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第113話 108回の復活の石像

「次に行くわよ。次もキュアゴーレムが来ないかしら?」


 私のゴーレムの撲滅を何度も目撃したマロンちゃんはそう零す。


 気持ちは分かるよ。楽だし、レベルの上がり方がすごいもんね。


「そうだといいんだけどねーー。反転楽しいし」


「楽しそうですね……」


 私の言葉に、茶々さんは苦笑いを浮かべる。


 今度は先頭にいたシグレが扉を開ける。この扉は今までの扉より重苦しく、荘厳だった。


 この扉の先にお宝? 私の中の期待は膨らんでいく。


 結果的に私の予測は半分正解、半分不正解だった。



 扉の先にいたのは、一体の大きな魔物。ボス魔物かな?一体ってことは、この魔物はゴーレムではなく、石像。


 あんまり強そうには見えないな。とはいえ魔物は見た目によらないので、鑑定する。



108回の復活の石像Lv180

スキル 108回の復活 石化

称号 あの世から蘇りし者


  108回の復活? 気になった私は108回の復活を鑑定すると、そのスキルが飛んでもないものだと分かる。


  108回の復活スキルは、1日に108回までなら死んでも復活できるスキルである。しかも、1日経てば、復活できる回数は復活する。


「うわっ……」


 面倒くさっ。心の声がポロリと漏れる。


「どうかしたのか?」


「あの石像108回復活するって。しかも1日経ったら、復活できる回数が復活するの。すごい面倒い」


「え、つまり108回倒さないとだめってこと?」


「そうなるね。まあ他には石化して防御力を上げるスキルしか持ってないから、危険ではないと思うけど……」


 敵は攻撃スキルはない。防御力が高いというか、めちゃめちゃ固いだけだ。


 ひたすら私達が攻撃するだけになるだろう。私達が倒されるリスクはほぼないので、安全と言えば安全である。


 まあレベルが低いプレイヤーとかは倒せなくて諦めるんだろうな。


 私達でも殴り倒せるかどうか。1日以内に、108回倒さないとだめなんだよねーー。



「ひたすら攻撃しましょ。たまにはそういうのも楽しそうじゃないかしら?」



「そうだね。【旋風の舞】」


 シグレは真っ先に雷を纏い、敵の石像に飛びかかる、


「【呪い】」


「【爆誕炎上】」


 私達は次々とスキルを使う。そして、あっという間に敵を倒した。しかし、敵はまたもや復活した。


「【反転(呪)】[カース召喚]」



 私達は復活した敵を高火力で殴り倒す。すると、また敵は復活する。


 私達は何度も何度も敵を倒す。20回くらい倒したころだった。私達は飽きがで始めた。


 同じ魔物を何回も倒すって終わりが見えないし、倒した実感がないしで、精神的にくるものがある。



 何回倒したっけ?


「後何回?」


ルージュちゃんも疲れ始めたようで、うんざりした顔でそう尋ねる。



「今ので21回だな」


 シグレは涼しい顔で答える。よく数えてられるね。なんか数えてる途中で何回か分からなくならない? こういうのって。



「まじかあ。そんなにあるのか……」


 ルージュちゃんは顔を顰めたが、やるしかないという気持ちはあるようで、爆弾を投げることを再開する。


 私達もそれを仕切りに、大ダメージを与えるスキルを次々に発動する。


「【反転(呪)】[カース召喚]」


 反転のクールタイムが回復したので、2つのスキルを重ねる。1度カースちゃんを召喚すると楽である。ずっと触れているだけで、敵のHPを削ってくれるから。


 私達はひたすらに敵を殴り、魔法をぶつけ、スキルをぶつけ……。攻撃を続けた。そして、何時間か経ったころ……。


ーー「108回の復活の石像」を討伐しました。


 そのアナウンスが流れる。長かった……。途中からシグレも数えるのを辞めちゃって、後何回だろう? とか、まだかな? と思いながらずっと戦ってたんだよね。


 ようやく……。


「倒した! 倒したよ!!」


 ルージュちゃんは飛び跳ねて喜びの気持ちを思いっきり表す。


「うん! やったね……。長かった」


「やっと……、やっとだわ」


「ああ。やったな」


 私達は口々にそんな声を漏らす。皆の声には疲労と喜びが滲み出ていた。



「色々ドロップしたみたいだね」


 ゼノンに言われてみると、いくつかのアイテムを落としていた。見た感じ、何だかレアそうなものが多い?


 私達はアイテムを見ながら、回収していく。


  1番最初に目に付いたのは「防具特殊進化石ex」だ。これ1つで何段階か進化するんだって。しかも特殊進化石だから、防具自体の性能も上がるし。


「見てください! こんな本がありますよ」


 茶々さんがパラパラと捲りながら本を見せてくる。興味を惹かれた私は茶々さんの本を覗き込む。


「なにそれ? 毒の本?」


 色んな毒についての調合法や効果が書かれていた。この毒を武器とかに塗ったり、食事に混ぜたり、敵にかけたりして使うのだろう。


 もちろん解毒薬の作り方も書かれていた。薬と毒は紙一重とも言うからね。


 ここに毒を使う魔物が多いからかな。こんな本が報酬になっているのは。


「そうみたいですね。毒もそうですが、呪毒の調合法も書いてありますよ!」


 茶々さんは私の方を見ながら言った。


 呪毒かあ。少し心が惹かれるものはあるけど……。調合するとしたらまた材料とか集めないといけないからなあ。


 いや、それを差し引いても呪毒気になるかも。なんか響きかっこいいし。戦略も広がるよね?


「呪毒かあ。研究してみようかな」


「ついにアナちゃんが毒に手を出したか……」



「毒じゃないよーー。呪毒だよ!」


「呪毒ねぇ。呪いと毒がミックスした感じ?」


「まあ大体そんな感じ。呪いの毒! みたいなの」


「ほーん」


 私達はドロップ品をわけ始める。苦労してかいがあって、ドロップ品はすごく美味しかった。


 特殊進化石系とか特殊強化石とかの武器や防具を強化するのに必要なレアアイテムや毒のレアアイテムが盛りだくさんだ。


 レア度の高い武器や防具を進化させるのはアイテム集めが大変だが、今回ので大分揃ったんじゃない?


 そして、疲れた私達はここら辺で休憩にする。


 ここは魔物も他にはいないし、絶好の休み場所である。



 というわけで、私はさっそくステータスポイントを割り振る。かなりレベルが上がったから、ステータスポイントいっぱい持ってるんだよね。


 ステータスポイントを割り振るのはやっぱり楽しい。


 私のレベルが187になっていた。そして、ステータスポイントは800ある。少し迷った後、私は魔法攻撃力と魔法防御力に半々ずつ割り振った。


 これで魔法攻撃力と魔法防御力が5桁になったね。



アナスタシア Lv187

HP 18610

MP 74150

物理攻撃力 77

物理防御力 906

魔法攻撃力 10065

魔法防御力 12310

魅力 1023

器用 532

運 2160

ステータスポイント 0

カルマ値 1672

ギフト

女神の祝福 鑑定眼 MP消費20%カット アイテムボックス

アクティブスキル

『ダークアラウンド』『防御力デバフのプレゼント』

『リヴァインキュア』『大地の舞』『アーチタクト』

『闇精霊の導き』『呪い精霊召喚』

コモンスキル

SCR【反転(呪)】UR【破滅の旋律】UR【呪浄化】

UR【カルタフィルスの呪い】UR【キュアアヴラ】SSR【アラウンドヒール】SSR【黒魔法】 SSR【シャボンブレイク】 SR【呪い】SSR【ファイアボール】×9 SSR【ウォーターボール】×10

称号

LE【人魚姫の舞】LE【海の住人】UR【ベルゼブブの加護者】UR【呪い姫】 UR【幸運を受けしもの】SSR【古の呪術師】SSR【夜の使徒に抗うもの】SSR【御伽の迷い人】 HR【秩序者】R【水泳好き】NR【見習いマジシャン】NR【花屋の娘】


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