6話 緊張からの解放
俺らが侵入した建物は、数値がマイナス10以下にならないギリギリの位置だったので、雷門からはそれなりに距離がある。
道中で2名が離脱したこともあり、ある意味だとボス戦のときよりも空気が張り詰めていた。
だから現世に帰還できた解放感はそりゃもう凄まじく。
こういった達成感を積み重ねてくと、なにかと自信やら自己肯定感が高まってくのかね。
汗だくなので一度駅まで戻り、トイレの個室でさっと着替えだけさせてもらいました。
コインロッカー前で再集合。
「すんません、誰かビニール袋あまってませんかね?」
「これ使ってください」
お礼を言ってから濡れた衣類を入れリュックにしまう。直はさすがに抵抗があった。
土埃や解れなどは帰還時にもどっていても、なぜか汗は除去してくれない仕組み。
「本当はシャワー浴びたいところですけど」
柑橘系だろうか。美玖ちゃんからは爽やかな香りがする。うへへ、やばい顔に出てないだろうか。
「汗拭きシートは用意してたんで、とりあえずはそれで応急っすね」
マキマキは昨日より露出の少ない服装になっていた。
「ホテルで荷物送っちゃおうか悩んだけど、一部持ち帰りにして正解だったわ」
やはり女性陣は二日目の服装も違う。加えて運動用もだし、パジャマなんかも持参したんだろうか。さすがにホテルのを使うか。
「重いけどねぇ」
映世じゃ大剣を持ち歩いてる人の台詞とは思えませんな。
いつまでもロッカー前に陣取っていると迷惑なので、その場から少し離れたのち、俺は手鏡をとりだす。
「派手にやらかしましたし、修理費は10万越えっすね」
現実なら数十倍はかかるだろうし、しゃあないか。
報酬はとりあえず専用のだけ別け、共用のやつは宮内に一時預かってもらう。
今回は効果(大)もけっこうあった。
「宝玉も構成の見直しが必要そうだな。MPでの応急にして、後日正式に修復しよう」
「……極大なかったぁ」
「上級でもまだマイナス10以下だし、確率そのものは低いんすよ。通常難度の(大)って感じか、ボス戦の報酬になるかもっすね」
宮内くん、なんで神崎さんの発言に目を反らしたのかな。
「あとはスキル玉がけっこう出たぞ。主にボス戦のだな、幾つか試しにセットさせてくれ」
〖攻猿〗〖守猿〗〖見えな猿〗〖武器操作の触手〗〖障壁〗〖超回復〗
宮内は自分の手鏡にスキル玉を入れる。
「なんか姿見からスキル合成可能ってメッセージがでたぞ。関連の高いスキル同士で出来るそうだ、ベースは各自のになる」
こりゃまた新要素かい。
「たとえば〖触手〗だと、〖始まりの闇〗って感じだな」
「えっ それって小人みたいに武器を触手で振り回せんの。ならさ、クロちゃんの尻尾とも重ねられたりするかな?」
宮内に〖見えな猿〗をもらい、俺も試しに手鏡へ入れると、白鎖と合成できますとのメッセージが出た。
「各自の姿見にスキル玉の販売許可証が売り出されましたってさ」
上級のボス戦をクリアしたから解放されたんだろうな。
「〖攻猿〗は腕が大きくなってたから、〖修羅鬼〗や〖鬼姫〗と関係あるかも。あとは〖赤鳥〗もかな」
「うぅ~ 早く確認したいよぉ」
〖守猿〗は〖無断〗と関係ありそうだけど、あれは固有スキルの装備だしどうなるんだろ。
「私と兄ちゃんは〖障壁〗も出来そう」
「しかしあれだな。またとんでもない値段を吹っ掛けられるんだろうか」
宮内の発言に皆が黙り込む。
「……お昼どうしよっか?」
マキマキは話題を変えることにしたようだ。
「ちょっと名物とか調べてみますかね」
AI による概要
浅草で有名な食べ物には、定番のお土産であるどら焼き、人形焼、雷おこし、きびだんご、芋きん、七味唐辛子などがあります。また、食べ歩きグルメとしては、うなぎおにぎり、フリッツ、いちごカステラ串、ジャンボめろんぱん、黒毛和牛カレーパン、おさつチップス、ミンチカツ、もちもちベビーカステラなどが人気です。
「座って食べたいかなぁ。私もうヘトヘトだよ」
「あのぉ ちょっとこれ興味あるんですけど、食べたことなくて」
遠慮がちに美玖ちゃんが手を上げた。皆でそのスマホ画面をのぞき込む。
「もんじゃ焼きか」
「俺も食べたことないっすけど、誰か作れます?」
店員さんがやってくれるところなら良いけど。
「通がみたら文句いわれるかもだけど、一応アタシ経験あるよ」
「じゃあ真希に教わりながらつくろっかぁ」
「やったぁー ありがとうございます」
マキマキがスマホを操作して、駅の近場にある店へと案内を始める。
道中。神崎さんはうーんと悩んでいる様子。
「どうかしたんすか?」
「次の強化は鬼姫でほぼ決まってたんだけど、屈辱の角がまた候補にあがってきましたぁ」
疲労もなく、さらには闘仙鬼の召喚も可能。精霊合体と同じく、実際に上級を経験すると、その優良性は計り知れない。
「浦部は咎人のメイスに頼らなくても、脇差のお陰でかなり戦いやすそうだったな」
「だよねぇ うーん」
それとなく屈辱の角を推しておこう。
・・
・・
迷うことなく到着して店内に入ると、おばちゃんが威勢よく挨拶をくれる。
「5名さんだね、そこら辺の席に座ってちょうだい」
もう昼時は過ぎているので、ある意味ラッキーだ。
それぞれに着席する。
水はセルフだと教えられ、2人分のメニューを渡された。
「作りかた分かるかい?」
「はい。せっかくなんで挑戦してみようと思います」
緊張した巻島さんの様子に、おばさんはニコニコ顔で。
「そうかい。もし困ったら呼んでくれていいからよ」
皆でありがとうと返事をする。
「観光かね?」
宮内は必殺イケメンスマイルを輝かせ。
「色んなところ見て回ってたら、ちょっと昼時を逃しまして」
「お腹もペコペコなんで楽しみです」
「ねー」
コミュ強すぎるだろ君たち。
壁側のソファー席に女子3名。俺らはカウンター席を背にした椅子なため、人数分の水を用意したのち宮内とメニューを見る。
「もんじゃはスペース取りそうだし、最初にお好み焼きを頼んで、後に2人分くらいのをって感じにするか?」
「そだねぇ。じゃあ私らはお好み焼き2人分頼んで、3人でたべよっかぁ」
「さんせー」
「はーい」
俺は食べれるかな、サイズとか選べそうか。
あれ、広島風は主食で、関西風はオカズなんだっけ。でもご飯と一緒はさすがに無理そうだな。
「豚肉のお好み焼きにしよ」
「海鮮にする」
「ちゃんと見て決めたのアンタ等」
君らもしかしてこれにも時間をかけるおつもりですか。
「腹減ってるんで」
「まあそうだね。アタシらもさっさと決めるか」
「美玖ちゃん好きなの選びなぁ。私は真希にお任せしまーす」
「いいんですか、ありがとうございます」
彼女は身を乗りだしてメニューと向かい合う。
「この桜エビと天カスのが良いんですけど、苦手だったりしませんか?」
甲殻類はアレルギー持ってる人いるもんね。
「平気へいきぃ」
「んじゃアタシは山芋と豚肉」
おばさんを呼んで注文する。
「じゃあ鉄板に火いれるから、気をつけんだよ」
しゃがみ込んで操作をしてくれた。
「今のうちに調べ直しとこ」
巻島さんはスマホの動画で、もんじゃ焼きの作り方を研究しだした。
「自分お好み焼きも作ったことないんすけど」
「聞いてくれろば教えるよ、俺も詳しくはないが」
先生よろしくお願いします。
10分ほどして運ばれてきたのは、ボールに入った具。豚肉は別皿だ。
「混ぜりゃいいのか?」
「そうそう」
こぼしそうで怖いんだけど、恐る恐るかき混ぜる。
「危ぶむなかれぇ」
かっ 神崎さん豪快だな。
「ちょっと零れてるじゃん、気をつけなよ」
「えへへ」
楽しそうだな。
「もう鉄板で焼けばいいのか?」
「油引いてからな」
そうか。テーブルに備え付けてある、なんか油が沁み込んだモジャモジャで鉄板に広げていく。
肉から先に焼けばいいのだろうか。宮内の方を見ると海老やらイカを焼いている。
「あぁ、豚肉は焼いた具の上に乗せるんじゃなかったかな」
「そうなのか」
恐る恐るボールから鉄板へと移す。ジュぅーっと音が鳴り食欲をそそる。
豚肉を上に乗せる。
「どんくらいでひっくり返せばいい?」
「ぷつぷつって気泡ができたころが目安なんじゃないですか」
美玖ちゃんが教えてくれた。ホットケーキとかそうだもんね。
「肉が邪魔で分かんないっすよ」
宮内はスマホを取りだして確認する。
「3から5分だと。真ん中が硬くなり始めた頃」
動画の確認で少し出遅れた巻島さんが。
「もんじゃ宮内にもう一方作ってもらうから、あんたも今のうちに確認しとき。そっち見とくから」
「了解」
スマホで確認しながら、ときどきお好み焼きの様子をみる。
ひっくり返しの一番手を担ったのはもちろんこの人。
「あちゃぁ~ 失敗しっぱい」
まじで豪快っすね。ヘラで修正に取り掛かり、事なきをえたようだ。
「失敗してもなんとかなりそうっすね」
ちょっと自信をつけて、俺も1・2の3でひっくり返す。
「サトちゃん以上の失敗とは、さすが浦部」
昨日うっかり人込みに怯える姿を晒してから、現世だと頼りないと言われてます。
パニック症ほどじゃないし、笑い話になってるけど、ありゃ大変らしいな。
なったことないからわからんけど。
ひっくり返してからどんくらい焼くのかを聞き、ワクワクしながらその時をまつ。
ソースに青のり、鰹節にマヨネーズ。
「できたっ!」
もし神崎さんがカレーとか作ったら、野菜ほぼそのまんまのルーになってそうだな。
俺も完成品をヘラで切り分け、皿に移して召し上がる。
「味の宝石箱ですねはい」
「浦部さんに食レポは期待できませんね」
運動後というのもあり、ただでさえ美味なお好み焼きはすぐに平らげた。
「ほらサトちゃんこぼしてるって」
「うへへぇ うまうま」
巻島さんはお姉ちゃんパワー全開で世話を焼いている。
そしていよいよ初体験のもんじゃ焼き。
「はいよ、お待ち」
注文したのは明太餅とチーズだ。
「えぇっと、たしかぁ」
餅を鉄板の端に置き、その上に明太子を乗せる。
「スープは残すんだったな」
具材だけを鉄板にあけ、2本のヘラでカチャカチャと刻んでいく。
ある程度の火が通ったら真中に穴のあいた土手をつくり、その中にスープと餅や明太を投入。
「沸騰するまで待機」
「了解」
あとは混ぜろば完成か。見た目はよく言われるアレだけど、小さなヘラで押しつけ焦げ目をつくり、熱々のまま口に運ぶ。
まじで美味いわ。
「美玖ちゃんどう?」
「幸せでふ」
熱そうだね。
俺も良い経験ができた。
お店を後にする頃には、もう午後3時を回っていた。
「さっき活動の前で緊張してて、雷門とかツリー撮れてないから、また行っても良いかな?」
「今度は普通に観光だな」
「そうしましょう」
「神崎先輩大丈夫ですか?」
「へいきぃ ご飯食べてテンション上がってきたもん」
マジで疲労よりテンションが優先されんだね。
「ちょっと羨ましいかも。俺なんその日はもう真面に動けないんすけど」
「浦部の場合は属性デバフに耐えてるってのもあるだろ」
「ポーションも飲み過ぎ注意ってあるしね。エナドリ的な扱いかな」
上級活動で世話になったので、今日は神崎さんもポーションは控えるとのこと。
その後、マキマキの撮影に付き合い、雷門を潜った先の出店で買い物に付き合う。
俺はポーションを飲みたくなってきた。
風雷神門が有名すぎてあれだけど、浅草寺にもちゃんと参拝しました。
・・
・・
数時間後。俺たちはバスターミナルに向けて小走りで駆ける。
「ギリギリじゃないっすか」
「だってぇ」
「仕方ないじゃん」
「ですよね」
神崎さんなん疲れてるんだから、余裕持って来たがると思ってたのだけど。
エスカレーターも足であがりたいが、そこはグッと堪えて立ち止まる。一方に寄るってのは推奨されてないそうだけど、日本人なので周りがしてたら合わせてしまう。
「晩御飯食べる時間なくなっちゃったねぇ」
「そもそもお昼遅かったから、あんま腹は減ってないな」
「たしか待合所にコンビニあったっすよ、そこで買ってバス内で食べましょう」
美玖ちゃんと巻島さんもそれで良いとのこと。
残り10分。
すでに到着していた高速バスに乗車。
「これがお盆だったら、すげえ混んでたんすかね」
「お姉さん帰ってくるの大変かもです」
俺らは行きと変わらぬ席順で座る。
「なんかもの凄く安心感があります。もうバスから降りたくない」
「とかいってサービスエリアには降りるだろ」
まあそうだけどさ。
通路向こうの席から。
「都会からの脱出って感じ?」
「ええ、まさにそれです」
「私はもう1日くらい遊びたかったけどなぁ」
やがてバスは走り出し、都会の風景を映し出す。
窓の外を眺めながら。
「楽しかったっすね」
「ああ、そうだな」
報酬の確認とビー玉構成が今から楽しみだと思いながら、安堵と共に眠気が俺を誘う。
「ビー玉(極大)おめでとう」
「……ありがとう」
小声で内容を教えてもらう。
勇気を胸に《HPが少なくなるほど秒間回復(極小~極大)・HP最低値で一度だけ耐える。冷却5分》
もう一方もかなり優秀だし、これがあるとすりゃ〖守護者の盾〗は後回しになるかも。
たぶん動く石像の報酬だろうな。
〖超回復〗
HPが少なくなるほど秒間回復(極小~小)
MP空になると10%回復。冷却50秒。
負傷を徐々に治癒(極小)。
パッシブだから、戦闘時にセットされていれば強化してく。
「サッカー以外でこれほどハマったのは始めてだ」
「食わず嫌いしてるだけで、けっこうあるんかもね。そういうのってさ」
宮内は自分の掌を見つめながら。
「戦時中なら問題もなかったかも知れんけど、あまりにも慣れ過ぎているとは感じる」
「相手にゃ人型どころか人もいるしな。魚釣りや狩猟と一緒なんて言えんか」
ゲーム感覚ってのは悪なのかね。でも人助けのためってのも違う気はする、だって報酬に俺ら大喜びだし。
「楽しんでることは今さら否定できないし、向き合い続けるしかないよ。答えなんて出ないけど、それこそ気にしなくなったらお終いじゃん」
「だな」
「私なんて特にそうかも」
神崎さんは苦笑いを浮かべていた。
「精神保護や安定ってのも、何気に怖い効果だよね」
確かにそれがなければ、俺もまともに戦えてたかわからん。
「難しいですよね、慣れても忘れないかあ」
こうして東京遠征は幕を降ろした。
宮内美玖
〔守護者の装飾品〕《〖守護盾〗を操作でき、物理属性強度(中)を得て、攻撃を(1)度防ぐ・〖白銀鞘〗の障壁を頑強にする(中)》
〔受け継がれし宿命の剣〕
〖雷光剣〗
剣専用。
攻撃時に確率で並の感電。
デバフ発生時に電撃ダメ(小)。
命中時にHPとMPを回復(中)。
MP徐々に消費(極小)
鞘と一緒に使用すれば、軽鎧のエフェクトをまとう。
素早さ動体視力強化(小)。疲労軽減(中)。
〖白銀鞘〗に挿入することで〖真・雷光剣〗に発生する。MP消費(大)。準備時間1分30秒(未定)
〖蓄電鞘〗に挿入することで〖雷雲〗に発生する。MP消費(極大)。準備時間2分(未定)
ソケット2
《素早さ関係中強化・素早さに比例して身体強化》
《HP秒間回復(中)・HPMP回復量中増加》
〖避雷針〗
全部位可能。
避雷針のエフェクトを地面に出現させ、一定範囲が黄色く光る。
属性耐性(小)
素早さ関係強化(小)。
範囲内の〖蓄電鞘〗と〖雷雲〗の電撃を強化。
敵はHPダメ小増加。
自分と味方は雷耐性(小)。
ソケット2
《効果範囲小増加・味方に雷を落としたときのHPダメ軽減(小)》
《範囲内のHP秒間回復(小)・範囲内の味方は素早さ関係中増加》
〔託されし誓いの鞘〕スキル枠2
壊れた盾の一部で装飾されている。
〖白銀の浮鞘〗
鞘専用。
浮かして敵の攻撃を防げる。
属性耐性強化(小)。
魔力を徐々に消費(極小)
剣と一緒に使うことで鞘に盾状の青い〖障壁〗が発生。物理・属性強度(中)を得る。
HP耐久・装備性能・防御力強化(小)。
〖蓄電鞘〗使用不可。
スキル玉〖障壁〗と合成することで、盾のサイズを操作でき、小さいほどに頑強となる。同系統スキルを合成するほど、障壁縮小時の強度が増していく。
ソケット2
《鞘の飛行範囲中増加・鞘の装備性能強化(大)》
《挿入時にMP秒間回復(小)・解放時に8秒間身体強化(中)》
〖蓄電の浮鞘〗
鞘に帯びる雷が徐々に強烈なものへと変化する。完成までに30秒を要する。
最大電撃数15。
MP消費(大)
敵のもとに鞘を移動させ、弱か並の感電とHPダメ(小か中)。
雷光剣に落せば10秒のあいだ感電確率を上昇。
自分に落すと素早さ関係強化(小)。
〖白銀の鞘〗使用不可。
ソケット1
《味方に落すとHPダメ軽減(中)と素早さ関係強化(中)・鞘の飛行範囲増加(中)》
〔自分〕スキル枠1
〖来世への願い〗
全部位可能。
パッシブ。
HPMP秒間回復(小)。
身体強化(小)。
自分と兄の〖鞘〗が重なることで、身体強化(極小~中)。
兄が自分の〔鞘〕を使うことも可能。その場合は〔この手に戻りし伝説の剣〕になる。
HP耐久・装備性能・防御力強化(小)。
ソケット2
《兄が準備中に発生する感電を軽減(小)・HPMP秒間回復中強化》
《兄の〖鞘〗使用中は属性耐性強化(中)・兄が〔鞘〕使用中は身体中強化》




