2021年(5月)番外編 ーいつもわたしの心の中に
さわやかな五月となりました。
柔らかい黄緑の葉が、そして
色とりどりの花々が、そよ風に
揺れながら太陽の光に向かって
大きくのびのびとひらいている様子が
目に浮かんでまいります。 両親より
おばあちゃんが先日入院されたとの
連絡がありました。 なんでも
圧迫骨折をされていらしたとか、
どんなに痛い想いをされていらした
ことでしょう。痛みを感じるというのは、
本来体の大切な機能であり、
また生きている証拠だなどとは
申しますが、実際に痛いというのは、
本人にとっては生きる心地のしない
ものでございます。なんでもいいので
とにかくこの痛みをとってほしい
という想いに駆られるに違いありません。
入院されてお体の安全は確保
されましたものの、コロナ禍のため
面会は許されていないとのこと、
お一人で寂しくされていらっしゃるのでは
と想うと心が痛みます。
おばあちゃん、でもおばあちゃんは
一人ではありません。わたしの体は
今、スイスにありますけれども
心は日本に飛ぶこともしばしば。
今、これを認めながらも、
おばあちゃんと対話をしているように
感ぜられます。「ほう、由季ちゃん、
よく来たねぇ。またそんなに薄着で
寒くないの?」今、病院のベッドに居る
おばあちゃんが目の前にありありあと
浮かびますし、おばあちゃんはいつもわたしの
心の中に居ます。
こちらは元気に過ごしています。
四月から器械体操の大会シーズンが
始まりました。コロナの影響で
無観客での開催となっておりますが、
その代わりに、YouTubeのチャンネルが
開設され、父や母も日本に居ながら
パソコンの前で子どもたちの
体操の試合の様子を観戦する
ことができました。昨今は、どこを
見回しても心を痛めるような
出来事ばかりでございますが、
このような時だからこそ、小さくても
確かな幸せを感じられるモノや
コト意識的に目を向けて、毎日を
大切に大切に生きてゆきたいと
想っております。
もし叶うならば、
実際におばあちゃんに会いに行きたい。
もうすぐ、おばあちゃんは百歳!!!
おばあちゃんがお誕生日を迎える
頃には状況が少しでも落ち着いて
帰国できたらいいのですが・・・
次にお目にかかれます日を
心から楽しみに、どうぞ一日も早い
ご回復をと心よりお祈りいたしております。
おばあちゃんを想いつつ
二千二十一年五月一日
由季
おばあちゃんへ