魅力 1023

器用 532

運 2160

ステータスポイント 0

カルマ値 1258

ギフト

女神の祝福 鑑定眼 MP消費20%カット アイテムボックス

アクティブスキル

『ダークアラウンド』『防御力デバフのプレゼント』

『リヴァインキュア』『大地の舞』『アーチタクト』

『闇精霊の導き』『呪い精霊召喚』

コモンスキル

SCR【反転(呪)】UR【破滅の旋律】UR【呪浄化】

UR【カルタフィルスの呪い】UR【キュアアヴラ】SSR【アラウンドヒール】SR【呪い】R【カードゲーム好き】N【貝拾い】SSR【ファイアボール】×9

称号SSR【ウォーターボール】×10

UR【ベルゼブブの加護者】UR【呪い姫】 UR【幸運を受けしもの】SSR【古の呪術師】SSR【夜の使徒に抗うもの】HR【秩序者】R【水泳好き】NR【見習いマジシャン】NR【花屋の娘】



次からはフェリシモ王国編になるので、ここで第1章完結にしたいと思います。来週は他のプレイヤーのことや現実世界の様子等のサイドストーリーを何話かあげて、第2章は再来週の月曜日からになりそうです。

ブクマ、評価、感想、誤字報告等皆さんいつもありがとうございます!第2章も書くので、よろしければお付き合いください。また物語の中で、皆さんと会えると嬉しいです。

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