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追放された魔法使いの巻き込まれ旅  作者: ゆ。
1章 商業都市フレンティア
16/55

リリーのよる (リリーside)

おはようございます。

……ん?お空がくらいから、ちがう。


こんばんは、わたしはリリーです!

このあいだ、7才になった女の子。

ここはフレンティアという町の、こじいんです。


こじいんの中だと、リリーは年上さんだから、1人でもねれるよ!


さっきね、ゆめで、ようせいさんとあそんでたら、『あなたの1日を教えて』っていわれたの。

それでおしえようとしたら、目がさめちゃった。


トイ……お花をつみに行きたくなっちゃったから。

リリーのゆめはいつも、いいところで目がさめちゃうの!

こまっちゃうわね。


ベッドをおりて、はやく、おトイレ行かなきゃ!!



リリーのおへやから、おトイレまでは長いろうかを真っすぐ行かないといけないの。

暗くてこわいの……。


おトイレに行くとちゅうで、「うぅー」って声がきこえてきた。

びっくりして声のするへやに入ったら、

長いぎんいろのかみの毛がお月さまに当たってぴかぴかしてるの。


……はっ!きれいでみとれちゃった。

近づいてさわってみたけど、ちゃんとさわれたからお化けじゃないね。


顔をちらって見たら、なみだがでてた。

こわいゆめを見てるのかな……?


このおねえさんは、ルークが連れてきた人。

クレアさんっていう、まほうが使える、たびびとさんなんだって。


はじめてきたときは、まっ黒な服をきてたからわからなかったけど、クレアさんは体がまっ白だったんだよ!

ゆきのようせいさんみたいで、きれい……!

ルークはクレアさんにたすけてもらったんだって。

あんなにつよいルークをたすけるなんて、すごい人。


でも、今はちょっとよわそう。

ずっと、うぅーうぅーって苦しそうだし、ないてる。

なんだか、1人になってさびしいよぉってないてるのに、気づいてもらえないネコみたい。

リリーはいい子だから、クレアさんのあたまをよしよしするの。

ちょっとマシになったかも?





すっきり!はやくねよう!!

リリーは明日、はじめてこじいんの外に行くんだ。

7才になると、じぶんで作ったハンカチとかおりがみを別のこじいんの子にあげに行くんだよ!

だから、ちゃんとねて明日にそなえる?しないと!


おトイレからかえるとちゅうで、こんどは、げんかんの方から声がきこえた。

シスターかな?

ちょっと見に行こう!


かいだんをとちゅうまで下りて、げんかんが見えるところからチラッて見てみる。

あっ、ルークだ!

ルークはいつもいそがしくて、ぜんぜんかえってこない。

よるにこうやって戻ってくることが多かったけど、今はもっと多くなってる。

クレアさんが来てから、もっといそがしそう。


シスターとむずかしいはなしをしてる。ルークが見れたし、もうかえろうかなぁ……。


「………じゃあ、そういうことだから。俺もう行くけど、クレアのこと頼んだ」

「はいはい、ほら早く行きなさい」


ふわぁってあくびしてたら、ルークがまた出ちゃうところだった!

ルークとはなしたいよぉ!!

でも、ねむくてうごかない……。


「るぅく………」


できるだけおっきい声でよんだら、2人ともこっちを向いてくれた。

いきなり出てきたからシスターもルークもびっくりしてる。

リリーに気づいたルークが、リリーのところまで来てあたまをなでてくれた。


ふわふわぁ………。


って、だめだよ!

リリーはルークとおはなししたいの!


「ルーク、あのね、あしたね……はじめてお外に行くの………」

「……うん、知ってるよ。7才だもんな」

「それでね…あしたは、ハンカチとクッキーをもって…………いくんだよぉ……」

「リリーの作ったものなら、みんな喜ぶよ」

「へへへ…………」


もっとはなしたいのに、ねむくてくびが、カクカクしてるリリーのことを、ルークがだっこしてくれる。

ルークはいつもいそがしくても、おはなしをきいてくれる。

リリーはルークがだいすき。

だから、ルークの友だちもだいすき。







せなかをポンポンされながらへやに連れてかれて、ふとんをかけてくれる。

ルークがまたでていっちゃいそうで、そでをつかんだ。


「ルーク、クレアさんのこと見に行った?」

「クレア?見に行ってないけど……。クレアを起こすと悪いし、もう出るよ」


にっこり笑ってリリーの手をそっとはなしてルークが出ていっちゃった。


クレアさん泣いてたよって言いたかったなぁ………。

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