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超・夏休み22 孫の日常

連続更新32日目!


8月19日

葛葉と陽太郎の宿題も佳境に入る。


「社会の暗記メイン感本当疲れるわ……」


「暗記は全然マシでしょ。数学とか毎回しっかり計算しないと駄目なんだよ?頭疲れて来ると単純な掛け算もミスしたりするしさ。だけど極論覚えるだけの社会は簡単だよ。

 他にも理科は嫌いだなぁ。何で暗記も計算も求めて来るのかな。モルとか濃度とか知らんって言いたい」


「分かる」


蝉の鳴き声が家中に響き渡る。

茹だるような暑さが2人の思考を徐々に奪って行くが扇風機が少しだけ防いでくれていた。


「保健のテストとか今考えたら楽だよ」


「そうか?体力使う科目なのに何で脳みそ動かさなきゃいけないんだって気持ちなんだけど」


「その気持ちも分からなくはないけどまだ社会の下位互換って感じがするから全然許せる。割と問題なのが」


「「国語」」


同時に答えが出た。

国語は社会とは違い覚えるだけではなく作者の気持ちを答えるなど人によって答えが変わったりする教科なのだ。

葛葉と陽太郎からすれば「何で死んだ人間の気持ちを分かって気持ちでいるんだよ出題者」となり苦手意識が出来ている。


「…………っぷはぁ!!!やっぱお婆ちゃんの作ったジュースは美味しい〜!」


「材料が紫蘇っていう田舎のお婆ちゃんが使ってそうな飲み物ランキング上位の物なのに味がさっぱり気味なのはかなり好きかな」


「ただ味が薄いんじゃなくて甘みも感じるから砂糖かミルクでも入れてると思う」


「今度教えて貰えれば?俺は結局炭酸派だわ。何で婆ちゃん炭酸買って来ないんだろ。炭酸好きなんだけどなぁ」


「仕方ないよお婆ちゃんは微炭酸なら楽しんで飲めるけど強炭酸は刺激が強いから楽しんで飲めないだって。他にも飲んだゲップが出やすくなるのも飲みたがらない理由っぽい。まぁ、この理由は分かる。人前でゲップしたくないもん」


「ゲップは確かに品がねぇけど恥ずかしがるほどか?」


「私やお婆ちゃん女で乙女だよ」


「ごめんて……」


葛葉が陽太郎のデリカシーのない発言に睨みを効かせると直ぐに謝罪の言葉が聞こえて来た。


「そう言えば姉ちゃんは宿題は後どんだけ残ってる?」


「んー?宿題の残り?残りは…………この今やってる宿題と夏休み明けの国語の漢字テスト用のプリント5枚だけ。

 漢字テスト用のプリントはぶっちゃけかなり楽だから実質この宿題だけだよ。陽太郎は後どれだけ残ってる?」


「今やってる国語のプリントと読書感想文に夏休みの自由研究が残ってる……プリントと読書感想文は兎も角自由研究って何すれば良いんだよっ!!!」


「自由研究は全国の中学生が悩み憎む宿題だねぇ、余りにもやる理由が分からなくて出さなかった思い出があるよ」


「マジかよ。じゃあ姉ちゃんに助け頼めないじゃん」


「自分でやりな?」


「宿題を出しな?」


「「……………………はぁ」」


2人揃ってため息が出る。

1人は苦い思い出に、もう1人はこれから来る地獄に対して憂鬱になった。


「最悪さぁ、全国に一応確かに妖怪やUMAみたいな謎生物がいた!!って認識されてるんだからお婆ちゃんに頼んでそこら辺の宿題手伝って貰ったら?

 家の蔵探せば蔵書の1つや2つ出て来るだろうし刀とか出てきたら所有者を遡れるだけ遡ってこんな人がいましたーーって発表すればいいんじゃない?」


「それ場合によるけど歴史の学者が狂喜乱舞する未来が見えるわ。というか婆ちゃんが昔から少しずつ集めて来た刀剣類や茶器があるって言ったからまず間違いなく問題になるんだよな、実際国に国宝を幾つか貸して展示展開いたりしてるんだし」


「そうなったらなったでそこはお婆ちゃんに頼ろう?所有者の責任って事でさ」


「姉ちゃん婆ちゃん大好きっ子のくせして簡単に生贄として差し出すんじゃないよ。図太い神経しすぎだろ」


「そこまでしないと自由研究はどうにも何ないんだよ」


「全国の真面目な中学生に謝れ?国宝級のネタ取り出さなくても出来るんだよ宿題はよ!」


「なら迷わずやれや!」


「そんなにキレる事かぁ?!?!!」


不機嫌そうに甘めの紫蘇ジュースを飲むとカップ少しだけ乱暴に置く。

その様子からどれだけ姉が自由研究に苦しめられたのかと少しだけ気になった。


「姉ちゃんはその方法思いついたのに何で自由研究を中学生の時出さなかったん?」


「当時思いついたわけじゃないの」


「確かに」


こんな口喧嘩や軽口を叩いていようと宿題をやる手は止めていなかったのでもう殆ど難関の物を残して終わっている。

葛葉に至っては後は国語の漢字テスト用のプリントだけとなった事もあり気楽そうに寛いでいた。

残りが読書感想文と自由研究となった陽太郎は一先ず安心はしているものの残りの内容に頭を抱えている。


「どんな本読めばいいんだよ……」


「内容とか指定されてないんでしょ?なら割と何とかなると思うけど」


「指定されてないから寧ろ題材に困る」


「あ〜〜〜……確かに普段あんまり小説読まないもんね」


「そこは流石にお婆ちゃんに頼るのをやめよっか。読書感想文も自由研究も頼ってちゃ流石に駄目だし」


「んな事分かってるよ」


玄関から音が2人の耳に届いた。


「あ、婆ちゃん帰って来たか?」


「今日は拝さんと買い出しでしょ?多分多く買って来てるから荷物運び手伝おう」


「おけ今行く」


目の前の散乱した宿題のノートやプリントを軽く纏めると狐雪と拝を迎えに行った。






今回登場しなかった氷鉋狐雪

実は強炭酸が飲めない事が今回分かった。

苦手になった原因はまだ義昭が生まれていなかった頃初めてコーラを飲んで桜花の前でゲップをしてしまったから。

誰だって苦手になりえると言うお婆ちゃん



ここまで読んで下さりありがとうございます!!

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