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第一回  キミのみたもの

世界には、理論とか、不思議現象とか、ヘンなものが溢れているような気がする。しかし、自分には、全て嘘としか思えない。


特に、タイムマシーンなんか。


人間は、何処まで可笑しくなれるのか・・・



俺の妄想は、無限に広がっていくばかりだった。



FLASH(全三回)

第一回 キミのみたもの


いつものように電車に乗り込み、学校に向かった。


窓から見える風景は、不気味にそびえ立つコンクリートの塊と、ただただ流れるだけの白い物体と澄んだ青い空。


・・・都会は嫌だ。




そんなこんなで、学校の最寄り駅に着いた。


いつも友人と待ち合わせをしているので、大体10分程待つ。


彼奴あいつは、いつも平気で約束の時間をオーバーしてやってくる。

だけど、それでも良い。なんせ、彼奴は、「天才博士」ですから。


「すまん、遅れた」


「堂場和博」・・・それが奴の名だ。


「今日は、何の研究してたんだ?」

「ああ、今日は、昨日の続きだよ。三年間掛かった研究が、遂に終わりそうなんだ」

「やめとけ。あんなモン出来る訳ない」

「もう既に、動物実験はしました。完璧です」



まさか、あの時読んだだけの物理学の本でこれだけの成果を上げられるとは・・・。恐るべき天才。


「という訳で、放課後理科室来てくれ。最後の調整段階だから」


そんなこんなで、奴主催の「SF研究部」に招待された。



                     *


放課後、騙されたと思って理科室の前まで来てみた。


どうせ、タイムマシーンなんて作れるはずがない。作れたとしても、大学教授レベルだ。その前に、俺はタイムマシーンなんて信じない。


俺は、奴を鼻であしらってしまった。


しかし、理科室に入った瞬間、何かいつもの空気と違った。



目の前に広がっていたのは、そびえ立つ巨大な物体だった。



「やあ。遅れてすまない」


奴は、呑気に笑ってやってきた。


「こ、これ、どうやって持ってきたんだよ!」


「ああ、気にしない気にしない」


(気にするよ)



「それで、見せてくれよ。タイムスリップする瞬間をよ」


「なら、キミが乗ってみれば?」


(ちょっと待った。何で俺が乗らなきゃいけないんだ!

結局俺は動物扱いか?ひでぇ奴だ )


「お前が乗れよ。やっぱ作った奴自身が乗った方が、今までの苦労が晴らせるんじゃないか?」


「それはそうですが、ボクはいつでも乗れます。だから、今しか乗れないキミに頼みたいんです。」


確かに。だが・・・、どうせ偽物だろう。「うわーすごい」とか叫んでやりゃあ、彼奴も満足するだろう。


「よし!じゃあ、乗ってやるよ」


「分かりました。ではこちらへ」


言われるがまま、タイムマシーンに乗り込んだ。


もしかすると・・・、いやいや。タイムマシーンなんかできっこない。


俺の頭は、非現実的な今の状況についていっていなかった。


頭がこんがらがってきた。


奴は、俺をタイムマシーンの座席に案内した後、ここから離れた。


「じゃあ、緑のボタンを押して」


「分かった分かった」



何も考えずに押してしまったのが、馬鹿だった。



周りの景色はたちまち砂嵐のようになり、暫く経ったあと、強烈な光が俺を襲った。



俺は、思わず目を閉じ、





気絶してしまった。





<第一回 終>



最近某アニメを見た影響か、またSFに夢中になってしまいました。


そんなこともあって、今回は楽しい冒険小説に・・・なるかもね。

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