奴隷商
ユキを一通り慰めたあと、奴隷商に向かって歩き始めた。
「ユキ!着いたぞ」
「はひゃい」
大丈夫か?そう思ったが、まぁ大丈夫だろうなと、勝手に納得する。
んーでも奴隷かー
どんな子にすれば良いのか分からないな...
取り敢えずユキに聞くか
「ユキ、お前はどんな奴隷がいいと思う?」
「え、エルフがいいと思います。」
唐突に聞いて答えられないと思ったが、どうやら杞憂だったようだ。
「んじゃエルフで」
「わわわそんな簡単に決めて良いんですか?」
「エルフが良いと思ったんだろ?ならエルフで良いんじゃないか?」
なんか、あの一件でこころなしかユキの表情が豊かになった気がする。
良いことだ!新しい子とも仲良くして欲しいからな
「んじゃ待ってろよ」
はい、と元気良く言われてから奴隷商へと足を踏み入れる。
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「いらっしゃいませ!」
お約束であろう、太っていて脂の乗ったおじさんが奴隷商の当主だ。
「どれをお探しですかな?」
やはり、奴隷は「物」で扱われており「人」で扱わないらしい、最も奴隷にまで成り下がるのはよっぽどのことらしく(まぁ珍しくはないのだが)其れなりの態度であしらわれるらしい。
「エルフはいるか?」
商人はびっくりしたように
「ほぉー!エルフをお探しですか!ありがとうございます!」
お礼?
何故かイラッとくる
ちっ
笑顔で言ってくるおっさんを見てつい頭にきてしまったが、これが普通なのだろう
「えっと、えエルフはこちらでございます」
明らかに萎縮している
舌打ちが聞こえていたのかもしれない
まぁ当然だな
太ったおっさんに催促にされエルフが収容されている場所に着く
着いた先は薄暗く、気味が悪い、衛星的にもよろしく無さそうな場所だった
「なんだよこれは...」
エルフは個体数が少ないらしく2人しかいない
なのに扱いがあまりに悲惨だった
この世界に四季があるか分からんが、今は結構寒い、それなのに着ている服は布っ切れ1枚でどちらのエルフもとても震えている。
その上ろくな食事もとっていないらしく、痩せ細っていた。
酷いな…
まだ、元の世界のイメージが抜けていなくこの状況をすぐ受け入れられないのが現実だ
まぁどっちも買うがな
「どうなさいます?」
「勿論どっちも買わせていただく、幾らだ?」
「銅貨2枚でございます」
ん?安すぎないか?
とても気になるな
「安過ぎないか?」
「そんな!手放せるなら手放したいですよ!捨てられるなら捨てたいのですが…」
「なぜだ?理由を聞いても良いか?」
「エルフというのは、忌み嫌われておりまして...」
「それはなぜだ?」
「突然変な力を発揮するらしいのです…」
「そうか安い理由は理解したが、何故手放せない?捨てることだって可能だろ」
「一種の伝承に過ぎ無いのですが、森に放ったエルフを魔物が食べ妙な進化を遂げその魔物が蹂躙し大陸が滅んだとの事です。また、変な事か起きぬよう監視と言う形で被害が少なく済むとの事で此処に置かれているのです。ほんとは銅貨で売ったらいけないのですが…命には変えられませんので...」
「そうか、わかった2人いただく」
「ありがとうございます!」
一々癪に障るがいいとしよう。こんな伝承信じるなんて馬鹿馬鹿しい
さて、取り敢えずユキに報告かな?
ハイエルフとダークエルフかぁ
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