超・日常8
連続更新9日目!
「義昭、政臣に譲ってから趣味の方はどうなの?
確かあのロボットを操る操縦席を完全再現してゲームに出来たのでしょう?
政臣がそんなにも熱中しているから進捗が気になるわ」
「そうだね、ゲームシステムでは特許を取ったからこの技術の使用権をあの会社にどれだけ高く売れるか……って所かな。
劇中のボタンや画面の配置、1番苦労したのは間違いなく操縦席全体をモニターにする事だね。劇中でもあの技術はそれなりに難しいからアレでゲーム出来る人は感動するんじゃないかな。
作った私がそうなんだから間違いないね」
「ふふ、政臣は随分楽しくやっているようね!夢であるロボットの操縦席で遊びたい、遊んでもらいたいって目標は直ぐ側!
全国に広がったら私も行ってみるわ!しかし政臣に勧められた作品を見る限り私は酔わないか心配ね」
「酔わないか心配って……お母さんは樽を飲み干しても余裕綽々じゃない」
「え、そうなんですか?!」
「真琴?人の話は直ぐ信じちゃ行けないよ?まぁ、今回は本当なんだけどさ」
「ならいいじゃない!」
「政臣あまり真琴ちゃんを揶揄っちゃ駄目よ?その子この歳まで騙されずに生きてこれたのが奇跡なくらい騙され易いんだから」
「騙されずに生きてこれたのに騙され易いとはこれいかに」
「「憂太お前はちょっと黙れ???」」
「ゔっ」
今この家族の中で憂太のヒエラルキーは相当低い。
仕事をしていない身分で仕事をしている彼女を孕ませたからだ。
当人は子供が出来た事に大層喜んでいた為私からの説教と罰は2日に止める予定である。
ちなみにまだ結婚はしていない為今回は集まっていない。
「話の続きだけれど政臣。そのゲームシステムは受け入れられそう?」
「うーーん。私の作ったシステムは自体は完全オリジナルが故にやれる事がもの凄く多いんだ。
そもそもスイッチ1つ、ボタンの押し方のパターンに機体の攻撃行動、防御行動、回避行動、スタイリッシュさを体感出来るようにとゲーム内では基本的に宇宙戦だけに限定したから機体制御とか前進の為にスラスターを噴かしたり急停止する為のスラスターの逆噴射─────────」
政臣の語りは止まらなくなった。
言っている事は作品を幾つか履修している為多少は理解出来る。しかし劇中ではそこまで詳しく説明が無かった事で今私は政臣の言っている事を殆ど理解出来ていない状況にある。
だがしかし!!!父親の影響を受けている夕月とロボットに興味のある子達、孫達は話が出来ているみたいだった。
「さ、櫻子?政臣の言っている事理解出来る?」
「分かる訳ないじゃない!私が政臣の趣味が全国的に有名だって事は分かるけどそれだけよ?!
昔確かにオススメされた作品ハマりはしたけど……そこまで沼っていないわよぉ」
「私は櫻子叔母さん僅かな影響で絶賛沼っているけどね」
「遥貴女は男っ気無さすぎて心配よぉ。
もう少しその趣味への関心を外に向けて───」
「い!や!!!」
「晴貞ァ!?!ちょっと娘を甘やかしすぎなんじゃない?!!!このままちょっと心配よ?!!」
「いいんじゃない?」
「本人の自由だけどさぁ〜〜!!子供達に試供品をやらせてどっぷりハマらせるのは少し控えてなさい義昭!!耀子も困ってるわよ!ねぇー???」
「いや〜〜遥は身長で色々苦労させちゃいましたから趣味くらいは自由にさせてあげたいなと思いまして」
「あらやだ良い親?!?!」
櫻子の教育ママ的顔がこうやって子供を巡っての口喧嘩で出て来るが嫁、夫達の柔らか対応に直ぐ負けてしまうのだ。
最近推し活なるものを覚えたらしい。
「晴貞、耀子。確かに2人の教育方針を否定する気はないわ。だけどもう少し甘やかしを減らした方がいいわ」
「そうかな」
「減らした方がいいんでしょうか?」
「ちょっとお婆ちゃん」
2人が疑問を呈し1人が抗議の声を上げるが私は行動を止めない。
「何故って?答えは─────!!!」
ギュムッ!
遥の腹を掴む。
去年より明らかに増えた腰回り。
細いよりは全然良い、太る事は悪い事ではない。
試供品を遊ぶようになったと聞いてから心配はしていたが予想以上に肥える速度が早い。
「運動をしていないわね?!」
「うっ、そ、そうだけどぉ!!仕事とかあるし運動する時間なんてないよ!」
「伝手を辿ればモデルの仕事くらい引っ張ってこれるわ!
モデルをするに当たって大事なのは体型維持!体型維持に必要なのは運動!!モデルをさせるのは最終手段だとしても最低でも週に3回は外に出て運動するように!
私は長い事生きて来たからこその経験を言わせて貰おう!」
ゴクリと遥が唾を飲み込んだのが分かった。
「働いているとはいえそれ以外は食べてはゲームか寝るだけ生活!私の血を引いているおかげで肌荒れはまだ来ていないが限度はある!
運動不足を解消すれば肌荒れはこないし、ついでに食事内容を見直せば糖尿病の可能性も減る!」
「え、何でご飯の内容まで?!?!!!」
「耀子から最近お菓子ばかり食べていると連絡があった!」
「お母さん〜〜〜!!もぉ〜〜!」
「お義母様には逆らえませんっ」
耀子がお茶目にしているが遥は中々悔しそうにしていた。
食事に関してシビアな氷鉋狐雪
昔は飢饉もあり食への有難さを知っているが故の厳しさ……などでは無く単に美容に気を付けいるだけのお義母様なのである。
ここまで読んで下さりありがとうございます!!
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夫 氷鉋晴貞
妻 氷鉋耀子