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第130話 再開

「あ、あれ? アナちゃんにゼノン……? それに茶々さんとシグレも」


 その人物は不思議そうな声でそう呟く。その聞き慣れた声に私は驚き、安堵した。


 ルージュちゃん、無事そうで良かった。他の皆も。


 モグラエルを倒すと、いつの間にか消えた4人が戻ってきていた。まるでさっきまで、ずっとここにいたかのようにすっと。


「良かった! 皆が戻ってきて」


 これで一件落着である。私はほっと息を吐いた。


「はは。完全にアナちゃんのお陰だよ。僕は何も出来なかったな。……それにしてもアナちゃんは面白いね」


 ゼノンはそう言ってどこか意味深に笑った。面白いっていうのは、私のあの独り言の数々だろうか?


 私は独り言というか、あの声の主との会話を思い出して、恥ずかしくなり、顔が真っ赤になる。


「あはは……」


 とりあえず笑って誤魔化しておく。なんか誤魔化してばっかだ。


「ルージュちゃん達は迷い込んだ後はどんな感じだったの?」


 何となくこの話題が嫌だったので、話題を変える。解決したのは私の力だけってわけじゃないので、何となく罰の悪さもあるし。


「普通のただの道だよ。よく分からないままひたすらにマロンちゃんと歩いてた」


 ルージュちゃんは指を首にあて、「うーん」と首を捻りながら答える。


「茶々さん達もそうなの?」


「拙者たちもそうでしたよ」


「そうなんだ……。何はともあれモグラエルも倒したし、もう大丈夫だね」


 一応桜子ちゃんには相談したし、解決したってチャットで伝えておく。次会った時に、地下迷宮の話をするってのを迷惑料にさせてもらおう。


 案の定桜子ちゃんからは、詳しい話が聞きたいとの返信がきた。桜子ちゃんは情報ーー特に面白い情報には敏感だから。


 別に私は情報を求められるのが嫌なことだとは思わない。桜子ちゃんには色々教えて貰ってるし。それに、知らないことがあったら、知りたくなるってのが人間ってものだもの。



《ね? 解決したでしょ》


 私の心に語りかける声の主はどこか自慢げだった。


《ありがとう。お陰で皆と無事出会えたよ。これから光の精霊のところに向かうね》



 この声の主の胡散臭さはまだ消えていないが、助かったのは事実なのでお礼を言っておく。



《うん、よろしく》


《ところであなたは何者なの? 姿は見えないけど》


《姿は然るべき時に見せるよ。今はその時じゃないかな》


 然るべき時っていつになるんだろうね。適当にはぐらされてる感がすごい。こういうのって永遠に然るべき時が来ないパターンでは。


《何それ。まあいいけど》


 この声の主が何者なのかはすごく、すごく気になるところではあるが……。聞いても教えてくれなそうな雰囲気である。


 私はこれ以上問うのは今はやめとくことにした。光の精霊に会うらしいし、その時に聞けそうならまとめて色々聞いちゃお。


 光の精霊には私も聞きたいことがあるんだよ。クローゼットの世界のこととかね。



 私が心の声の主と会話している間に、表での会話も進んでいたらしい。全く聞いてなかったよ。


 あいにく私は心の声の主と表の会話2つを両立するスキルは持ち合わせていない。



「ってなわけで、まだまだ進むよ」


 ルージュちゃんが元気な声で何か言っている。このまま進もうみたいな話をしてたのかね。


 私はその後、地下迷宮を進む時も、声の主のことが気になって、他のことが上の空だった。



 なんとなくぼんやりとした1日が過ぎていく。気が付くと、暗い道を終え、明るいエリアに入っていた。


 ここにはたくさんの蝋燭が取り付けられているため、ランタンは不要そうだ。その代わりといってはなんだけど、めちゃくちゃ入りくねっている。ここを進むのは骨が折れそう。


 そして、土の色も僅かばかり明るいように思える。土が変わったというより、明るくなったからだろうけど。



 どこか雰囲気が明るくなると、心も明るくなるような気分になる。もしかしたら、変わり映えしない景色に飽きていただけかもしれないけれど。


 私達は明るくなった道を少し進むと、一休みする。丁度いい休憩場所を見つけたので、休むというわけだ。


 私は久しぶりにステータスを弄ってみることにする。最近あんまりステータス弄ってなかったし。ステータスポイントもけっこう溜まったしね。



 私のレベルは187から229に上がっていた。その分ステータスポイントやスキルポイントが溜まっている。


 とりあえずステータスポイントの割り振りから決めよう。うーん、どーしようかな。


 私は特に目的がなく、ステータスポイントの割り振りは、割り振るその瞬間にどのステータスを必要とするかで決めている。


 まあ大体割り振るのはMP、HP、魔法防御力、魔法攻撃力のどれかだけど。


 方針というのもそろそろ決めた方がいいのかもしれない。



 やっぱりメインはMPと魔法攻撃力かな。防御に関してはカースちゃんに守ってもらえばいいとこあるし。


 んーでもそれいうと、MPもMPポーション飲めばいいってなるしなーー。MPポーションはアイテム封じをされたり、アイテム使えないエリアとかイベントじゃない限りは、アイテムボックスが許す限り、自由に使える。



 とりあえずは呪い以外の暗黒魔法とか黒魔法を最近覚えたから、魔法攻撃力をあげていこうかなあ。


 けど、方針は今決めても、また手に入れたスキルでころっと変わるかもしれない。それでも、とりあえずは魔法攻撃力をあげていこう。


 そう思い、私はステータスポイント全てを魔法攻撃力に割り振った。



 次に私が目をつけたのはスキルポイントだ。スキルポイントもそれなりに溜まっていた。レベルが200になり、増えたスキルがある。それは上級精霊契約のスキルだ。


 私はこれから光の精霊に会うつもりだけど、あわよくば光の精霊と精霊契約出来ないだろうか……?


 あの光の精霊、よく分からないけど、なんか強キャラ感出てるし、色々知ってそうだし。



 私の光の精霊に会いたい理由は不純すぎた。



 他にも気になるスキルはある。私が最近興味があるのは精霊召喚とか精霊契約だ。リズムちゃんの鮮やかな戦いを見て刺激を受けたのかもしれない。


 同じ精霊でエンチャンターなのに、全然戦闘スタイルが違うし。


 まあ私はあんな風な華やかな戦いがしたいわけではないが、精霊の味方がたくさんいると心強いだろう。


 精霊契約でも色々種類があるんだよね。下級精霊契約とか、上級精霊契約とか。精霊のランクによって違うのもあるし。


 一時契約みたいなのもある。


 色々ありすぎて、結局私はスキル一覧を眺めるだけで終わってしまった。



今のステータスはこんな感じである。




アナスタシア Lv229

HP 18960

MP 79650

物理攻撃力 77

物理防御力 906

魔法攻撃力 16665

魔法防御力 12310

魅力 1023

器用 532

運 2160

ステータスポイント 0

カルマ値 1892

ギフト

女神の祝福 鑑定眼 MP消費20%カット アイテムボックス

アクティブスキル

『ダークアラウンド』『防御力デバフのプレゼント』

『リヴァインキュア』『大地の舞』『アーチタクト』

『闇精霊の導き』『呪い精霊召喚』『呪い精霊王召喚』

コモンスキル

SCR【反転(呪)】LE【暗黒魔法】 UR【破滅の旋律】UR【呪浄化】UR【ピッキング】UR【カルタフィルスの呪い】UR【キュアアヴラ】SSR【アラウンドヒール】SSR【黒魔法】 SSR【シャボンブレイク】 SSR【スリ】 SSR【リジェネエリア】 SSR【古代文字解読】SR【呪い】SR【忍び足】LE【水の都の魔法陣】

称号

LE【人魚姫の舞】LE【海の住人】UR【ベルゼブブの加護者】UR【呪い姫】 UR【幸運を受けしもの】SSR【古の呪術師】SSR【夜の使徒に抗うもの】SSR【御伽の迷い人】 HR【秩序者】R【水泳好き】NR【見習いマジシャン】NR【花屋の娘】



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― 新着の感想 ―
[気になる点] ステータスに【水の都の魔法陣】が無いのは16個目だから意図的に無くしているのですか?それともただ忘れているだけですか?
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