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短編集

疾走

  深夜、ランニングをしてる如何にもトレーニングしてるんですよってのを醸し出すように走ってはレーシングトレを想像したメニューで転がるよう、山を登ったんだ。大阪らしいかな、如何にもニュースで取り上げられそうな住宅街並からひょいと顔を出したランニング姿のおっちゃんに「こんな夜遅くにトレーニングか?」って気さくな顔をして言ってきた。


  咄嗟に出るようで、首を長くして寄せるように「ん?おぉ」というような少しは固くならないようラフさを醸し出した返事を、アドリブを、出した。「もうちょっと気の利いた返事すればよかったかなあ。」急坂を下り上りして公園近くのコンビニの外灯に吸い寄せられそうになる虫のような自分。

 そこはトレーニング中なんだからと寄り道をせず、同じ空気を吸わないようにいつもと違う風景をエサにしつつトレーニングに酔いしれる。

 こりゃ、一人酒よりも健康的で良い事だなぁ。

  安全性のことは少し不安に駆られるけれど、テレビで言いふらす程の事件は競馬よりも、宝くじよりも、当たらない程の運の悪さにて只今、人生フィーバーしたことのない未経験な僕にとって、そのような事件に当たったならば7の字に成りながらも、よくわからない「ハッピーバレンタイン!」と最期の人生さながら、ぶっ倒れよう。

  冗談で恐怖を追い払い紡ぐ。

  余裕とは意味不明なとこから生まれるのだと考えてるのか、いいや、考えないでただ走る。

 その瞬間に記述してるワケないので、その心境がどうなのかはさておき、印象は良くない行為でもないし、良い行為に映えることもあるよな、と言った矛盾。

 夜中に吐いて寝てるおっさんよりかぁ、マシかな。

  偶然にも女でもなかったし(願望はあるのか)追い越せないでいるガチ(本気)ランナーのフォーム確認と服装を確認(チェック)して、淡々と坂を下る。

 幽霊怖いんなら、幽霊側になれば怖くないや。だなんて、空想と脳内サンプリングを繰り返すよう様々をインプット。

 カラスの鳴き声、少し明るくなる3時の色は新聞紙に映る淡いブルーのようで一面、いつのまにやら覆い被さりつつ、恐怖は裏表(ウラオモテ)リバーシブルの表裏(ヒョウリ)一体なんだな、と思ふようにした。                              



  そして爽やかな靄と風が少しヒヤリ。

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