第2話 チュートリアル完了
次に私は種族と職業を設定する画面に飛んだ。ここでもそれぞれ1000マル払うと、選べる種族と職業の全ての説明を読むことが出来るらしいので、2000マル払う。それぞれの種族や職業の説明読むのにお金を払うゲームがかつて存在しただろうか……。
選んだ種族によって、選べる職業が変わったりするので、どの職業をするかで種族を選んだ方が良さそう。種族と職業は変えられないので慎重に選ばないとね。私はゲームをやる時は大体ヒーラー系か魔法攻撃系か召喚系が好きで良くやるし、魔法系ステータスが高いから、魔法系の職業をする気でいる。
ちなみにだけど職業は戦闘職と生産職がある。戦闘職のが多いけどね。戦闘職が20職。生産職は10職ある。
このゲームの戦闘職には色んな種類があるが、物理攻撃型と魔法攻撃型に大体分かれる。物理攻撃型は武器で殴る、魔法攻撃型はMPを消費して、魔法で攻撃するって感じだ
にしても迷うなあ。魔法系の職業だけで、ウイッチ(魔法使い)、エンチャンター(付与魔術士)、アルケミスト(錬金術師)、ネクロマンサー(死霊使い)、プリースト(聖術士)、サモナー(召喚士)、アストロロジャー(占星術師)の7つもあるし。
でもアルケミストは器用のステータスが高い方がいいっぽいからこれはなしかなあ。そんなふうに迷いに迷った末、エンチャンターをしようと決意する。
エンチャンターは味方や敵にバフをかけたりするのがメインで、魔法を使って攻撃したり、少しなら回復したりも出来る職業だ。死にたくないし、回復出来る職業にすることにしたのだ。エンチャンターはMPが+1000っていう効果を得られるし。なので種族はエンチャンターに合いそうな精霊を選んだ。
で、魔法の属性は光、闇、火、水、土、風、雷の中から闇を選んだ。なんかかっこいし……! 私の厨二心がくすぐられた。
魔法系の役職には属性があり、属性魔法が使える。使える属性は後から増やせるらしいので深く考えなかった。
精霊は経験値取得量は2分の1に、物理攻撃力は5分の1になる代わりに、MPと魔法攻撃力、魔法防御力は5倍になる。経験値取得量が2分の1に下がっちゃうのは大きなデメリットだろうけど、私は女神の祝福の力で元々経験値取得量2倍だからプラマイ0だし。
種族も精霊の他にもエルフとか獣人とか、ネタっぽいのだとスライムなんかもあったりして迷ったんだけどね。
特にデメリットなしで、MPと魔法攻撃力が3倍になるエルフには心揺れた。
でも精霊の見た目がほとんど人間と変わらないのもいいなあって思ったんだよね。精霊は人に比べると少し浮世離れしたというか神聖なオーラを出してるくらいで、人間とほぼ変わらないのだ。
そして最後に見た目を少しいじれるらしい。目の色とか髪型とか髪色とかメイクしたりとか。お金はかかるけど。私は目の色を桃色に変えて、髪の毛を銀髪にした。髪型は元々の腰上まで落としたロングヘアのままだ。これだけで1万マルかかったけど、仕方ない。必要経費だよね。
ギフトとか種族ボーナスが反映されたステータスはこんな感じ。
アナスタシア
HP 924
MP 20200
物理攻撃力 77
物理防御力 906
魔法攻撃力 5015
魔法防御力 4810
魅力 1023
器用 532
運 1960
ステータスポイント 1000
カルマ値 0
ギフト
女神の祝福
鑑定眼
MP消費20%カット
アイテムボックス
それが終わると、種族と職業の設定完了ボーナスとして、エンチャンター専用のスキルガチャチケットと称号ガチャチケットと武器ガチャチケットと防具ガチャチケットを1枚ずつ貰った。
スキルと称号の説明もマルを使って、閲覧出来るようにした。
スキルはMPを消費して行う攻撃手段や回復手段の一つだ。MP消費量はそのスキルによって異なるが、魔法系の種族や職業向けのスキルは多くのMPを消費することが多いらしい。魔法系の役職の方がMPが高いからなんだろうけど。スキルにはコモンスキルとアクティブスキルとユニークスキルがある。
コモンスキルは1人10個までセットでき、主にガチャやクエスト等から入手できる。
アクティブスキルは職業や種族によって異なり、レベルが上がると使えるスキルが増える。これはいくつでもセットできる。
ユニークスキルはプレイヤーレベルが100になると解放されるそれぞれのプレイヤーのオリジナルスキルで、似たような性能のユニークスキルはあっても、被ることは無い。ユニークスキルは強力なものが多く、多くのMPを消費する。
ちなみに私の使えるアクティブスキルは
『ダークアラウンド』
敵を暗闇状態の状態以上にする。
『防御力デバフのプレゼント』
敵の防御力を10%下げる。
『リヴァインキュア』
HPを小回復。
これは最初に闇属性を選んだエンチャンターが使えるアクティブスキルだ。
『大地の舞』
自分や味方の攻撃力を10%上げる。
『アーチタクト』
自身の指の動きに合わせて敵に、自身の使える属性の魔力で攻撃できる。
これは精霊が使えるアクティブスキル。
スキルはけっこういい感じ。攻撃とバフやデバフ掛けと回復スキルがあるから、上手く組み合わせたら闘えそう。
称号は10個までセット可能で、セットすると、ステータスを増加させたり、ゲームを円滑に進められるような効果を得られるらしい。称号は主にガチャとかクエストとかで入手出来るのだとか。
スキルと称号の説明を確認し終えると、さっそくガチャ画面を開いた。以下にもスマホゲームとかでありそうな感じのガチャ画面で、わかりやすい。
ちなみに今回貰ったエンチャンター専用のガチャチケットを使うと、エンチャンターが使うのに向いたものが出てくるらしい。
さっそく、チケットガチャを回すボタンを押すと、本当に回しますか? と聞かれたので、はいと答える。ここで本当に回すか確認してくれるのはありがたい。確認がないゲームとかだと、間違えてガチャを回すボタンを押した時に、一生懸命貯めたダイヤやチケットが消えて軽く絶望するのよね。
ガチャ結果は
スキル レア度N【手を上げる】
敵の警戒心を下げられる。運が良ければ、敵が見逃してくれるかも。
称号 レア度NR 【花屋の娘】
植物の成長スピードが少し上がる。
武器 レア度N 【どこにでもある杖】
どこにでもある杖。
防具 レア度NR【桃色のミニスカート】
なんか微妙な結果。正直あんまり使えなさそうなものばっかりだ。幸運のステータスはけっこう高かったのに。確率とかどうなってるんだろ。これもマルを支払って、ガチャのヘルプを読む。
色々書いてあるので、ざっと下にスクロールして読みたい項目を探す。あった! 確率とレア度について。
レア度はN.NR.R.HR.SR.SSR.UR.LEの8段階あるが、普通のガチャだと、NからHRまでしか出ないらしい。特殊なガチャを回さないと、レア度が高いのは出ないのだとか。確率はガチャによって違いますとしか書かれていなかった。今はガチャの確率表記が義務化されている時代だっていうのに!
不満を心の中でありったけぶちまけ、チュートリアルを進める。
ガチャで出た装備をさっそく装着してみましょう! って言われたので、武器を着用する。防具はガチャで出たスカートだけだと色々と問題があるので、服を買えるページから、薄紫のパーカーと黒のニーハイ、黒のスニーカーを買った。レア度は全部NRだ。
ゲームを始めた時の部屋着のワンピースともこもこ靴下という格好よりは戦えそうな格好になった。
武器とかスキルとか称号とか色々セットすると、少しだけステータスが上がった。スキルとか武器とか称号にもステータスがあり、セットするとスキルや武器、称号のステータスがプラスされるようだ。
それが終わると、チュートリアルが終わりました。というアナウンスとともにチュートリアル終了記念品として、SR以上確定ランダムガチャチケット×1と、アイテムガチャチケット×1、魔除スプレー(少)×5、HP回復ポーション(小)×5、MP回復ポーション(小)×5貰った。
そして最後に、これからいくドュームの世界。5つの国からどの国に行くのか選べるらしい。選んだ国の始まりの街へ飛ばされるっぽい。まああんまり大人数が1つの街に行くと凄いことになりそうだもんね。
選べる国は軍事大国であるデュアス帝国、人間至上主義の国であるブリュメル王国、商売が盛んな国であるリベシア共和国、宗教国家である神聖アシュタリカ王国、海の近くの小国であるペガサス王国。
どこにしようか迷うなあ。でも人間至上主義の国のブリュメル王国はなしかな? 一応精霊だし。まあ見た目は人間とほとんど変わらないけど。
街の雰囲気はリベシア共和国とかペガサス王国が好きなんだよね、こじんまりしてて、可愛らしいというか。
んーー、決めた。ペガサス王国にしよっと。決めきれなかったので、国の名前の響きで決めた。