表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/149

第44話 近未来都市での宝探し(7)

 後は順位を維持できるかだよね。他のチームがどれだけ追い上げてくるか。


「どうするー? これもうこの辺で手打ちにする?」


「これこれ以上攻めて、返り討ちが怖いよね」


 私の問いかけにルージュちゃんは、壁にもたれ掛かって答える。


「俺は1位目指してもいいと思うけどな! ここまで来たら」


 シュウヤさんがそう言いかけた時、ゴゴオという凄まじい轟音が響いた。


 何? 私達は戸惑いながらも、窓の外を覗き込む。するとよく分からない乗り物? に乗ったプレイヤーが空から爆弾みたいなのを落としている。


 戦闘機? 飛行艇?  SF映画とかに出てきそうなガチのやつに乗っていた。外にいたら、爆弾だかミサイルだかに殺られて一溜りもなさそうだ。


 中にいても、衝撃がすごいけど。


「やばい! 燃えてるぞ!」


 リクさんの声で、リクさんが指さした窓の外を見ると、この建物の下の階が燃えていた。この都市の建物は頑丈に出来ているけど、強い攻撃を受けると、壊れたりする。


 この建物が燃え尽きたらやばいな。早く脱出した方が良さそう。


「あ、消化セットあるよ!」


 ルージュちゃんが消火器を取り出す。トレーダー便利すぎじゃない? トレーダーショップ本当に何でも売ってるね。


「消化セットは何個でも買えるから、とりあえず下行こ!」


「おっけ!」


 私は頷くと、ルージュちゃんに続いて、下に向かう。他のみんなも着いてくる。あの飛行艇みたいなのに乗っているチームはなんなんだろう。姿が見えないから鑑定も使えない。



 私はルージュちゃんから渡された消化器を火にかける。皆も消化作業をしていた。消化なんて初体験だよ。消化作業なんて人生で経験することはないと思っていたけど。そんな現実逃避をしながら、一心不乱に火を消す。


  11人で、消化していたら、あっという間に火が消えた。消化後は建物のあちこちが黒焦げで悲惨なことになってるけど! 火災現場とかってこんな感じになるんだろうね……。



 なんとか危機を脱した私達は上の階に移動して、窓から、飛行艇を観察する。双眼鏡を使って、覗き込む。普通に中にいるだろうから、やはり人の姿は見えないけど。


 あの飛行艇はミサイル? のようなものを放っていた。ここに来て、飛行艇ねぇ。昨日まであんな飛行艇、見たことなかったけど。


 ランキングを見ると、急激にポイントを増やしているチームがあった。「カストロの背信者」っていうチーム。多分このチームかな?


 今まで、特に何も行動を起こしてなかったのに、どうして今日になってこんな派手なことをしているんだろう。


 私達がランキングを見ている間にも徐々にポイントを増やしている。もう2位にまできていた。


「アラトのチーム追い抜かされてるね」


 アラトのチームは2位だったのに、3位に下がっていた。でも最初から1位のチームはずっと1位キープしてるね。1位のチームは圧倒的なポイント数だった。


「あ、本当だ」


 ルージュちゃんは私のスマホを覗き込む。


「万が一の話だけど、倒されたりしたらガチャチケット無駄になるし今のうちに使わない?」


 トネリさんは窓の外の飛行艇を見ながら言った。


 ガチャチケットは確かに回した方がいいかもね。スキルとか称号とか装飾とかは装備出来るし。アイテムも私は5つくらいならレアなのを【翡翠のイヤリング】にセット出来る。


 もしあの飛行艇に倒されて、落としちゃったら勿体ないもんね、ガチャチケット。今は攻撃は向こうの方にしていて、こっちに飛んでくる爆弾やミサイルはない。



 私達はゲットしたガチャチケットを分配する。私は職業被りがないので、魔法系の職向けのガチャチケットをけっこう貰った。


 さっそくガチャを回す。いいのが出るといいな。


  SR以上確定呪いガチャチケットを回すと、URの称号が出た。


UR【ベルゼブブの加護】

自身が呪い状態にした敵は、1時間状態異常を回復するスキルが使えなくなり、また状態異常回復スキルが使われても、無効となる。



 かなりいい性能じゃん。状態異常回復が出来ないってことは、呪いの状態以上を治せないってことだよね。セットするとMP+100のステータス補正も付くし。さっそくセットする。称号の名前もかっこよくて好きなんだけど。


 次にエンチャンター向けのガチャチケットをいくつか回す。結果は、Nのスキル2つ、Rのスキル2つ。これはあんまり使えなかった。とりあえず保留。スキルはセットしてなくても、倒されても奪われないから安心だ。


 エンチャンターとして、エンチャンターぽいスキルが欲しかったのに残念だ。


 プリースト向けのガチャチケットを回すと、ほとんどは使えなかったけど1つだけURのスキルが出た。


UR【キュアアヴラ】

全ての状態異常を回復する。


 セットすると魔法防御力+100のステータス補正が付く。


 なんか状態異常に関するのがけっこう出てる気がする。けっこういい性能だから有難くセットする。



 次にヴィザード向けのSR以上ガチャチケットを回す。何だかんだで、ヴィザードがよく持つ大技攻撃系のスキルないんだよね。必殺技的なやつ! 一撃で大ダメージを与えられるのが欲しい。


 そんな邪念に苛まれながらガチャを回す。お、SSRのスキルチケットが出た。


SSR【ファイアボール】×10

炎の大きな玉を生み出す。


 ちなみにスキルチケットはセットしても、ステータス補正は付かない。


 回数制限は付いているけど、初の本格的な魔法攻撃スキルでは。普通に嬉しい。さっそくセットする。


 他にも普通のスキルガチャチケットとか称号ガチャチケットも回したけど、使えるのはなかった。


 まあ【ベルゼブブの加護】に【キュアアヴラ】、【ファイアボール】×10をゲット出来たから私は満足。


 ガチャを回し終えると、私はイベントの順位ページを開いた。すると「カストロの背信者」はずっと1位だったチームを追い越して、1位になっていた。


 そして私達のチームは繰り上がりで5位になった。上位のチームが何個か倒されたからか。これもしかして、上位のチームがもっと倒されたら、私達の順位はもっと上がるのでは!


 これ5位まで来たら絶対生き残りたい……。いや「カストロの背信者」がもっと頑張ってくれたら、3位以内に入れないかな? なんて考えていた。


 とりあえず私達が生き残ることが最優先だよね。安全なのは地下とか? 核シェルターや戦時の防空壕など、避難場所は地下にあるイメージだ。


 この建物に地下あったよね? 地下に篭って終わるのを待ちたい。


「とりあえず地下に避難して、ゲームが終わるのを待たない?」


「地下に行ったら、外の様子を見れなくなるぜ」


「別に外の様子を見れなくてもいいでしょう、シュウヤ」


 窓の外を名残惜しそうに見るシュウヤさんをサクヤさんは説得する。


 シュウヤさんはしょうがないか、といった様子で、頷く。


 私とルージュちゃんが先導して、地下へ向かう。本当は、エンチャンターの私は前に出ない方がいいんだろうけど、残りのチームも少ないし、多分敵と出会わないだろう。この建物には他のチームいないし。


 地下へ向かう途中に、大きな爆音が響き渡った。階段の窓から辺りを見ると、隣のビルは崩れかけていた。


 隣のビル脆くない? 近未来の都市のはずなのにこんなに簡単に崩れるの? それともあの爆撃が強すぎるだけ?


 心の中で、そんなツッコミを入れながらと、私はペースを上げて、地下へと向かう。


 私達はなんとか全員地下に避難しきった。地下から地上へのドアを閉める。この建物は地下5階まである。最下層で籠城するしかないよね。



 なんとかここで、ゲームが終わるまで死なないようにしないと。というか私が死なないようにしなきゃ。リーダーが1人でも生き残れば、近未来ポイントは減らないから。



 外からは凄まじい轟音が鳴り響く。地下は何かが壊れたりしている様子はないけど、たまに揺れる。


「すごい音だな。あの飛行艇みたいなのどうやって入手したんだ」


 リクさんは疲れたような顔をしていた。


「イベントで入手出来たりしたのかな?」


 あの飛行艇、近未来ぽいというか、デザインがこのイベントの建物とあってる気がするし。


 そんな話をしながら、私達は数時間、地下で耐え忍んでいると、イベントの終わりを告げるアナウンスが全体に放送された。


ーー「近未来都市での宝探し」イベントを終了します。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ