誰かの筆録
『………奇妙な資料が見つかった。年代別に国の魔力量を数値化した資料だ。これによると、12年前、突然強い光に包まれたアナスタシア王国は、以来2年間、国全体に魔力が豊富に行き渡っていたという。
豊富な魔力で覆われたアナスタシアはその年から豊作を迎え、国力も上がり、魔法が使いやすくなった。
しかし、クーデタの2年前、突如としてその勢いはなくなる。
まるで誰かの魔力で覆っていてその者が消えてしまったかのように─────。
残念ながら、クーデタにより多くの文献や資料、参考人はこの世を去っていて、発見は困難を極める。
私は指名手配された生き残りの国民に最後の希望を託す。
彼らが指名手配されているのには正当な理由があるはずだ。国の機密事項を知る者のような、重要な役職の者が追われているのではないかと考えている。
そして写真だけで、「銀の魔女」と呼ばれている謎の指名手配された少女────この者がすべての鍵を握っていると私は考えている。
だからこそ、私は彼ら指名手配犯が生きていて私と出会い、すべてを詳らかにすることを長年祈っている。
我らの長年の宿願が叶うためにも、彼女は重要なピースである。
ここに祈る、オルメタとガイアよ、
我に祝福を授け給え』
西暦○**年, хуурткжэфупщによる筆録
ちょっと新しい書き口にしてみました。
3章のタイトルはまた変えるかもしれません。




